数値化の鬼 ── 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478114377

作品紹介・あらすじ

数字がすべてではない。ただ、数字を無視して成長した人は誰1人としていない。

感想・レビュー・書評

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  • 数値化することで客観的に自分を見つめ直すきっかけになる

  • うーん。
    行きつけの書店で『とにかく仕組み化』が大量に平積みされているのを見て、これまでの著作から読んでみようと思い図書館で借りた一冊。

    ちょっと自分には結局何が言いたいのかあまりよく分からなかった。
    そもそも自分の職場は、営業活動をしてその結果としての売上とか業績といったものをあまり考える場面のない、このご時世にしてお気楽な就業スタイル。
    なので、数値化の鬼になるための例で、売上目標を達成するために、率ではなく行動量を上げるべしと言われても何かピンとこない。
    いや、いわんとするところはもちろんわかるけど、さして斬新な観点でもないシンプルなセオリーを今更自分の仕事にどう適用したら良いものか。

    もっと、こんな定性的になりがちな評価はこう定量化するんだ、というようなフレームワークを期待していたのだが、語っている理屈がいささか限定的状況においてのもので逆に響かない。

    ぽろぽろとこぼれ落ちる金言めいた発言も目新しくもなく、まぁ、そうだよねという感じ。

    マネジメントの役割に関する忠告はごもっともだと思うけれども、その不足を言い訳にしてはいけないと言いつつも、自身の会社ではそのバランスを取るように心がけるという相反は、結局そんな恵まれた環境を求めたい気持ちを掻き立てられ、よくわからなくなる。

    数値ではない「何か」を求める前に数値で実績を上げるべし的なところは唯一腹落ちした。
    思いばかり語るだけでは張子の虎。

  • ◆◇━━━━━━━━━━━━
    1.この本を選んだ目的 
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    経営学の学びを進める中で、現状を把握するときに、数値に対する意識が弱いことを感じました。
    定量的な目標設定とか、定量的な判断を意識することはできていると思っていましたが、経験則で知っている雛形に数値を当てはめているだけだなと痛感しました。
    もっと、目の前にあるものや、結果に対して、数値に対する意識がもてるようにならないといけません。

    そんなときに目にしたこの本。
    「数値化」というキーワードから、数値に対する意識を変えていくきっかけになればと思い手にしました。
    目的は、①いったん数字で考えるクセをつける、②数値に対する意識を高めるための考え方を理解する、③数値化する際のフレームワークを増やす。この3つになります。

     
    ◆◇━━━━━━━━━━━━
    2.概要
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    ・全287ページ
    ・全5章の内容にプラスして、はじめに、とか、序章がついてきます。

    ・下記のような内容です。

    はじめに
    ・いったん数字で考えることについて

    序章 数値化の鬼とは何か
    ・数値化を癖づけることについて

    第1章 数を打つところから始まる
    ・識学について
    ・行動量について(PDCAが重要で、Dをいかに実行させるかがポイント。)

    第2章 あなたの動きを止めるもの
    ・数値のウソについて

    第3章 やるべきこと、やらなくてもいいこと
    ・「変えられること」を変数として意識することについて。

    第4章 過去の成功を捨て続ける
    ・変数をへらすことについて

    第5章 遠くの自分から逆算する
    ・時間という数字への意識について
    ・短期から長期、長期から短期へ逆算する

    終章 数値化の限界
    ・成長している実感こそ最大の目的


    ◆◇━━━━━━━━━━━━
    3.感想
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    う〜ん…
    最初はものすごく期待感が高かったんですが、読んでいくと、思っていた内容とズレていきました。
    「はじめに」と「序章」が一番良かったです。

    数値化の鬼っていうタイトルが原因ですね。
    もっと緩い感じです。
    「数値化を意識した組織づくり」とか、
    「数値化を意識して働く」とか、
    そんなタイトルならしっくりきます。
    鬼はいないかな…

