戦中派天才老人・山田風太郎 (ちくま文庫 せ 5-3)

著者 :
  • 筑摩書房
3.83
  • (4)
  • (7)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 64
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480034335

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • やはり山田風太郎只者じゃない…!


  • 関川夏央と山田風太郎の対談。
    ではあるが、実際には関川夏央がとても上手くリライトし、山田風太郎の雰囲気を崩さず、すっきりとまとまっています。

    随所に山田風太郎のエッセイが挿まれています。


    「『ねがはくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月の頃』
     という西行の歌は私の大好きな歌であるけれど、きさらぎというと、実際はいまの暦の三月であろう。三月に桜の花が咲くであろうか、などいま改めて不思議に思う。 
    (中略)
     私の三月の記憶は暗愁に溢れている。
     しかし、それも遠い遠い昔の想い出となれば、その暗愁も一種の甘い霧にぼかされる。むしろやけに明るい四月や五月よりも、まだ大地は暗いけれど、どうやら空がほの明るみはじめた三月の方が好ましい季節のようにさえ思われる。
     そうだ、三月に死ぬことにしよう。
    『ねがはくは花の咲くまへの春死なんその三月の望月の頃』」

  • セキカワx風太郎という最高のコラボレート。羨ましいなぁ関川さん。

  • 山田風太郎と関川夏央の組み合わせがたまらないのです。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1949年、新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。
1985年『海峡を越えたホームラン』で講談社ノンフィクション賞、1998年『「坊ちゃん」の時代』(共著)で手塚治虫文化賞、2001年『二葉亭四迷の明治四十一年』など明治以来の日本人の思想と行動原理を掘り下げた業績により司馬遼太郎賞、2003年『昭和が明るかった頃』で講談社エッセイ賞受賞。『ソウルの練習問題』『「ただの人」の人生』『中年シングル生活』『白樺たちの大正』『おじさんはなぜ時代小説が好きか』『汽車旅放浪記』『家族の昭和』『「解説」する文学』など著書多数。

「2015年 『子規、最後の八年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

関川夏央の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×