考え方~人生・仕事の結果が変わる

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479795735

感想・レビュー・書評

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  • 良書 仕事をするにあたっての根本となる考え方を稲盛氏がわかりやすく丁寧に書いたものです。

    技術や、能力はもちろん大事なものですが、その根幹にある、考え方や、熱意について、人生に大きな影響を与える大切なものであることを諭しています。

    中国での稲盛氏ブームのことも聞いていましたが、このことが躍進の一旦になっているのかもしれません。

    前に進めず、ご苦労なさっている方は、視点の変更を含めて、是非、ご一読をお勧めします。

    構成は11章に分かれています。

    序章 すばらしい人生をもたらす羅針盤
    1  大きな志を持つこと
    2  常に前向きであること
    3  努力を惜しまないこと
    4  誠実であること
    5  相違を凝らすこと
    6  挫折にへこたれないこと
    7  心が純粋であること
    8  謙虚であること
    9  世のため、人のために、行動すること
    終章 善き思いに満ちていること

  • 繰り返し読んで善き「考え方」を身につけ、実践していきたいと思います。

  • 新しい職場で働くにあたり読んだ本。幼少期から成功し続けた人なのだと思っていましたが、様々な苦労をされている人なのだと初めて知った。ご本人はもちろん素晴らしいのだが、1番すごいのは奥様ではないかと思った。自己犠牲も致し方なし、なのだがその自己には家族も含まれている。それが、家族への信頼であるのだろうけど、妻の立場で納得できる人はきっと少ないはず。少なくとも私には無理だな。きっと奥様も、稲盛さんと同じように家庭を守ること、専業主婦であることに対して、真摯に誠実に向き合い、世界一を目指す夫を支えていたのだろうな。奥様の話は殆ど出てこないのだが、本の中の働きぶりからつい想像してしまった。全然本の趣旨とは関係ない所にいたく神妙な気持ちになりました。

  • 【本の内容を一文で】
    人生において大事なのは「考え方」「熱意」「能力」!


    【内容まとめ】
    1.「人生や仕事の結果=考え方×熱意×能力」その中でも考え方こそが最も大切。マイナスに振れると全てがマイナスになる!「プラスの考え方」に基づいて行動すること!
    2.人任せではなく、自分で動き自分で行なって仕事を愛する「自燃性の人」になること
    3.高く尊い目標を掲げ、潜在意識レベルでしまっておきつつ目の前の一日一日を着実に歩み続ける。そうすれば、とてつもない所まで歩いていける。
    4.誰にも負けない努力を重ね、自分が犠牲を払ってでも世のため人のために尽くそうとする。美しい「利他の心」が、実は自分自身の人生もよくしていきます。
    5.苦労というものがあって初めて、人間は磨かれる。苦労をしないと、人間性が高まる事なんてない!


    【感想】
    もはや、目次で腹八分まで満足できるレベル!
    生きるための羅針盤が書かれとる。流石は稲盛和夫、この御方が出す書籍にハズレはほとんどない。
    まぁ、やや「菩薩」すぎて今の段階では到底マネできない善行ばかりだけど、一つの目標にしたいレベルの内容が書かれているね!
    下記の引用すべてを忘れたくないな。
    常に意識できるよう、習慣を改めないといけませんねー

    なんせ大切なのは本書のタイトルでもある「考え方」なんだろう。
    ネガティブな気持ちを持たず、誇りとやりがいを持って人生を楽しむことが最低限大事なんだな。


    ただ、利他の心・・・駄目だ、まだまだ自分の目先の利益しか考えられない。
    稲盛和夫レベルになるのはまだまだ遠いぜ。
    まぁ、真似できるところからしていこう!


    【引用】
    1.大きな志を持つこと
    →気高く、素晴らしい夢を描き、追い続ける

    2.常に前向きであること
    →明るい心には、必ず幸運が宿る

    3.努力を惜しまないこと
    →頑張ることを諦めない人に、真の充足感は訪れる

    4.誠実であること
    →正しいことを正しいままに追求する

    5.創意を凝らすこと
    →昨日より今日、今日より明日、明日より明後日と改良改善する

    6.挫折にへこたれないこと
    →災難は天が与える素晴らしい贈り物

    7.心が純粋であること
    →行動の成功は、その心の美しさによる

    8.謙虚であること
    →自らを愛する心を抑える

    9.世のため人のために行動すること
    →自己犠牲をいとわず相手に尽くす


    p15
    ・人生の方程式
    人生、仕事の結果=考え方×熱意×能力
    →考え方こそが最も大切。マイナスに振れると全てがマイナスになる!
    →「プラスの考え方」に基づいて行動すること!


    p28
    たった一回しかない人生を、生きがいに満ちた素晴らしい人生だったと言えるものにしていこうと願うなら、自らの考え方を美しく気高いものに磨き上げることに努めていかなければなりません。

