奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業 ――この生きづらい世の中で「よく生きる」ために
- ダイヤモンド社 (2019年9月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478101377
感想・レビュー・書評
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紀元1世紀後半ごろから2世紀の前半にかけて生きていたストア派のエピクテトス。奴隷の身であり、足が不自由であるが「隷属と自由」を解き、解放後は私塾の教師となりました。特に著書は残さなかったのですが、弟子が語録にまとめたものが一部現存しています。
まんがと解説でわかりやすく理解できる構成になっていて、どのエピクテトスの言葉も著者の解説も現代に生きる私たちの心に深く刺さります。
とても感動して、エピクテトスの教えどおり、自分の力ではどうにもならないことで悩んだり怒ったりするのはやめようと思っていたのに、一昨日、晩御飯に天ぷらを揚げている間に、夫と子供がメインのカツオの刺身を私の分を少なめに残して食てしまっていたので大激怒しました。
『自分が不幸な場合に、そのことの原因となった他人を非難することは、無教養な人のすることである。自分自身を非難するのは教養の初心者のすることである。他人をも自分をも非難をも非難しないのが教養のできた者のすることである。』(『提要5b』)
私は、まだまだこの本を読み足りないようです。でも、無教養でいいねんって思うぐらい旬のカツオをお腹いっぱい食べたかったです。 -
嫁さんに薦められて読んでみた。
エピクテトスは寡聞にして知らなかったですが
良い事言ってるね。
禅の思想にも似ているので、すんなり受け止められる。
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心を救ってくれることばかり書いてあった。
大好きな本。
「失った」のではなく「返した」という考え方がよかった。
先日、愛犬を亡くした。悲しい想いが続いている。でも、このエピクテトスの考え方がすっと自分の中に入ってきた。そうだよな、今いるものも、あるものもいつかはなくなるんだよな。とても悲しく、切ないけれど、この文に出会えて良かった。 -
とても参考になる本でした。
奴隷という身分でありながら「よく生きる」ということを考え続けた哲学者エピクテトスの理論が漫画を交えて、わかりやすく解説されており、すっと心に入ってきて、心が楽になりました。
現代人こそが読むべき一冊です!!!
ぜひぜひ読んでみてください。 -
どこかで聞いたり、何となく分かってはいても、心の底から理解しているとは言えない数々の言葉が刺さり、非常に読みやすくもあった。
私はちょうど会社の昇進やらお金のことで色々考えている時期であったが、タイミングもよく、改めて考え直すきっかけを与えてくれた一冊。
自分でコントロールできないことは考えない。ただ、諦めるとも少し違う。
今自分でコントロールできる事を最大限やっていく。
頭でわかっていても、心まで腑に落ちてないことが多かった。
それを再認識して、さらに自分に落とし込んでいく。
その手助けをしてくれるいつも読み返したい一冊。 -
•自分が関心を向けるべきなのは、自分次第であるものだけ。自分次第でない、コントロールできないものに関しては、それをどうこうしようとしてはならない。自分次第であるものに全力を注ぐ。
•事象(ドグマタ)と心象(プラグマタ)を分けて捉える癖をつける。心象に拉致されないこと。
例)
×「あの人は酒ばっかり飲んで、きっとだらしない人に違いない」
○「あの人はたくさんお酒を飲んでいる」
他にも色々と勉強になったが、エピクテトスの哲学の真髄はこの2つにあると感じた。自分はもともと1つ目の考え方はある程度できていたが、2つ目は全然できていなかった。これだけで相当生きやすくなると思う。読んだよかった。
図書館で読んだけど、買おうかなぁ。 -
君を侮辱するのは君を侮辱しているとみなす君の考え
起こることをどのように捉えるかによって心が乱される
人々を不安にするものは事柄それ自体ではなくその事柄に関する考え方である
目の前の快楽より日々の小さな苦労
現在の小さな苦痛を選択することが、将来における大きな苦痛を回避する
他人がどういう思いでその行動にいたったかを知らないで黙れかの善悪を判断することはできない
困難こそが人を成長させる -
アバタロー氏
生きづらい世の中をどう生きていくか
《エピクテトス》
AD50~135年 ローマ帝国
ストア派の哲学者
著作はない、語録として残っている
名前は誰がつけたかわからない
奴隷の一人
