孤独と居場所の社会学~なんでもない〝わたし″で生きるには

著者 :
  • 大和書房
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479393801

感想・レビュー・書評

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  • 社会は“自由”で“多様”なはずなのに、なんでこんなに息苦しい?『孤独と居場所の社会学 なんでもない“わたし”で生きるには』発売!(10/21発売)|株式会社 大和書房のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000417.000033602.html

    JYCフォーラム
    https://jycforum.org

    孤独と居場所の社会学 - 株式会社 大和書房 生活実用書を中心に発行。
    https://www.daiwashobo.co.jp/book/b605333.html

    • naonaonao16gさん
      いいですね、面白そう
      いいですね、面白そう
      2022/10/31
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      naonaonao16gさん
      居場所を集合体の場所と捉えるか、単に自分が居る場所と捉えるか?
      居るを要るに替えたら居心地が悪くなる場合も...
      naonaonao16gさん
      居場所を集合体の場所と捉えるか、単に自分が居る場所と捉えるか?
      居るを要るに替えたら居心地が悪くなる場合もありそうだなぁ、、、
      ディオゲネス・クラブ(M・ホームズ)みたいなのも面白いかも。とは思いつつ上流階級にはウンザリかな。。。
      と色々考えてしまいます。
      2022/11/01
    • naonaonao16gさん
      にゃんこさん

      「要」場所の考え方、面白いですね。確かにそうですよね。
      本人に「居場所」として根付くには多少「要」とならないといけないところ...
      にゃんこさん

      「要」場所の考え方、面白いですね。確かにそうですよね。
      本人に「居場所」として根付くには多少「要」とならないといけないところがまた難しい…
      流石です!
      2022/11/01
  • 現代社会がさまざまな面で多様で自由になっている一方、孤立化、リスク化、自己責任化した不安定なものになってきていることを論じた本。

    特に今まで私が全く気づいていなかったこととして、能力を証明し続けることを求める社会になっており、比較的自分は能力面で恵まれている、ある種の万能感を持っていると感じた。
    他方でなかなか上手くいかないことが多い人生もあるだろうし、それを自己の万能感の欠損だけでなく、他者からの評価も低くならざるを得ないことに、大きな課題を感じた。

    また、社会的に不可視化されてしまっていることは当事者たちが声を上げる必要があるが、社会運動を組織する前に必要なことが対話が安心してできる場所ということも肝に銘じておきたい。

  • 社会的な動物である人間は、一人では生きづらい。山にこもり自給自足で暮らす覚悟があれば、一人でも生きていけるかもしれないが、社会の中で生きていく選択をするかぎり、どこかに我が身を置く必要がある。ありのままの自分を受け入れる社会は存在するのだろうか?あるいは、多様性を受け入れる社会とは、どんなものなのか?現在社会の現状を踏まえて、ともに考えていく一冊。

  • 以前読んだ桜井政成さんの『コミュニティの幸福論』とは「居場所やコミュニティは大規模になる必要はなく、多様である方が良い」という主張は共通している。その一方、結論としての提案が前者は個人の具体的なアクション(声を上げること)、後者はコミュニティ形成のあり方(パッチワーク型コミュニティ)である点が異なっていた。コミュニティに関して組織視点と個人視点の理想のあり方を知ることができたことは、今後コミュニティに関する書籍を理解・整理していく上での参考になりそう。

  • 2023年8月14日再読
    前回は、時間がなかったのか、斜め読みだったので、再読したところ印象が変わった。後半は、曖昧な議論に感じたが、前半の課題提起や状況分析について自身の問題意識にとって整理されており非常に参考になる内容だと感じた。

    再読で、前半をより深く理解した上で、後半を読めば、後半の前回曖昧に感じた議論も、全く同時に読んだ別書「真理・政治・道徳」の内容を踏まえて、示唆を読み取ることができたと思う。マイノリティの権利の主張が、価値観の相対主義の中で、単に社会のパワーゲームやプロ市民的なビジネスを産む的な側面を意識しつつ、とはいえ、各自が声を上げねばなかったものとされるというバランスや交差アイデンティティの考え方で、自身が感じる不利益の主張は、切り口を変えれば他者に対する暴力になりうるという可能性の難しさなどを示されており難しさに唸った。

    最終的に、何か真・正義・倫理の問いになるということを考えた上で、社会で諦めず対話、議論、コミュニケーションをするという意思として、メイクノイズという著者の主張に、今できる自分の答えとしての納得を感じる。




    ーーーーーーーーーーー
    孤独やいきづらさを問題として、居場所や自立をテーマに、さまざまな取り組みやそれぞれの視点を紹介している。

    ざっとななめ読みだが、著者の最終的な主張は、自分自身、どうしたらいいかはまだ分からないが、いろいろ触れて考え中。一人一人が考え続けよう、声を出し続けようというもの。

    結論は仕方ないとも思うが、こじんの生きづらさや孤独になりやすい状況を問題として、解決への全体を通してふわっと伝わってくる望ましい社会「一人一人が能力や実績や役割などではなく自分の特性で承認されるようになる」(荒っぽい要約であることは自覚しています)というイメージは、近代的な平等の理想な気もして、そうだねと言いたくなる気持ちになるが、教条化される場合は(ある程度のそちらに近づくのはもちろん素晴らしいだとうとおもう)、人間の生理的な自然に反して無理があるように「私」は思う。

    この問題は、本質的には、社会の中で能力主義(正義としてのリバタリズム対リベラリズムもしくはケア倫理などの視点)について社会合意を見出していくということが本質的な問題なのではないだろうか。

  • 誰かが作ってくれた居場所に所属するのではなく、自分が求める居場所は、主体的に作っていく。いいなぁと思える場所があったとしても、違和感を感じるようになるのは、人の力に依存しているからなんだなぁと思う。その場所はなるべく小さくという点に共感。大きくなると、方向性が異なるから。
    その最小単位が家族だから、まずはここを一番大切にしている。
    それから、ボランティアの場所。そこが、逆に私を助けてくれている、ありがたい場所になってきている。
    自分を飾らないで居られる場所が、複数あると生きやすい。

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002313170【推薦コメント:いつも孤独、不安を感じる人に落ちついてもらう本なのかもしれないです。】

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著者プロフィール

人がどう生きたいかを強制されることなく、自分の生きたい生き方ができるような社会になるといいなと思い、社会教育と社会福祉を結びつけながら研究や活動をしています。早稲田大学で働きつつ、若者支援にかかわる全国ネットワーク「若者協同実践全国フォーラム(JYCフォーラム)」などで、社会づくりと自分の夢を結びつけていくことをしています。

「2022年 『子どものための居場所論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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