天才科学者はこう考える 読むだけで頭がよくなる151の視点

著者 :
制作 : ジョン・ブロックマン 
  • ダイヤモンド社
3.40
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本棚登録 : 599
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478105757

感想・レビュー・書評

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  • 多くの天才科学者の理論、考え方に触れられる。
    もちろんその知識や考え方を直接自分で活かすことは難しいが、あらゆる場面において間接的に活かすきっかけになることはあると感じた。ボリュームが多くて、すべてを読めてはいない。ただ、目次を見て気になるトピックに関して読むだけでも、膝を打つような新しい知識や思考に出会うことができ、新鮮な気持ちになれる。
    個人的には、「iPadを使ってコンテンツを作る人が少ない理由」が面白かった。我々はiPadやFacebookアカウント、自動車などを単なる道具と思っており、それ自体に偏りがあることを考えない。
    ただ、似たような機能をもった道具でもそれぞれに対して、あらゆる側面で向き不向きといったバイアスがある。iPadを持っていると、コンテンツを消費することに熱心になり、自分で新しいコンテンツを作る方にエネルギーが向きにくくなる。こういったテクノロジーにもバイアスがあることを意識して利用しなくては、危険なものになりうる。

  • なにかのきっかけにすることができる。

  • 『天才科学者はこう考える』
    人々の認知能力を向上させうる科学的な概念は何か?
    このテーマで、151人の一流の科学者や思想家と呼ばれる人達がエッセイを寄稿したものをまとめた本。

    正直、全部理解することは到底できなかったけど、
    読んでいて、面白かったし、
    こんな考えがあるのかと、視点が広がったような気がした。

  • 物理学、化学、IT、心理学、社会学等あらゆるジャンルの知者が無慈悲にも次々と登場し、一つのエッセイを読むたびに深く息をついてひと休みしなくてはいけないから、とても読むのに時間がかかる本だった。

    科学者には3タイプあるように思う。この本にはその3タイプすべての人が登場する。一つめは、科学絶対信仰の信者みたいな人。ビジネスマンや宗教者が嫌いで(エッセイなんだから気軽に書けばいいのに)、見えない敵に喧嘩を売るような文章を書く人。科学は万能、証明や再現できないことはすべて愚かと考えるような人だ。こういう人は自分の正しさを証明するために科学を道具にしているんだろうなと思う。子供の視野だ。二つ目は科学がただただ大好きで、読者おかまいなしに専門用語や「私の造語」でひたすら自分の研究分野を熱く語る。キラキラした青年みたいな視野だと思う。三つ目は、科学は万能ではない、ただ今私たちが手にしているモノサシがこれなだけだ、私たちにはまだ知らないことがたくさんある、という哲学を持った視点から自分の研究を語る人。豊かな成熟した大人の視野だと思う。こういう人が実は一番科学を愛していて、科学の未来に希望を持っているのだと思う。人類は小さく盲目で、自分たちがどこから来て、どこへ行くかすら知らない。それどころか明日がどんな日かも分からない。そんな存在なのだ。

  • 有名研究者や思想家151人の思考をまとめた一冊。スティーブン・ピンカー、ダニエル・カーネマン、カルロ・ロヴェッリなど日本でも人気の本を出版しているメンバーなどが、どのような視点で世の中を見ているかがわかる。哲学的・心理学的な視点で語られており、全体的に難解なものが多いかなと思った。「未来は予測できない」「正しいことでも疑ってかかれ」「思い込みを捨てろ」的な内容が多かった。結果を残した天才科学者の視点を知りたい人にオススメ。

  • 科学者だけでなく芸術家の視線が大事

  • 2021.10.17
    ・人は日々実験をしているが薬を飲んでその効果があるかを気にしない、同じ状況で同じ現象が起きるかを観察して見る
    ・自分の能力を過信している、、自分は人より優れていると思っている
    ・必ずバイアスがかかっている、、本当に自分の考えは正しいのか?偏っていないかと自問する
    ・意志の強さは変えられる、一番いいのは見ないこと、意識しないこと、意志が強い子供ほど将来的に成功する
    ・その分野の専門家はそれについて詳しい、が全てを知っているわけではない
    ・確率論は学んでおいた方がいい
    ・答えは一つではない、ただの偶然が重なり合って起こることもある、全てが説明できるわけではない
    ・サンクコストを意識する
    ・失敗を恐れるな、リスクを取れ!死ぬこと以外はかすり傷
    ・幸福度はPARMAで決まる。前向きな感情、社会的貢献、良好な人間関係、生きる目的、目標の達成
    ・当たり前が質を落とす
    ・人は常に進化する
    ・確率は変わらない、300分の1はいつでも300分1だ
    ・ゼロサムゲームはしない

    普段なら読まない本だ、すぐに役立つわけではないが将来的に自分の考えの偏りを平坦にしてくれるのではないかと思う。続けを読むのが楽しみだ(˙꒳​˙ )

  • 科学者の発見したエピソードやそれにまつわる事実が膨大に書かれている。科学者の考え方が必ずしもスマートに導かれたものではなく、意外な展開があったり、さまざまな当時の常識というハードルを超えてきたかを説明している。科学者は、根気かつ緻密な再現性ある実験や証明がとても重要となる。

  • 所々、この人何言ってんだろうと感じるくらい意味が分からない箇所もあり、自分には結構解読が難しかったです。
    その中でも、なるほど〜と感じる箇所はたくさんありました。
    思いがけない幸運や不幸が舞い込んできたとき、人は直近の過去に何かその原因になることはなかったかを考えてしまう。
    ただこれはランダムに起きた事象なだけなので予測不可能であり、考えるのは無駄な事。
    それを受け入れられず、運命や宿命といった言葉でつなごうとする。本来無関係な出来事を結びつけ、何か宇宙の隠された法則があるかのように思う。
    だけど実際は自分たちに起こる事は予測できないし、善人にも悪人にも災難は降りかかる。
    自分にもそうやって何か原因を探すクセがあるなと感じました。
    とても参考になり面白いところは面白かったです。
    難しいところは意味不明でした。

  • ・エフゲニー・モロゾフ(編集者)人は過去の成功体験に固守する
    ・ヘレン・フィッシャー(研究員)3つ子の魂百までは正しい 頑固な人、秩序ある人、人当たりのいい人は男女問わずいつまでも変わらない
    ・アダム・オルター(心理学者)赤いシャツを着ると魅力的に見える)
    赤色のシャツは男性にとっても魅力的に見える
    晴れの日よりも雨の日の方が記憶が正確になる
    温かいコーヒーカップを持っている人は知らない人を見ても第一印象がよく見える
    アメリカ人に対して国旗を見せることも同じ態度が好意的になる

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著者プロフィール

1966年、大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。翻訳家。訳書にゴドフリー゠スミス『タコの心身問題』(みすず書房)、グリック『タイムトラベル』(柏書房)、コステロ『エルヴィス・コステロ自伝』(亜紀書房)など多数。

「2023年 『シカゴ・ソウルはどう世界を変えたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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