- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478112274
作品紹介・あらすじ
学生やビジネスパーソンの間で話題になっている
PODCAST番組「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」。第1
回「JAPAN PODCAST AWARDS」で大賞・Spotify賞1
位、アップルポッドキャストでも1位という超人気音声番
組。
20~40代のビジネスパーソンを中心に、スタートアッ
プの経営者などにも圧倒的な人気を誇るのが、コテン
ラジオを主宰する株式会社COTEN代表取締役・深井龍
之介さん。彼の初の書き下ろしです。
コテンラジオの人気の理由は、「歴史上の偉人や有名
な出来事について、知られざるエピソードを交えなが
ら、構造的に歴史のダイナミズムを学ぶことができる」と
いう部分。同時に長い時間軸で物事の考え方を捉え
直すことで、現代、直面する私たちの悩みがどうでもよ
くなるというのもコテンラジオが人気を集めている大き
な要因です。
実際、リスナーからの反響が大きいのが「聞くと悩みが
吹っ飛んだ」「思い込みから解放された」という声が多
数寄せられています。
本書で伝えるのもまさにこの点。歴史上の偉人や主要
な出来事を取り上げながら、長い歴史の中で、物事の
考え方や価値観を捉え直すことで、目の前の価値観
に振り回されない思考法を身に着けること。「現代の常
識」とされている枠組みを取り外して、自分の頭で考え
て、自分に合った価値観を選んでいく。歴史を活用し
た新しい物事の考え方、捉え方を提案する「歴史エン
ターテインメント・自己啓発本」です。
感想・レビュー・書評
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悩みの原因は社会にある常識や価値観。
ところが、歴史を学ぶと我々を取り巻く常識や価値観が決して当たり前でないことに気づく。
だから、歴史を知れば、悩みが吹っ飛ぶ!
…という本。
イエス・キリストや孔子、ガンディー、カーネル・サンダース、アン・サリヴァン(ヘレン・ケラーの家庭教師)、アリストテレス、ブッダらの人生に触れ、特定の価値観から自由になり「私」の範囲を広げるヒントを得ることができる。
読めば、きっと人生が楽になる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
深井龍之介さんは美声なのである。
PotCastで、COTENRADIOという歴史トークの人気音声番組を放送している深井さん。
たまにおうち仕事をやるとき聴いているのだが、深井さんの美声を聴いていると、ついつい聞き惚れてしまい、内容が頭にはいってこないときもある。
本なら大丈夫かと思い開いてみると、恥ずかしいことに、出先にもかかわらず泣いてしまった。
凝り固まった頭が解れた気分。
いかに自分で自分の考えを縛っていたかが分かった。
今の常識は昔からの常識ではないこと。
そしてそれはこれからも変わってゆくであろうこと。
それが歴史を学ぶことで分かってくる。
ビジネスパーソン向けなんだろうけれど、他のいろんなひとに読んでほしい。
アン・サリヴァンの章がいちばん感動したかな。
『「存在すること」が何より大事』p134
地球上に関係ない人なんていないのです。
みんな誰かと関係している。
そしてそのうちみんな歴史の一部となる。
今生きている人は100年後、1000年後には誰も存在してないんですから。
そんなことを思った。 -
「僕たちが生きる世界には無数の「当たり前」があり、
そこから外れる人が悩んでいるのです。(中略)
ところが歴史を学ぶと、僕たちを取り巻いている常識や価値観が、
決して当たり前ではないことに気づけます。」と
冒頭から中々の掴み。
そこからどんどん引き込まれて行って、
あっという間に読み切ってしまいました。
こういう大量の参考文献から、
エッセンスを抽出した本、大好きです。
ライトな感じで読みやすいので、結構深くて、
読めば歴史についてもっと勉強したくなる。
そんなモチベーションの上がる書籍です。
COTEN RADIO参考文献リスト
https://www.valuebooks.jp/shelf-items/list/aWZpYU96cURDSkh6TE1IeDl4WldiUT09
読んでみたい本
・カーネル・サンダース
