イノベーション5つの原則

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478017487

作品紹介・あらすじ

世界最高峰の研究開発機関SRIインターナショナルの実践知!コンピュータのマウスやインターネットのURL、ロボット手術システム「ダ・ヴィンチ」などを生みだしたSRIは、なぜ立て続けにイノベーションを起こせるのか?試行錯誤を経るなかで体得されたイノベーション実現のプロセスを、「5つの原則」として解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 今年一番かも。たくさん学びがあります。
    5つの原則を深掘りしていくのが好きです。

  • NABC(Needs, Approach, Benefit to cost, competiors)のフレームはシンプルだけに非常に実用的。事業スタート時には網羅的にあれやこれやと情報を見たくなりがちだが、この4視点をまず押さえるべし、と言う示唆は経験上からも大いに納得いくものでした。

  • イノベーションというもの重要性は一般的に述べられるが、その実現にあたってのファクターはフワフワしている印象であった。この本では、どうやったらイノベーションを実現できるのかということに対して解を提示している。地に足のついたイノベーション推進へのインプットが示されているのだ。
    いろいろ書かれていたが、特に大事だと思ったのは、顧客価値とチームである。顧客価値はマーケティング的に、チームは組織論的にさらに考えることで、イノベーションへの理解を深められるのではないかと思われる。

  • 仕事上の必要があって読んだ本。スタンフォード研究所(SRI)が開発したNABCについて具体的な事例を通して紹介しているもので、言ってみれば、お金儲けをしたい人なんかが読むハウツー本。

    世の中にはこの手の本がないと何もできないという人もいるだろうし(たとえ読んだところで何もできない人は確実にいるわけだけど)およそ組織を運営するとなるとそこにはいろいろな人がいるわけで、それこそ組織のマネジメントをやる人でこの手の本がないと、という人にはもってこいのノウハウが寄せ集められたもの。まあ、こんな本を読まないと組織のマネジメントができない人が果たして組織のマネジメントに向いているのかどうかという疑問はあるが。

  • 本書ではSRIが実践している、SRI内部、および顧客とのプロジェクトにおいてイノベーションを起こすためのフレームワークの詳細が記述されている。詳細な内容についてを語るには、結局本書と同じだけの分量が必要となってしまうが、簡単にいうとイノベーションを高い確率で起こすためには、以下の5つの要素を考慮し、それぞれの値を引き上げていく必要がある。

    確率 = ① ニーズ ✖️② 価値創造 ✖️③ チャンピオン ✖️④ チーム ✖️⑤ 組織化

    上記の式を簡単に説明すると、それぞれの要素は以下のような内容となる。

    ニーズ:市場や顧客にとって「重要度の高い」ニーズを明らかにする
    価値創造:「重要度」と「満足度」に注目して、打ち手が生み出す価値を試算する
    チャンピオン:イノベーションを内部で推進するリーダー(チャンピオン)を見つける
    チーム:イノベーションを完遂させるための人材を集め、適切なコミュニケーションルールを設定する
    組織化:イノベーションを支援する組織体制や文化を醸成する


    本書ではそれぞれの要素について、より詳細な内容やどのようにして「要素が高まっているか」を判断するための方法論が提示されているのだが、イノベーションを自分のビジネスで起こしたいと考えている人間にとって参考になるのは、前半部分だろう。イノベーションに結びつくようなニーズの見極め方や、価値創造を行うための理論的な枠組みが提示をされている。

    一方で、後半になるにつれて「人」の要素が増えていき、勉強して学ぶことができる「フレームワーク」的な考え方は少なくなっていく。例えば、上記にあるようにイノベーションを起こすためには、困難な時にも情熱を持って進めることが出来る「チャンピオン」が必要であるとしているのだが、"どのようにチャンピオンを作るのか"というノウハウのようなものは一切提示されない。

    結局のところ、本書を読んで最終的にわかるのは「イノベーションをある組織(社会)で起こすためには、人が決定的に重要である」ということだ。どのようなレベルの(あるいは大きさの)組織でも構成員は複数おり、また極めて論理的な人間が多い組織であったり、知性が高い組織であったとしても、イノベーションに対応する反応というのは、最初から全ての構成員が諸手をあげて賛成するということはないと言っていいだろう。
    だからこそ、そういった人によって発生する摩擦を乗り越えていくためには、人のパワーが何よりも必要になるのだということを、本書は声高ではなくても強く言っている。

  • 実践から導かれた
    イノベーションの方法論。

    第1部 真の顧客ニーズ
    第2部 価値の創出
    第3部 イノベーションをリードするチャンピオン
    第4部 イノベーション・チームの構築
    第5部 組織の方向付け

  • イノベーション評価体系化の確立。
    前半の骨子で十分か。

  • カテゴリーや商品に限らず、イノベーションを起こすための基本原則がまとめられている。そのため、内容は非常にシンプルなワードで構成されている。シンプルな原則をいかに自分たちの言葉に翻訳して実行に移すかが重要だと感じた。

  • 世界で最も大きな研究所の一つであるSRIにおいて、イノベーションを生み出す手法を分かりやすく解説したもの。以下の5つの原則を具体的な事例をもとに、詳細かつ実践的に解説している。
    ①顧客と市場にとって重要なニーズに取り組むこと。
    ②有用なツールを活用し、顧客価値を迅速に生み出すこと。
    ③イノベーションを率いる「チャンピオン」となって、価値創出プロセスを推進すること。
    ④多様な分野の専門家を集めた混成チームによって、天才に負けない集合知を実現すること。
    ⑤チームの方向性を定め、価値の高いイノベーションを体系的に生み出すこと。
    特に、④の集合知を実現するということは、実際の業務を行っている際にも、その大切さを痛感する。
    自分ひとりで必死になってアイデアを生み出すよりも、多くの人の知識・経験を踏まえた協力を得てアイデアを生み出す方が、はるかに短時間で価値の高いものが得られる。
    その際に必要なのは、多くの人が能動的にアイデアを出しあうチームになっているかである。お互いがチームとしてのメンバー意識を持ち、会議の場で積極的かつ建設的に意見を出していくことが必要である。
    その点においても、チームビルディングの具体的な方法なども本書には記載されており、参考になる。

  • 実際本文を読んでいるのは原書のほう。
    ただ訳書の監修者前書きが素晴らしいとのことだったので、そちらだけ読んでみた。

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