    とはいえ、かなり具体的な内容で、ビジネスに寄せて、考えるポイントを説明しています。ですので、響く人には響くでしょうし、そんなことはもうやっているという人には、響かない内容でした。なので、この評価なのかと…

    個人的には、変えられるポイント「変数」を意識するというのが、よかったです。普段何気なく考えているポイントなんでしょうが、変数として意識したことはなかったです。プログラマーだった時期もあるので、変数という言葉がしっくりきたのかとしれないですが…
    それから、数字のウソというのも、よかったです。割合なんてよく使ってしまうので、しっかり意識しないとダメだなと感じました。あとは、時間への意識を高めていくことです。

    ただ、私が期待したのは、数値化の鬼っていうぐらいだから、もっと具体的に、計算式とかたくさん出てくるような、そんな本でした。


    ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━
    4.具体的にどのような点を学習したか?
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
    (1)いったん数字で考える点について。
    とにかく数字で見ようとすること。数字への意識を持つこと。

    (2)数値のウソを見抜くこと
    割合であれば母数を意識する。
    行動についても行動量をベースに考える。

    (3)変えられるものを変数として意識する
    「変えられること」を変えようと努力し、「変えられないこと」は早々に見切りをつける。

    (4)時間への意識を高める
    短期から長期、長期から短期へ逆算する


    ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━
    5.具体的にどのような行動をするか?
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
    (1)いったん数字で考える点について。
    数字への意識を持つ。
    数字が見えているならば、まずはその結果を確認する。
    数字が見えていないのであれば、数値化することができるものが隠れていないかを意識する。
    数値から判断できるものがないこを考える。

    (2)数値のウソを見抜くこと
    見えている数値におかしな点がないか意識する。
    角度を変えて数値を見るようにする。

    (3)変えられるものを変数として意識する
    「変えられること」と「変えられないこと」を判断するようにする。
    変えられることは、今の取り組み方で良いと思うが、変えられないことについて、簡単に切り捨てるのではなく、なぜ変えられないかを、しっかり考えたい。

    (4)時間への意識を高める
    反対の意識を常に持てるようにする。例えば時間であれば、長期と短期の視点。
    常に「反対」の意識な意見が頭に浮かぶように考え続けたい。

    • Manideさん
      こまつなさん

      コメントありがとうございます。
      問いかけの作法、面白そうですね。
      今度読んでみます!!
      ポイントがないと、意識が流れていって...
      こまつなさん

      コメントありがとうございます。
      問いかけの作法、面白そうですね。
      今度読んでみます!!
      ポイントがないと、意識が流れていってしまうのは、そうかもしれないなと、感じています。
      2022/07/08
    • こまつなさん
      すぐやるというのは素晴らしいですね。

      問いかけの作法は、盛りだくさん、かつ、体系的な本なので、机に向かう前に、オーディブルで耳から聴くのも...
      すぐやるというのは素晴らしいですね。

      問いかけの作法は、盛りだくさん、かつ、体系的な本なので、机に向かう前に、オーディブルで耳から聴くのもオススメです。

      学びの生産性爆上がりですよ。


      中身は一言で言えば、チームの一人ひとりのポテンシャルを引き出す問いかけの作法です。

      そのような作法の重要性が高まっている理由は、
      変化が早く、不確実で、複雑で、曖昧な世の中では、外部や過去の経験に正解を求められないことから、今までのファクトリー型(経営陣や一部の専門家が敷いたレールをみんなで分業して効率的に行う方法)の良さ、だけでは困難な場面が増えつつあるため、と私は理解しました。

      →具体的には、ファクトリー型に伴う4つの課題(①認識の固定化、②関係性の固定化、③衝動の涸渇、④目的の形骸化)がある。

      そんな中で、
      ・効率的に正確を探す「議論」だけでなく、お互いに興味をもつ「対話」をすること。
      ・個人のこだわりを価値と見なして引き出し、育てること
      ・組織の固定観念やとらわれを揺さぶる問いかけの工夫をすること
      などにより、心理学安全性を高め、個人と組織を活性化する、手掛かりが網羅的に記載されているように思います。

