- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480068910
感想・レビュー・書評
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台湾とは何か。日本から見た・中国から見た・歴史的に・そして今、台湾とは何者かを日本人目線で理解することができる本。
時事モノとしては少し古いけど、図書館で見かけて大学時代の講義を思い出して借りた。当時は初めて民進党が政権取った時代で、中国とは異なる歴史を歩む台湾は盛り上がっていたことを覚えている。
本書は現地に詳しい新聞記者目線から見た、日本人が知らない台湾の基本について分かりやすく解説してくれる。ちょっと勢いのある主観的な書き方が気になったが、正論とか事実だけを振り回すではない、現地の事情を理解した説明は説得力がある。
なお、本書は中国の影響増大・トランプ出現する前に書かれたものであるので、本書が取り上げている最新情報・未来については昨今の情勢で各自アップデートする必要はある。しかし、日本と台湾の歴史的な関わりと現代、そして何より中華民国ではなく「台湾」として生きようとする在り方をこの1冊で知ることができたのは収穫だった。 -
台湾面白い!こんなに捻れていたことを全く知らなかったことを強く恥じる。ぜひ行ってみたい。
230105再読
やっと行けることになりそうなので再読。
終章の「日本は台湾とどう付き合うか」の部分は改めて考えさせられることが多い。 -
重すぎず、でも実際に体験されたことを元に綴られた台湾という実体を持つ政治体の入門書。特に馬英九の台頭と敗戦の経緯に関連するあたりが爽快な小説を読んでるようで面白い。
2020年の統領選挙の前に読んでおくと、これからの選挙は一層興味深いものに見えるのではないかな。 -
今年は台湾で民進党への政権交代かつ初の女性総統誕生。連日のニュースが気になり、本書と、祭英文と温又柔の著書を読みました。祭英文の著書からは、国内の産業や観光資源にもっと目を向けた政策を重視したい意向を感じ、温又柔の著書からはやはり中国人ではなく台湾人のアイデンティティを感じました。当人は、2年以内に台湾の入国がないことが原因で4年前の総統選挙で選挙権がなかったものの、中国大陸で台湾の半導体を売る台商である叔父と父親が大陸との関係を重視する国民党を支持していることなどが描かれていました。本書を読み、2つの著者を総括的に理解する手助けになりました。
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ジャーナリストなのでやはり読みやすく面白い。冒頭から巻末まで淀みなくどんどん読んでしまう。内容的には、政治的な事柄とアイデンティティについてが殆どだ。著者は、もっと台湾のことを直視しろ、議論しろ、と言う。私も二週間後、本書の内容を思い返しながら、台湾に行ってこよう。
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オードリー・タンさんの著書に触れ、台湾の民主化の経緯を知りたくなって読んだ。台湾の歴史、同時に日本との関係もあまり知らなかったことが恥ずかしくなった。
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台湾の政権についてから、対日本、対中国の関係性、台湾のアイデンティティなど台湾を深く掘り下げる。
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読了。
いま香港で起こっている事を理解し、そのありうべき未来を予測するにあたって、日中の政治パワーの狭間で絶妙なバランスを保ちながら、独自のポジションを築き上げた台湾を考察するのは、それぞれの立場に於いても大いに意味のあることだろう。
元朝日の記者にしては(笑)、非常にバランスの取れた観点で、フェアに現在の台湾を描き出そうとしているのは好感が持てる(でも、ちょっと蔡英文に肩入れしすぎかな)。