    「善き思いに根ざし、人間として正しいことを貫く姿勢を持つ人であり、誰もが『あの人は素晴らしい人だ』と惚れ惚れするような人柄の人物」


    p35
    本来、人生とは素晴らしい希望に満ちているものです。常に夢を描くことを忘れない、ロマンティックで明るい考え方を持ち続けていれば、未来は開けてきます。


    p40
    まずは願望を持つことが必要!
    人間の思いは、私たちの想像を超えた凄まじいパワーを秘めています!
    どんな状況でも成功することをただ一途に想い続けなさい!!


    p70
    ・自燃
    一生懸命に働くということは苦しい事です。
    その苦しい事を毎日続けていくには、自分の仕事を好きになろうと努めることが必要です。
    仕事を愛し、仕事に喜びを見出だせる人が、成功を収めることができるのです。


    p72
    ・自ら燃えゆく『自燃性』の人
    仕事を好きになること。
    仕事を好きになることで、どんな苦労の最中でも「一生懸命に打ち込んでみよう」と気持ちを前向きに切り替えることができる。
    全力で打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、次の目標へ挑戦する意志が生まれる。


    p138
    ・決して諦めない不屈の闘争心を持つ
    「断られた時が仕事の始まりだ。困難な状況をどうやって打開するのかを考える事こそが仕事なんだ!」

    可能性を信じ、解決の道を探り続ける!
    懸命に打開策を考え続ける!
    いかに厳しく困難な状況であっても、あらゆる条件を考え尽くし、困難な状況を克服するための具体的な方法を考えて行く。


    p146
    ・今日一日に全力を傾注し、常に創造的な仕事をする
    →高く大きな目標を持ちつつ、一日一日を一生懸命に生きる!
    「今日一日、一生懸命に生きれば、明日は自然に見えてくる。
    明日を一生懸命に生きれば、1週間が見えてくる。
    1週間を一生懸命に生きれば、1ヶ月が見えてくる。
    1ヶ月を一生懸命に生きれば、一年が見えてくる。
    その瞬間瞬間を、全力を傾注して生きることが大切だ!」

    遠く掲げた目標は潜在意識にしまっておいて、目の前の一日一日を着実に歩み続ける。
    そうすれば、とてつもない所まで歩いていけるものです。


    p152
    困難や逆境をネガティヴに捉え、悲嘆に暮れるのではなく、志をより堅固にしてくれる格好の機会と捉えて、敢然と立ち向かう事が大切です。
    →「艱難 汝を玉にす」
    …苦労というものがあって初めて、人間は磨かれます。苦労をしなくて人間性が高まるはずはありません。

    くよくよと悩むのではなく、深く反省した上で未来を見つめ、新しい一歩を力強く踏み出すことが大切です。
    そうすることで、現在の困難を無駄にする事なく、将来につながる糧とすることができます。


    p170
    ・いいことも悪いことも、すべてが試練
    苦難に遭って、それに耐えた人とそうでない人とでは、将来は全く違ってくる。
    天は、決して私たちに安定した人生を与えてはくれません。
    様々な試練を与えて、それと向き合いながら人生を歩むことを命じます。

    大切なことは、「試練をどのように受け止めるか」ということです。


    p178
    人は、現在が苦しければ苦しいほど、とかく愚痴や不平不満を漏らしてしまうものです。
    しかし、その愚痴や不平不満は、結局は自分自身に帰ってきて、自分自身をさらに悪い境遇へと追いやってしまうものです。
    ですから、どんな境遇にあろうとも、感謝の心というものを忘れてはならない!

    いずれの道をとるかによって、行き着くところが大きく異なってしまう。


    p186
    ・幸せを感じる心は「足るを知る」心から生まれる
    幸せかどうかは、普遍的な基準はなく、人の心の状態によって決まってくる!

    三毒「欲望」「愚痴」「怒り」
    →人よりもいい生活をしたい、楽して儲けたい、早く出世したい
    大抵の人は、こういう煩悩に四六時中ふり回されて生きています。
    しかし、三毒に振り回されて生きている限り、決して幸せを感じることは出来ません。

    足るを知り、日々感謝する心を持って生きることによって、人生は真に豊かで、幸せなものとなっていきます。


    p196
    ・心を純粋にする努力を不断に続ける
    →利己的な心を抑制するように努め、この良心という言葉で表される美しい心を開花させることが大切!
    まずは、「心を高めなければならない!」と思い、努力する人間でなければなりません。
    少しでも心を高めることこそが人生!