      自分のこだわりという判断の軸を持つことで、外部や他者に依存せず自らの意志で判断し、チャレンジし、結果から迅速に学び、改善を繰り返す、アジャイル型開発を、取り入れる必要性と、その方法としての問いかけの作法、コツ、ノウハウが紹介されています。

      私の要約力では良さは、語り尽くせませんが
      ぜひ、楽しんでみて欲しいと思います。
      2022/07/09
    • Manideさん
      こまつなさん、すごいですね、
      ほんと、ありがとうございます。
      とてもうれしいです。
      もう、要約というより、落とし込みができていて、自分のもの...
      こまつなさん、すごいですね、
      ほんと、ありがとうございます。
      とてもうれしいです。
      もう、要約というより、落とし込みができていて、自分のものになっていることが伝わってきます。

      お互いに興味をもつ!は大切ですね、相手の関心に関心を持つということは重要ですね。

      また、個人のこだわりというキーワードがとても心に刺さります。私はこだわりが弱いので、主張が弱いといつも感じています。何かのためにという意識がないと、こだわりは弱いですね。この辺も変えていきたいと思っています。

      学びに対しては、最近になって、とても考えていて、業務や興味という軸とは別に、体系的な学習も増やしながら、学びがどう活かされていくのか、何かの役に立っているのかを追求しています。

      そのような中で、やはり人とのコミュニティを大切にしていくことの大切さを感じており、ブクログでも、コメントされる方をフォローさせていただくようになりました。

      ぜひ、「そりゃ、ダメだろ」とか、「これは、いいよ」というのがあったら、コメントください
      m(_ _)m

      今後ともよろしくお願いします
      2022/07/09
  • 自分も営業をやってきていて、『数字』というものにマイナスなイメージを持っていたが、この本を読んで見え方が変わった。
    客観的に自分の行動を見つめ直すことのできるツールであると理解できたので、今年度は特に意識して営業していきたい!
    すぐに読めて、すごく参考になったので営業している方はぜひ一度読んでみてほしいです!!

  • 自分も感覚で話してしまうことが多く
    説得力をつけるために読んでみました
    読んだことを実践してみようと思いました


  • 仕事の基本ですが数値化をどのように打ち出すのが効果的か?いきなり聞かれると難しいところですが、大変分かりやすく体系化されていました。

  • 時分の仕事に対しての変数と定数を見つけ、変数を見つけ次第そこにアプローチする行動を数値化し、行動量を増加させる。変数は常に同じ項目ではなく、時が経てば定数ともなりうる。見極めながらPDCAサイクルを適切に回して行くことの大切さを知った。

    • コスケさん
      安心感を持つか、危機感を持つかと言う考え方について、短期的に考えているときに、思い描く未来は、常に延長線上にあるとか、何も変化が起こらないと...
      安心感を持つか、危機感を持つかと言う考え方について、短期的に考えているときに、思い描く未来は、常に延長線上にあるとか、何も変化が起こらないと楽観的に考えてしまいがちであると理解しました。様々な可能性を捨てずにいる、重要性がとても勉強になりました
      2024/03/01
  • とにかく一旦、数字に強くなれ。この文章が最初に響きました。数字から逃げるか、心を鬼にして数字と向き合うか、これだけで人生が大きく変わると言うことを理解できました。

    例えば、売り上げや利益にうるさい経営者や上司は金の人と揶揄されますよね。それは数字の責任を他人に押し付けていることが原因です。他人に対する数字の男ではなく、自分に対する数値化の鬼になることです。そして、安心のための数値化ではありません。数字はあくまで不足を見るためのものです。未来を見るための手段なのです。そしてお互いの誤解をなくしてくれるものである客観的事実なのです。人間関係上の認識の違いは、すべて誤解が生まれる原因でもある数値化の欠如、これにつきます。