ストア哲学を学ぶことを許され後に解放され哲学の教師になった
皇帝ドミティウスの追放令で国外追放で極貧生活
晩年足に障害
その頃のローマ帝国は未曽有の繁栄を享受し平和で豊かだった
彼はゼノンが作ったストア派の禁欲主義の精神でいた
後に哲学の学校を開き、皇帝ハドリアヌスも訪問した
「幸福論」のアランや夏目漱石に影響を与えた
《内容》
○自由に生きたいが財力もないケース
物事には2つある
自分でどうにかなるもの、もう一つは自分でどうにもならないこと
もし本当に自由を手に入れたいと願うのなら、自分ではどうにもならないことを軽んじなさい
そのかわり自分でどうにかなることにエネルギーを集中させる
・他人の評価が気になってしまい身動きが取れないケース
自由に生きる唯一の道は自分の意志の中で生きることだ
行動、考え、判断もすべてあなたの所有物だからだ
体が動けなくなったとしても、意思だけは自由なものだ
意思を誰かに渡すことは訳がわからない
ストア哲学は、自分の裁量の範囲内にあるものだけに限定し、欲望をコントロールすること
それが彼らの意味するところの禁欲であり、幸と不幸を分ける
《感想》
哲学者になりたかったマルクス・アウレリウスは「自省録」で、エピクテトスの語録を多数引用している
その著書の言葉が、アウレリウスの言葉と捉えられている節があるがそうではなく、エピクテトスが先でその彼もストア派から学んだ
そんなストア派を紀元前に遡って深堀していきたい
今の所ストア派は卓越していると感じた -
本棚に必ず置いておきたい、何度も読み返したい本。
イラストがあるので分かりやすいし刺さりやすい。
「我々次第でないもの」軽く扱うこと。
これが刺さる。他にもいっぱい刺さる。
奴隷という境遇にあっても心が自由だと思えるこの人の精神を取り入れれば、現代の私たちがむやみに絶望することも減らせるはず。 -
・「よく生きること」を考える
・我々次第のものと、我々次第ではないものを区別する
・自分ではどうしようもないもの、少なくとも他人の意向や運に左右されるものは軽くみる。
・自分自身でどうにもならないことは願ってはならない。
・それ自体に良いも悪いもない。自分の捉え方で良いことになる。
・起こった事実は我々次第ではないが、評価は我々次第でどうにでもなる。
・事実と評価を区別すること。
・過去にも未来にも欲望を向けるな。現在の与えられた状況を見据えて享受すること。
中華料理の食卓のように、手元にきたら行儀良くとる。過去や未来に固執するな。
・不安になるのは、事柄そのものではなく、
その事柄に関する考え方にある。
・死ぬこと自体は恐ろしいものではない。死を恐ろしいと思う考え方、それ自体が恐ろしいものの正体である。
・自分に関する出来事を、なるべく他人事のように捉えてみる。
→自己を客観視して感情を抑制し視野を拡げる。自己の事で捉えると視点が凍りつき動かせなくなる。
・悪や不幸というものは突然であるほど悲惨。準備や心づもりがあると悲しみも緩和できる。
・自分も、大事な人や物も周囲もいつかは消え去ってしまうということ。これを想像しておくだけで、いたずらに何かに執着することもなく、今を豊かに享受できる。
・失ってしまったのではなく返したと考える。
もともも全ては自分の所有ではなく神から貸与されているものとみなす。
・起こりうるリスクや嫌な事を想定しておく。理不尽なことが起きても想定通りにしておくこと。
・この人と私はどういう関係か。相手の先入観を取り払い、改めてお互いの関係を見直す事が人間関係の改善において重要。
・自分自身にそう思われればよい。
承認欲求が強すぎると、自分の行動原理を他者に握られることになる。
・自慢したりひけらかすこと→ 自分以外の何かを得意がっているに過ぎない。
自分が得意になってよいのは「心の動き」を適切な状態に維持している時だけ。
・死を常に眼前に置くことで大切なことがみえてくる。
そうすることでいたずらな欲求に振り回されることはない。
地位や名誉などを得るために人生を棒にふることがいかにムダか。
・本当の幸せとはなにか、自分が人生で成し遂げたいことはなにか、を考える。
・君は演劇の俳優である。人生という舞台のなかで与えられた役を把握し演じ切る。
・自分の手で変えられること、反対に受け入れなければならないこと、この境界を正しく見極めること
こんにちは
大丈夫です
エピクテトスがなんと言おうとそれは怒っていいやつですw
わいもカツオの刺し身大好きです
こんにちは
大丈夫です
エピクテトスがなんと言おうとそれは怒っていいやつですw
わいもカツオの刺し身大好きです
コメントありがとうございます( ◠‿◠ )
そうですよね!
食べ物の恨みはやはり別格です(#^.^#)
コメントありがとうございます( ◠‿◠ )
そうですよね!
食べ物の恨みはやはり別格です(#^.^#)