デヴィッド・ボウイ: 変幻するカルト・スター (ちくま新書1234)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 108
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480069412

感想・レビュー・書評

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  • デヴィッド・ボウイをリアルタイムで見たのは多分映画のラビリンスだったと思います。まあ素顔とは程遠い恰好ですから、誰だか分からなかったです。私大分小さかったし。
    ミュージシャンとしての出会いはティンマシーンの1枚の時に、日本の番組に出てたのをたまたま見ていたのですが(多分タモリの音楽は世界だ)、かっこいいおじさんなのに、とても気さくにギャグとか飛ばしていい人っぽいというのが最初の印象でした。当時まだ音楽に興味出る前だったのでそれだけなのですが、こんなによく覚ええているという事は、印象がとても強かったんだろうなと思います。
    その後高校入学と共に洋楽ロックに目覚め、ビートルズやZEP、クイーンに夢中になりましたが、デヴィッドボウイはジギー・スターダストだけが必修科目な気がしていて、他は聞かなかったんですよね。今となってはもっとリアルタイムで聴いておけばよかったと思います。
    時代時代のボウイの良さが今は身に染みています。同じアーティストとは思えない位アルバムによって変貌するので、90年代からでもいいから追っかければ良かった。
    リアリティーはとても気に入っていたのでライブDVDも買ったんです。まさか心臓病でリタイヤ状態になるなんて思ってもみませんでしたが・・・。
    最終作ブラックスター発表の3日後に亡くなってしまう訳なのですが、悲しみとは別に、人生の幕引きの鮮やかさに感動した事を覚えています。

    さて、この本はデヴィッドボウイのデビュー前の少年時代から、鬼籍に入る2016年までをざっくりですが網羅していて僕のように後追いファンにはとてもあてに出来る本になっています。この本だけで分かるような人物ではありませんが、足掛かりとしてはいいのかなと思います。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685714

  • 2021年11月5日読了。2016年に亡くなったデヴィッド・ボウイの変幻する人生を解説する本。自分の認識も「ジギー・スターダスト」「ベルリン3部作」がヒットし、「戦場のメリークリスマス」などで演技も評価されたロックスター、という程度のものだったが、下積み時代から自分の見せ方・売り込み方を戦略的に思考し、イギー・ポップのプロデュースなど自身の音楽以外でも才能を発揮し、バンドメンバー/プロデューサーも旬な人材を発掘し、ファッション/スタイル面でもいつの時代も人々の注目を集め最先端を走った、という本当にものすごいスターだったんだなあ…。音源だけ持っていて聴いていないアルバムも多い、一度腰を据えてしっかり聴いてみよう。

  • フラットな書き方で、とても読みやすかった。入門書としては、最適だと思う!
    ただし、ボウイのファン、もっと深掘りしたい入門者にはおすすめしない。求めるべき目的が違うから。

  • デヴィッド・ボウイに最近ハマりそうな気配。
    SingleCollection(今は廃盤)を聞きかじり、いろんなタイプの音楽にびっくり。
    一通りの変遷を終える書籍はありがたい。

    著者はボウイを好きなんだろうけれども、熱量があつすぎず、丁寧に解説されていて非常に好感を持てました。おすすめです。

  • 【由来】
    ・図書館の新書アラート

    【期待したもの】


    【要約】


    【ノート】
    ・まぁ、各時代、各曲についてのエピソードを知ることができる、という程度かな。独自取材があるわけでもなさそうで、ネット等でも入手できる情報をコンパクトに整理してくれた本ということにになるか。

    【目次】

  • 一番冷静で、とっつきやすくも、しっかりポイントが抑えられたボウイのまとめ、というと安易か。デヴィッド・ボウイ・イズ展の副読本としても最適な、一通りを追える本。しっかりとその音楽についても触れているので、たまたまその年代のボウイをトレースしてなかったというときにも参考になるディスクガイドでもある。
    そして普段は翻訳者として名前を見ることの多い、野中さんの自著。この人、もっとイギリスの話書けるんじゃないかしらとか思ったり。ヴィクトリア&アルバート美術館の案内とか面白いんじゃないかなぁ。

  • ボウイのことが手っ取り早く読める。著者がボウイ好きなんが分かるよね。

  • デヴィッド・ボウイが亡くなって、丁度1年。ふとタイトルが目に留まり、手に取った本です。
    新書の人物評ものは、淡々と描かれたものが多い印象の中で、この本は著者のデヴィッド・ボウイへの愛が込められているのか、面白く一気に読んでしまいました。まあ私自身も思いれが強かったせいもあるかもしれません(笑)。

    私の中でのデヴィッド・ボウイは、「戦メリ」と「レッツ・ダンス」からしかリアルタイムで経験しておらず、グラムロックの頃のボウイは兄貴のカセットライブラリで少し聞いた程度でしかありません。著者も同じような年代にもかかわらず、90年代のCD再発で、過去作品にのめり込んだようです。

    この本を読むと、常に時代の最先端を走っていたんですね。驚いたのは、94年に自身の公式サイトを立ち上げていたこと。htmlが公開されたのは93年ですよ!その1年後にサイトを立ち上げたのは本当に時代の最先端を走っています。それにも増して、96年には楽曲のダウンロード販売も行っています。私なんか、その頃にやっとhtmlを触り始めた頃ですよ。いやぁ、凄まじい先進性です。

    そんなことにも驚きつつも、やはりデヴィッド・ボウイの歴史を振り返るには最適な1冊ではないでしょうか。忘却の彼方にあったTin Machineも出てきましたしね。

    最後に、現在、東京でデヴィッド・ボウイ展が開催されていますが、これも彼が亡くなる前の2013年からロンドンで始まっています。最後のアルバム★(Black Star)の発売2日後、亡くなってしまうのとシンクロしてしまいます。なんでも先取りしてしまうのでしょうか。

    ボウイの曲をおさらいしたくなってしまいました。

  • 抑制気味な記述。ファンは、文間に思い出を書き込むだろう。その行為を誘っているような静かな本。

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著者プロフィール

東京生まれ。編集職を経てロンドン大学ゴールドスミス校で美術史を学ぶ。東京を拠点に文筆および翻訳業(英日)に従事。訳書にレイチェル・イグノトフスキー『世界を変えた50人の女性科学者たち』(創元社)、ロクサーヌ・ゲイ『飢える私 ままならない心と体』(亜紀書房)など。著書『デヴィッド・ボウイ 変幻するカルト・スター』(筑摩書房)、『野中モモの「ZINE」小さな私のメディアを作る』(晶文社)。

「2021年 『イラストで学ぶジェンダーのはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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