    ・「神様、ごめん」
    起床時と就寝時に洗面所の鏡に向かい、
    「人に不愉快な思いをさせなかったか?」
    「不親切ではなかったか?」
    「傲慢な振る舞いはなかったか?」
    自らを厳しく戒める。


    p206
    謙る←「へりくだる」と読む

    ・「謙のみ福を受く」
    →傲慢な人間は幸福を得られず、謙虚な心の持ち主は幸福を得られる。
    人は、自分に誇るものがないから威張り、ふんぞり返って自己顕示欲を満たそうとするものです。
    驕り、慢心の心。


    p212
    ・精進
    誰しも持って生まれた「性格」が完全なわけではありません。
    だからこそ後天的に素晴らしい「哲学」を身につけ、「人格」を高めようと努力する必要があります。

    「才覚」や「努力」ももちろん必要だが、それらをコントロールする「人格」こそが最も大切!!

    自分の行いを日々振り返り、反省することが大切!
    そうすることで、素晴らしい「人格」を維持することができる
    ↑「人格」は手に入れるものではなく、維持するもの!!


    p230
    ・利他の心
    不平不満を言わず、常に謙虚にして驕らず、生きていることに感謝する。
    誰にも負けない努力を重ね、自分が犠牲を払ってでも世のため人のために尽くそうとする。
    「他に善かれかし」という優しい思いやりに満ちた、美しい「利他の心」が、実は自分自身の人生もよくしていきます。


    p252
    ・日本航空の再生において
    1.真面目に一生懸命仕事に仕事に打ち込む
    2.感謝の気持ちを持つこと
    3.常に謙虚に素直な心を持つ

  • ふと手に取って読み返す本
    真新しい気づきは特に無いけど、
    確かにそうだよなぁと芯に立ち返るきっかけになれる本

  • 「考え方」随分とストレートなタイトルです。稲盛和夫さんの本は「生き方」に次いで2つ目です。
    努力、誠実、人のために。子どもの頃から教えられている、人として当然な考え方です。しかし、この当然な考え方は、わかっていても実践する事はなかなか難しいものです。それを見事に実践し続けて、成功に至ったお方。私的にはそんな印象です。
    この本はなんと言ってもわかりやすい。ストンと腑に落ちる。心に響く。そんな本です。
    経営者の本というと難しい事が書かれてるのかな、と敬遠していましたが、全くそんなことはありません。
    当たり前だけど忘れてしまいそうな事、それを改めて考えさせてくれるような本です。

  • ・より広い影響範囲で考える。より広いステークホルダーにとって利することが、より良いこと。(p180)
    →プライベートでも周りの人を物心両面から豊かにできる決断と行動を心がける。
    ・「たしかにあの世には地獄もあれば、極楽もある。しかし、両者には想像しているほどの違いがあるわけではなく、外見上は全く同じような場所だ。ただ一つ違っているのは、そこにいる人たちの心なのだ」(p176)
    ・忘己利他(p195)
    ・道徳教育→人間について学ぶ→人と人との関係性を理解する
    *教育は、人間だけでなく、人以外のものと人との関係も学ぶことが大切だと思う。
    (p197)

  • 『感想』
    〇以前稲盛さんの「生き方」を読んで、そこで出てきた「考え方」について詳しく知りたいと思って読んだ。しかし、精神論だった。

    〇よくジェームズ・アレンさんの言葉が引用されているが、なるほど、「原因と結果の法則」の日本バージョンだなと感じた。

    ×大きな成功を願うなら、大きな自己犠牲を払わなければならないと、家族を犠牲にしてきたが家族には理解されていたというくだりがあるけれど、これはいかがなものか。

    ×仕事と家庭は両立してこそ褒められるべきで、家族にばかり犠牲を強いてはいけない。

    『フレーズ』
    ・自らの外にばかり不幸の要因を求める限り、心のうちは永遠に満たされることはないはずです。(p.81)

    ・リーダーとは、自分というものを横に置いて物事を判断できる、無私の人でなければなりません。(p.222)

  • 尊敬する経営者。仙人の風格が出てきた…きっと経営者としてはなかなかに厳しい人だったろう。

    常に「お前はどうか?」と、自分を責める。毎日起床時と就寝前に鏡に向かう。人に不愉快な思いをさせなかったか、不親切でなかったか、傲慢な振る舞いはなかったか。

  • まじめで堅実な人が、とかく住みにくい世の中にあって、稲盛さんの考え方や実践してきたことには、勇気をいただくことが多い。その哲学がコンパクトにまとまったバイブルと言える。

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著者プロフィール

1932年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック株式会社(現京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長に就任。84年、第二電電(現KDDI)を設立し、会長に就任。2001年より最高顧問、2010年には日本航空会長に就任する。代表取締役会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問となる。84年、稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。2022年8月逝去。その他著書に、『稲盛和夫の実学』『アメーバ経営』『稲盛和夫のガキの自叙伝』『高収益企業のつくり方』『人を生かす』『従業員をやる気にさせる7つのカギ』『成功への情熱』『生き方』等がある。

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