平成政治史 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480073051

作品紹介・あらすじ

政党が集合離散を繰り返し、政界再編に明け暮れる一方、SEALDsや脱原発運動等の新型の社会運動が注目を集めた。日本政治、激動の三〇年を鋭く描く。

感想・レビュー・書評

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  • 政治学者による平成政治論。自民党政権、民主党政権、社会運動、自民党・民主党以外の比較的マイナーな政党の解説が記されている。

    本書の書きぶりについては評価が分かれるかもしれないが、評者としては、日本会議だとか、PKO活動、公明党や共産党のような政党などの詳細について初めて知ることが多く、充分満足できた。他の平成史本も読んでみたい。

    1箇所、1012年となっているところがあったのは笑った。

  • 「平成政治史 政界再編とポスト冷戦型社会運動 大嶽秀夫 2020年 ちくま新書 1100円」前半精読後半卒読。自分が生きた30年の日本の自民党と他の政党の戦い、市民や右翼左翼・ネット民が起こした社会運動などなど後半は自分が見てきた社会をわかりやすくまとまっていて、今後のベースになる1冊。

  • たぶん授業出てなくても試験で単位をくれた先生。公明党とか共産党とか、よく知らない政党についても章を設けて説明してあり、それぞれ与党野党における集票組織としての重要性など参考になった。政権交代はあるべきだけど、今もって野党に政権担当能力があるかは疑問。前回のように失敗しても良いと思ってる。

  • タイトルどおり、平成30年の政治史をざっと振り返る。サブタイトルに「政界再編とポスト冷戦型社会運動」とあるが社会運動についてはサラッと表面をなぞっただけ。

  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1495/K

  •  平成政治は政治主導・官邸主導という軸で語られることが多い。しかし本書では、この軸を否定はしないが見えにくく、平成政治の好きな所だけつまみ食いしているという感じだ。文体は政治学者というより政治評論のよう。
     政党別の章立てに社会運動を挟む、というのが基本構成。ざっくりと時系列にはなっているものの、日米構造協議と日本異質論だけで1章立てるのは疑問だ。副題のように政界再編と社会運動に絞って掘り下げた方が深みが出たと思う。また、イラクへの陸自派遣の記述の間に突如インド洋への海自派遣経緯が出てきたり、2014年から3年間の海賊対処の派遣が(2016年施行の)安保法制の適用第1号だとしたり、記述の甘さが散見される。
     ただ、「平成」に限定されないものの、公明党と共産党に関するそれぞれの章は興味深かった。両党には活動家の高齢化、世俗化、若者へのアピールの模索、との共通点があるも、閉鎖性克服には限界との著者の分析。他方で「柔らかい支持」への依存を通じて組織政党という特徴を薄める両党と、組織政党化・中央政党化を進む自民党を逆方向として対比させてもいる。

  • 312.1||Ot

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著者プロフィール

東北大学名誉教授、京都大学名誉教授。『現代日本の政治権力経済権力』(三一書房、1979年。増補新版1996年)、『アデナウアーと吉田茂』(中央公論社、1986年)、『自由主義的改革の時代──1980年代前期の日本政治』(中央公論社、1994年)、『戦後政治と政治学』(東京大学出版会、1994年)、『日本型ポピュリズム──政治への期待と幻滅』(中公新書、2003年)、『新左翼の遺産──ニューレフトからポストモダンへ』(東京大学出版会、2007年)など著書多数。

「2021年 『日本政治研究事始め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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