日本木造遺産 千年の建築を旅する

著者 :
  • 世界文化社
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本棚登録 : 148
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418142415

作品紹介・あらすじ

家庭画報で2年間にわたって掲載された好評連載「日本の木造遺産」がついに一冊に。日本の木造建築を扱った本が数多ある中で、本書はユニークな文体で知られる建築史家・藤森照信氏と、建築写真のありようを変えた建築写真家・藤塚光政氏が日本中の個性的かつ風変わりな木造建築を訪ね歩いた紀行エッセイであり、日本木造建築のエッセンスを知る具体的なガイドにもなっています。建築を学ぶ学生はもちろん、日本文化の深奥に触れたい読者には、非常に間口の広いわかりやすい内容です。藤塚氏が粘りに粘って撮り下ろした美しく迫力に満ちた写真も必見!

感想・レビュー・書評

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  • ☆国内23箇所めぐり

  • 10/18は木造住宅の日
    日本中の個性的で風変りな木造建築を訪ね歩いた紀行エッセイ。

  • 2015-1-3

  • 8割方知らない建築ばかりだけれど、ガツンとくるような驚きの伝統建築をたくさん堪能できます。特に船頭小屋には感動しました。最初に藤森さんの文字による解説があって、ある程度想像を膨らませたあとに写真がでてくるという流れも面白い。

  • 全部行きたい写真が美しく
    文章もわかりやすい。

  • 日本の木造建築の「粋」を、藤森輝信先生の明快で軽快な文章と、写真家藤塚光政さんのこだわり抜いた力強い写真とこれも読ませる撮影日記とで堪能できる。横の写真を見るのに本を横向きにしなくてはいけないのがちょっと面倒で、見開きにしたほうが大きく取れるのにとも思ったけど、折れ目が嫌だったのかしら。以下、特に印象に残ったのは、18.菅の船頭小屋。障子を開けると家からはみ出てしまうのを石でちょこっと支えるとか、川が増水したときは輪に丸太を指して移動するとか、両先生の文章もノリノリでこれぞ理想の住まいと絶賛。川崎の日本民家園にあるとのこと。要チェック。17.会津さざえ堂。木造建築の到達点とのこと。藤塚先生が想像した考案者の郁道と棟梁の山岸の会話がイキイキして、この建物気に入ってるんだな。12.屋根付き橋。少しアーチがかってもう1枚載っている平らな橋より趣がある。屋根があることで何となく人が集う場所になるというのもわかるなぁ、しばらくたたずみたくなる。愛媛県内子町弓削神社にかかる橋。13.三十三間堂。日本に縦長ではなく横長の建物ができたわけを藤森先生が推理。平清盛によるという考え抜かれた造型を藤塚先生が絶賛。平清盛は厳島神社も手がけ、稀代のセンスと賞賛されている。結構行ったことのある場所も多くて興味深く読めたし、技術的なこともわかりやすく教えてくれる。

  • 素晴らしい写真に釘付けで、斗肘木ってどの部分!?って、組物各部の名称わからないのをくやしがる。長押も肘木も覚えた!
    日光東照宮見に行ったときに親が「この板の長さ見てみろ。一本の木なんだ」って、天井を指したときに初めて「木材を使う建築」のすごさを知った思い出。

    幸田文さんだったかな。五重塔みたいな塔の話だったと思うけど、「たわんでしまったので、屋根などを外したら、また心材はまっすぐになった。千年生きた木は、木材としても千年生きる」というようなこと書かれていて、木の生命というものを知った。

  • 【新着図書ピックアップ!】
    著者曰く「石の建築ならイタリア、木の建築なら日本をみればいい」。
    浄土寺浄土堂から金毘羅歌舞伎の金丸座、屋根のある太鼓橋の愛媛県内子町の屋根付き橋、六角形で二重螺旋の不思議なお堂の会津さざえ堂、一坪しかない菅の船頭小屋など。
    先人の匠の技と知恵のつまった、木造建築をご覧ください。実物を見に行きたくなります!!

  • 2015/3/25

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著者プロフィール

1946年長野県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。専攻は近代建築、都市計画史。東京大学名誉教授。現在、工学院大学教授。全国各地で近代建築の調査、研究にあたっている。86年、赤瀬川原平や南伸坊らと「路上観察学会」を発足。91年〈神長官守矢史料館〉で建築家としてデビュー。97年には、〈赤瀬川原平邸(ニラ・ハウス)〉で日本芸術大賞、2001年〈熊本県立農業大学校学生寮〉で日本建築学会賞を受賞。著書に『日本の近代建築』(岩波新書)、『建築探偵の冒険・東京篇』『アール・デコの館』(以上、ちくま文庫)、『天下無双の建築入門』『建築史的モンダイ』(以上、ちくま新書)、『人類と建築の歴史』(ちくまプリマー新書)、『藤森照信建築』(TOTO出版)などがある。

「2019年 『増補版 天下無双の建築学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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