    数値化の鬼10箇条
    その1
    数字は感情を切り離してくれる

    その2
    言葉は過剰、数字は不足。世の中は圧倒的に数字が足りていません。

    その3
    数字の後に自分らしさやオリジナリティが出てくる。数字を追った結果、振り返ると個性が出てくる。数字がない所での競い合いは成立しません。全員が自分らしい競技を自由にしてくださいと言う状況になったら、一人ひとりのパフォーマンスの質は必ず落ちます。

    その4
    数値化は人間関係でもいかせます。むかつくことを3回言われたと数値化してみてください、これを引いて考えると、去年は10回嫌みを言われたけど、今年はまだ3回だったなと考えることもできます。それだけ数字の概念は、発明的な考え方なのです

    その5
    数字に感じるネガティブを取り除くことが大事です。ビジネスパーソンが数字と言われて、真っ先にイメージするのは売り上げ等の目標やノルマだと思います。学校ではテストの点数などで、人間の価値が線引きされてきたでしょう。ただし、それをアレルギーとして引きずり続けると、あなた自身が損をします

    その6
    数字は常に未来のために使用する。次はどうするのかを常にセットとして考えて数値化していきます。

    その7
    評価せざるを得ない結果を出すことです。誰が見ても公平で明らかな評価を、上司が部下に下す必要がある、それぐらいの公平性を重要視した結果が必要なのです。

    その8
    数字がないから不満が生まれる。曖昧な概念で評価をすると、不公平性が生まれます。なぜなら、気に入っている部下に甘い評価を下せてしまうからです。

    その9
    日ごろから数字のある会話をしているだろうか、情熱で押し切る方法しか知らない人も、どこかでその壁にぶつかります。数字の根拠を出し、論点を整理して話すようにしないと伝わらない場面が増えてくるはずです。感情に訴えかける表現は、最後の味付けのようなものなので、それらが優先されてはなりません。

    その10
    1日を数字で振り返ってみることです。大きな目標を1日ごとに分解して行い、惰性的な行動を徹底的に切り捨てるのです。

    最後に
    数値化ができる人は失敗が当たり前になります。失敗を失敗と認めて次につなげることが可能です。また失敗は貴重な情報になります。自分に甘い人の考え方の癖として、よく頑張った、なんかダメだったと曖昧な評価を認めてしまっていることなのです。気合でなんとかしようとしてはいけません。ざっくりとでも数値化して自分の行いを客観的に把握する癖が必要なのです。自分への厳しい見積もりができるとそういった錯覚が消えてなくなります。

  • 数値化はめんどくさい。そして、数値は冷酷なまでに現実を突きつける…。
    そう捉えてしまうのは、日頃から数値を意識していないからであり、結果に感情的に反応するからである。

    ではどうするべきか。まずは数値で考える意識をする。例えば、今日は何ページ本を読んだ、とか、何時間勉強した、何時間外出していたなどなど、あらゆる行動を数値化してみる。

    数値が全てでない、と言われることがよくあるが、それは数値化した先の世界の話であり、数値で見てすらいなかったり、無視してしまっている。

    そうであってはいけない、数字こそ基礎である、どこの本では述べられている。

    あまり数字で考えてこなかった自分にとって、この本は非常に刺激的な内容でした。「非常に刺激的」という言葉も、定性分析であるので、そうですね、何か新しい尺度を設けておいた方がよいですね。

    4月という節目を迎えた際に、何かをはじめようというキッカケになる本でした。

  • 私の会社でもこの本に出てくる例のように、日報の件数や新規訪問の件数、面会率などの数値化が溢れています。今まではなんの意味があるんだと不快にすら思っていた数字ですが、この本を読むとこれらの数字も大事なことなんだと思うようになりました。
    また、分母である日報件数よりも面会率を重視する会社の考え方が間違っていることも分かり、すっきりしました。私は順番を間違わずに、正しく成長していきたいと思います。

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