FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド
- ダイヤモンド社 (2020年3月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478108574
感想・レビュー・書評
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著者であるクリスティー・シェン氏はカナダ国籍の女性で、31歳の若さで早期リタイアしたそうです。
最近、FIREという考え方が、一部で盛り上がっているようである。
そのFIREを最初に書籍化した本が、この本らしい。
FIREとは、経済的自立早期リタイアという意味のようである。
なぜ、FIREというのか、それは、次の4つの単語の頭文字をとったとのこと。
Financial ・・・ 経済的
Independence ・・・ 独立
Retire ・・・ リタイア(現役引退)
Early ・・・ 早期
FIREの考え方には「4%ルール」というものがあります。これは投資元金に対して、リスクを抑えながら極めて安定的に得られるリターンが4%となることから、毎年の生活費を4%以内に抑えることで、理論上、運用益だけで生活できる状態になることを指します。
逆算をすると、毎年の生活費の「25倍」の資産が貯まったら、毎年の生活費を運用益だけで賄える状態になります。
まあ、このようなことが書かれているらしい。
で、この本を読んだのかというと、もちろん読んでません。
私、60歳なので。(苦笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1.FIREに興味はないものの、それを実現してる人はどんな生活をしてるのかが知りたかった。読んだ後、自分もFIREしたいと思ったらどうするのがいいかを考える。
2.FIREにはハスラー、投資家、オプティマイザーの3パターンに分かれます。どれが適切なのかを見極め、自分に適したスタイルでFIREに向けた努力が必要です。本書では、FIREに向けて何をすべきか、何を変えなければならないのかが明確に示されています。
著者は貧困層として育ち、お金の重要性を強く認識しながら育っていきます。そしてある時、FIREという考え方に触れ、自分でやり方を模索し、実現するストーリーになっています。
中国人の著者で、アメリカやカナダが舞台になっているため、想像しにくいこともありますが、大切なのは「貯蓄率」「資産運用」です。まずはこれが大原則になってくるので、本書でこの2つを学ぶことができます。
3.私はFIREがしたいわけではなく、FIの部分を達成したいと思いました。私の場合、仕事は生き甲斐なので、楽しく仕事をしながら社会に役立つこと、自分が認められる実感を得たい気持ちが強いです。なので、仕事が必要です。よって、リタイアするつもりがありません。ただ、経済的自立に関しては強く不安に思っています。多少の投資をしているものの、うまくいってる人と見比べると全然良くないことを痛感します。なので、まずは自分の家系の見直しからやっていき、投資回せる資金を作ることから始めます。
また、FIREしている人の生活に関しては、そこまで憧れることはないというのが正直なところでした。 -
【何で稼ぐかである】
パンを焼いて売る。絵を描いて売る。お皿を作って売る。患者の診断をしてお金を得る。
労働力を売って賃金をもらう。会社に資金を出してオーナーとしてお金を受け取る。
すべて稼ぐことになります。
ただ、会社に資金を出してオーナーとしてお金を受け取るだけは少し違います。
労働者として人を雇えば、労働者が働いた分の8割をオーナーとして受け取ることができます。資本家が途方もないお金を手にできるのはそこにあります。
例えば従業員30人、平均月収20万円とすると一人の労働者が稼ぎだす平均は20万円x5=100万円となります。これを8:2で分割すれば80万円:資本家、20万円:労働者となります。従業員は30人ですので80万円x30=2400万円/月が資本家に入ることになります。
2400万円丸々資本家が使えるわけではありませんが、従業員30人程度の小さな会社でもかなりお金を稼ぐことができます。労働者に2割払えばいいという、労働者と資本家のこの大きな格差が資本家に富が集中する要因となっています。
しかし、資本家として稼ぐにはそれなりの資金(資本)が必要となります。一般人にはこの資金がないので労働者の道を選んで搾取されているにもかかわらず働き続けることになります。それでも贅沢をしなければ十分に生きていける給料をもらえるのでなんとなくそのまま労働者側で過ごしてしまいます。
資本家側は労働者として雇われてない人を雇えば8対2の法則で資本を増やすことができます。中国、インド、アフリカなどに工場を作れば農業などの低収入で働いていた人々を雇うことができます。新たに雇われた労働者が生み出す4倍を資本家は得ることができ、しかも労働者も農業で得ていた収入より増えることになります。Win-winではあるのですが、資本家側の取り分がかなり多いことには変わりません。
このようにアフリカの人々が労働者として雇われきるまで資本主義は続くことになります。つまり、資本の増加はしばらく続くことになり、株式も上昇することになります。
では、労働者側が資本を手に入れる方法がないのかというとあります。簡単な方法が株を入手することです。株を大量に手に入れるには資金が必要ですが、少量であれば簡単に手に入れることができます。株は出資しているのと同じで、ひと口資本家のようなものです。投資している金額が少ないのでリターンも少ないですが、理論的には資本家と同じです。
資本家はハイリスクハイリターンのように感じますが、前述のように一人の労働者から8割もの富を搾取することができ、まだまだ広がる可能性を秘めています。資本主義が続く限り安泰と言えます。
株式投資であれば少なく見積もっても年4%のリターンは期待できますが、4%であれば1億円ほどの資金が必要となります。寝ていても年に400万円が入るのは大きいですが、1億の資金を準備することが厳しいです。寝ていても入るお金200万円、働いて手に入るお金200万円、合わせて400万円であれば何とかなりそうです。寝ていても入るお金200万円ということは5000万円の資金になります。家を買わずコツコツ積立投資をしていけば不可能な金額ではありません。
人に働いてもらってお金を得るためには資本側にまわるしかありません。
ベースとなる部分は人に働いてもらい、残りは好きなことをして稼ぐのがベストのような気がします。 -
この本のおかげで浪費をやめようと決意できた。
10〜15年間でも工夫すれば早期リタイヤを実現できるという希望が湧いた。
以下のことをやるとこにした。
・地位財を買わない
・住居は賃貸のまま
・15年後FIREすることを目指し、共働きの妻と家計を一本化し、半年生活できる現金を残して全て投資に充てる -
4%ルール
1年間の生活費の、25倍の金額が投資口座に貯蓄できていれば、リタイアしても95%の確率で30年以上に渡り老後資金が底をつかないという法則。
(=1年間の生活費が、投資ポートフォリオの4%の金額に等しい場合、貯蓄は維持可能。)
リタイアできるタイミング
→毎月の、収入に対する貯蓄率(投資率)で決まる。
※年収ではない。
※貯蓄率60%なら、10〜15年でリタイア可能。
→貯蓄率(投資率)を上げるには、毎月の支出(無駄)を減らし、年収を上げればいい。
どんな人でも、お金の悩みを軽くし、人生に希望を持てるようになるはず。リタイアは自分の努力次第で再現可能であると本気で思わせてくれた、何度でも読み返す価値のある本。 -
とても参考になる。インデックス投資の本。このような本は再現性が低い場合が多く、単なる体験談であることが多いが、本書は違った。
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ファイナンスの知識など無く読んでみたが、著者自身が経験してきたことがドラマチックであり、物語的な要素も散りばめられているため読みやすかった。
投資に関心はあるが、私も作者同様リスクは取りたくない派なので、様々な防護策を講じながら投資にチャレンジした作者の話は学ぶものがあった。
なにより、旅をしながらでも資産を運用することで収入が得られることができるというところに魅力に感じた。いずれにしろ、先立つもの=金が必要なのだが…。