https://booklog.jp/item/1/4286180352 -
ポッドキャスト『コテンラジオ』が好きで手に取った。コテンラジオのテーマから抽出されたもので、思い返しつつ読めた。ポッドキャストにはもっと詳しくあるので、そちらも聴き直したくなった。
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コテンラジオの深井さんが初執筆した本。
歴史上の有名人を例に挙げながら、古典を読むことを薦めている。
私達が今偉人だと思っている人は当時は凡人だったり、今常識だと思っていることが昔はありえないことだったりする。
歴史上の中でどこをどう切り取るかで全く違う内容になってしまう。
固定観念に囚われず、歴史を知り特定の価値観から自由になることがメタ認知であり、それができれば人生はもっと自由に楽しくなるということでした。 -
本書は多くの悩みは歴史から学ぶことで解放されるということを説いている。
そして結論としては「古典を読め」に帰結しています。
本書はその導入編といったところです。
歴史に学ぶとは、一つは哲学的なもので人間の悩みは似たようなものであり、それらは既に多くの哲学者が古典としてヒントを与えてくれているということ。もう一つは現在の常識から外れている自分はおかしいのではないかと悩むことであり、その常識も歴史という長い目でみれば常識ではないという視点を与えてくれるというもの。
以下に本書から得られた知見を抜粋する。
・(世の中には)多かれ少なかれ、そういう「良いこと」や「常識」から外れる人はいますよね。そういう人たちが悩んでいるわけです。つまり、悩みの原因は僕たちの社会にある常識や価値観なんです。ところが歴史を学ぶと、僕たちを取り巻いている常識や価値観が、決して当たり前ではないことに気付けます。
・僕たちの価値観は、環境によって強く規定されています。ということは、環境が変われば価値観も変わるわけです。それは「絶対的な価値観が存在しない」ということでもあります。
・現代は人々が過去のあらゆる時代よりも自由です。ということは「生き方を自分で決めなければならない」ということです。現代人は日々決断を迫られています。そこで必要になるのが教養や古典です。 -
post cast の COTEN 深井さんの著
固定概念に囚われず自由になる
メタ認知の獲得
古典などの歴史を学ぶ事で
メタ認知をいかに獲得していくかが書かれている
古典学習の面白さへの導入本
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歴史をメタに見るという深井さんの考えが通奏低音にある。同時に、歴史上の人物を調べて好きになる、自分を置き換えてみるというミクロの視点も持ち合わせている。この歴史・社会背景と、人物の魅力を往復しながら、滑らかにものごとの捉え方を教えてくれる本でした。
常識や周りの評価に振り回される人生はつまらない、何でも選択できるあるいみ苦しい時代だからこそ歴史や哲学といったリベラルアーツが必要ということを平易にまとめてくれている。
息子にも読ませてみたい。中学生くらいなら学校で読ませてもよいのでは、性やお金の価値観も相対化できてよいのでは?と思う本です。 -
悩みから解放されるためには、「当たり前」という前提を崩せ
▫️私たちの社会には無数の「当たり前」が存在する
・自分が存在している世界での「当たり前」とされていることから外れてしまうことが、私たち人間の悩みの原因になっていることが非常に多い
・つまり、悩みの原因は社会にある常識や価値観である
・当たり前と思われていたことが、そうでないとわかると、人間を苦しめている悩みの前提が崩れる
▫️歴史を知ることは「メタ認知」である
・メタ認知とは、今の自分を取り巻く状況を一歩引いて客観的に見るという意味
・歴史を知り、メタ認知することで、悩みの原因となっている「当たり前」がそうではないということに気づける
今の常識で良いことだと思われていることは、実はここ十数年の間で起こった価値観の変化に過ぎず、自分が生まれた頃と比べても大きく考え方が変化しているということを再認識した。今自分を取り巻いている環境の価値観が絶対だと思い込まないためにも、過去を含めた世の中に存在する多くの価値観の存在を認識することが大事。
古典を含めた多くの本を通して、過去の価値観や世界中に存在する様々な価値観を知ることで目の前の景色や感じ方が変化するということは、読書の一つの醍醐味であると感じた。