- Amazon.co.jp ・本 (137ページ)
- / ISBN・EAN: 9784477174211
感想・レビュー・書評
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小さいながらも、一軒の家で暮らすなんて、楽しそう…
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フィンランドの創作童話。
ちいさな女の子ふたりが、たまたますてきなおうちを手に入れてふたりだけで暮らしはじめる。
ちょこっとファンタジー。
アンネリの両親は離婚秒読みで別居中。
オンネリの家は子沢山でいそがしい。
だからふたりは空気気味。
でも、嫌なお手伝いさんも忙しいお母さんも、ちゃんと育ててるんだなと思うようなよい子たち。
使ったものは片づけるし大人ときちんとおはなしできる。
原著が発表されたのは1966年だそうな。
「あたらしい童話」だけど子供の良い子ぶりは古典的。
だけど、泣き叫ぶようなショックじゃなくて、まあそうだろうと思いつつがっかりする傷つき方がリアル。
話のスタイルも古典的、というか当時の王道?
ピッピの自由とルイーゼロッテの不自由をあわせたみたい。
秘密の花園系のお屋敷探検の楽しさもあるし、ホッツェンプロッツみたいに不思議な食べ物の魅力もある。
楽しいしすてきなんだけど、これはいいことなのかなと途中で何度か思った。
一方的に与えられたものたちのなかの閉じた幸せは、いつうばわれるのかとハラハラする。
安心と陳腐のどちらともいえない大団円はすっきりするようなしないような。
うーん。好きな要素がぎっしりつまった楽しい話なのになにかもやもやする。
お風呂の入り方や食べ物や市場のようすが異文化でおもしろい。
祭りのかざりつけがムーミンそっくりで、フィンランドなんだなと思った。
古い女の子口調の訳がわざとらしく感じる。
解説は高橋静男。日本語版がでたのは1972年。原著は1966年。
1918年生まれの作者を老境に達したと書いていて目を疑った。
時代だなー。 -
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