[新訳]新しい現実 政治、経済、ビジネス、社会、世界観はどう変わるか (ドラッカー選書 10)

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478321096

作品紹介・あらすじ

15年前のドラッカーの予測が、いまや世界の流れになった!意思決定のヒントを与える洞察の書。

感想・レビュー・書評

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  • ・日本は1867年にようやく西洋化を受け入れた。結局のところ、最後に勝ったのは日本だった。日本は西洋を取り込むことによって、西洋の支配を免れた。
    ・日本経済の強さの源泉の一つは、軍事にさほどの予算を使わず、軍事的な研究開発にはさらに予算を使っていない事実にある。
    ・第二次大戦後も政府計画が多少なりとも成功しているかに見える国は、日本だけである。
    ・組織は社会の一器官(機関?)にすぎない。今日の組織が生み出す成果は、組織の外部にある。
    ・第二次大戦後、日本企業は、事業にとって良いことは何かではなく日本にとって良いことは何かから考えた。
    ・第二次大戦後、日本は教育訓練によって低賃金労働者の生産性を高めるというアメリカの発見を利用した。
    ・知識は先進国における真の資本である。
    ・アメリカがヨーロッパよりも税金が安い原因は、サードセクター(NPO)の活動によると言ってよい。
    ・サードセクターの組織は、人間改革機関こそがふさわしい呼び名。
    ・知識社会は、社会的な移動性があまりに高いために、根のない社会となるおそれがある。そして、知識労働者の視野は狭い。したがって、知識社会には、あくまでも自由な選択のもとに形作られ、人と人との絆となるコミュニティが必要である。
    ・データに意味と目的を付加したものが、情報である。したがってデータを情報に転換するには、知識が必要である。
    ・知識社会は、その成員に対し、学習の方法を学ぶことを要求する
    ・人は苦手とするもので抜きんでた成果をあげることはできない。すぐれた成果をあげるのは、得意なものについてだけである。
    ・知識社会における教育とは、生徒に対し役に立つ技術を教えると共に、徳を身につけさせるものでなければならない。
    ・1970年代にアメリカではじまり、その後先進国全てに広がった起業家精神の波は、300年前以降、4つ目のものだった。

  • タイトルは「新しい現実」だが、時代を超えた普遍の現実ととらえて読んで差支えない。西洋の隆盛を支えたのは「社会による救済」というのはまさに表現の妙。ということは、世界が西洋化した現代でもそれは当てはまる。そして社会による救済が終焉した後の世界には空白が生じ、それを埋めるための動きが、今まさに世界で起きている出来事に他ならない。イスラム国の台頭。テロの蔓延。保護主義思想の傾倒。まるで予言書か未来への黙示録か。全体主義と大衆運動のそれぞれの恐ろしさを対比させているところも面白い。

  • 読みながら思ったことは 
    ドラッカーのアタマの中にある『新しい現実』
    が まったく 大きな視点で あることにおどろき、 
    その解明の仕方が 歴史的である。
    その切り取り方が 実に大胆であることにおどろく。

    どこから、そのような視点がくるのかが
    よくわからない というのが 今のところの状況だ。
    ドラッカーの書いたものを 系統的に 学ぶ必要がある。
    そうしないと、理解が 中途半端 になりそうだ。

    ドラッカーは マネジメント、イノベーションというテーマに
    ついて 明らかにしていたが、それだけでない
    奥深さがある。

  • 第Ⅰ部 政治の現実
    第Ⅱ部 多元社会の到来
    第Ⅲ部 経済と環境の行方
    第Ⅳ部 知識社会 

  • 今の俺には難しい。知識・経験を集積し再チャレンジしたい。

  • 哲学、社会、人文、政治経済、世界情勢など広範囲のテーマに関するエッセンスが惜しみなく詰まった名著。

    ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー岩崎編集長絶賛の書。

    しかし、内容からしてドラッカー氏は、本書を、明確に読者を”意思決定者とその候補生のために書いたものであり、哲学書ではない”と、誤解のないように言い切っている。

    過去をベースに意思決定するのではなく、今日起こっている現実は何かを描写し、明日批評ではなくどんな行動を起こすべきかを決められるのは結局は自分自身ということだからなのでしょう。

    いつもながら、これが15年以上前に書かれたとは思えない。
    世界の大きな流れの中で、トレンドを読み、行動を起こすには、本書以上優れた著作はないかも知れない。


    <以下、マネジメントとは何かについて、非常にしっくりきたので、引用>

    マネジメントとは、人間学である。マネジメントとは人の心、人の本質にかかわるものである。

    マネジメントとは、まさに伝統的な意味におけるリベラルアート、すなわち一般教養でなければならない。知識、自己認識、知恵、リーダーシップという基本にかかわりを持つがゆえに教養にかかわるものであり、実践と実行にかかわりをもつがゆえに教養にかかわるものである。

    従ってマネジメントにある者は、心理学、哲学、倫理学、経済学、歴史など、人文科学、社会科学、自然科学の広い分野にわたる知識と洞察を身につけなければならない。

  • 読んでる最中に何度も書かれた年代を確認してしまった。ここに書かれていることは、今まさに現実になっている!(◎_◎;)

  • 正直難しい。
    でも、この本が20年前に書かれたとは思えない!

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