遊覧日記 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 465
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480026842

作品紹介・あらすじ

出かけて行った先々での出来事を飾らない素直な言葉で綴ったエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 京都と花やしきに行きたくなった

  • もう読んだんだった。古いけど古くならない何かがここにある。

  • 何年も前の過去の出来事を書いた文章でも、まるで昨日や今日起こったことのように、当時の様子、気温や匂いまでもが立ち現れそうです。この人は吹いた風の匂いまで記憶してそう…。眼前に起こる出来事を捉える、その感性の鮮やかさにハッとします。

  • 元は1987年発行だそうだが、自分より年上の本だと最初は分からなかったぐらいに文章からは古さを感じない。東京近郊のあちこちへ出かけていく未亡人の著者(と、娘さん)の話。においの描写、その辺を歩いている人々の何気ない書きぶりがリアルで、たんたんとしているのにふくよかな感じのするエッセイだった。登場する人々の一瞬が切り取られて、でもその向こうにその人たちの人生が透けて見えるような…。
    「11 京都」の、娘さんの説教がなんだか好きだ。食べ物の話ばかり、こんこんと言い聞かせる風なのがおかしくて本当に笑ってしまった。

  • 百合子さんの言葉を読むのが好き
    百合子さんが身近な人だったらいいなってよく思う

  • 娘のHを連れ立って出かけた際の記録。著者の見たことが淡々と書かれている。
    Hのセリフはユーモアがあり、アクセントになってはいる。

  • お気に入りのお菓子を見つけて、2つ目を食べたら1つ目よりも美味しくなかった。という気分。

    東京、上野と京都の散策の日記。牡丹園、代々木公園の14烈士の碑、蛇センター。マニアックながらユーモラス。

  • 木村伊兵衛さんが
    撮られた写真の中の
    人物やモノが
    しゃべり出したら

    きっと
    こんなふうになるのだろなぁ

  • 2017.9月。
    遊覧。いい言葉だ。ぶらっと気ままに訪れた先でのことを、近過ぎず遠過ぎず愛情を持って淡々と鋭く綴る。粋。娘さんを相方にってのがまたいい。

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著者プロフィール

武田百合子
一九二五(大正一四)年、神奈川県横浜市生まれ。旧制高女卒業。五一年、作家の武田泰淳と結婚。取材旅行の運転や口述筆記など、夫の仕事を助けた。七七年、夫の没後に発表した『富士日記』により、田村俊子賞を、七九年、『犬が星見た――ロシア旅行』で、読売文学賞を受賞。他の作品に、『ことばの食卓』『遊覧日記』『日日雑記』『あの頃――単行本未収録エッセイ集』がある。九三(平成五)年死去。

「2023年 『日日雑記 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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