- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784409590089
作品紹介・あらすじ
古今東西の神話・伝承に登場する英雄たち(アポロン、ブッダ、キリスト、マホメット、老子、アマテラス、…)を、ユング心理学の原理に立って分析し、そこに現れる無意識の象徴の意味を明かし、われわれが、己の内なる真実に心開くように励ましている。
感想・レビュー・書評
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古今東西の神話や民話を調べ上げ、そこに共通する物語の構造を抽出する。
ジョージ・ルーカスを感動させ、『スター・ウォーズ』の構想のヒントになった一冊として有名。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久々に再読してみよう
【要約】
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【ノート】
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世界中のあらゆる神話に共通するプロットを見出し、精神分析の観点から神話の各セグメントがもつ根源的な意味や作用を考察するといった内容になっている。
心理学や神話学を学ぶ人にとっては良書となり得るのかもしれないが、自分のように創作のヒントを本書に求めると、後悔とまでは行かずとも的の外れた選択となる。
要所々々では納得できる説明もあるが、専門外にとってはこじつけにしか見えない部分が多く、また訳文も学術的であるため読者の知識と読解力が問われる。
さまざまな神話を参考にストーリーライティングを学ぶ形式の本を探しているのであれば、他の書籍を当たったほうがいい。 -
ハイコンセプト からのリファレンス。コンゴの祈祷からギリシャ神話、インドのギータ、イヌイットに伝わる怪異譚など世界中の神話や、夢に臨床する心理学などを通じ、それぞれの社会が持つ共通項を炙り出していく、という壮絶なテーマに取組む一冊。
「出立」「イニシエーション」「帰還」そして「流出」という流れは、おおよそオデュッセアに始まりドラゴンボールに至るまで多くの物語に共通する。というか、物語が受け手のエデュプス・コンプレックスを共通項として、受け手に浸透していくという性質に依存している以上、避けては通れない制限として存在する。
多くの神話が目眩く展開され比較されていく本書は、本書それ自体が、見たことは無いのにとても良く知っている夢であるかのような印象を与える。 -
68 名前:Anonymous 投稿日: 2013/10/24(木) 06:45:59 ID:gEgQNwmo0
今まで少女漫画ってことで全然見てなかったけど『ガラスの仮面』
ってなかなか神秘主義の立場から見ても名作だね。
主人公のマヤに対し、先生が先の仮面を持つ少女、というのは
ジョセフ・キャンベルの『千の顔をもつ英雄』から来ていると思った。
69 名前:Anonymous 投稿日: 2013/11/04(月) 07:50:08 ID:KS9Dsth.0
千の顔をもつ英雄、かなり面白そうだね。
http://1000ya.isis.ne.jp/0704.html
でも、これってどういう意味なんだろう?
かなり気になるんだが。。
>神話というものは、「一」と「多」の間にいかなる危機や裂け目が生じるかという物語なのであるということを――。
>ひるがえって、英雄とは、その「一」と「多」の間に出現する危機と裂け目を克服した者であり、
>その境界がどこにあるかということを告げるために用意された装置だったのだ。
70 名前:Anonymous 投稿日: 2013/11/15(金) 00:36:43 ID:kQ7hqbyU0
「一」が神のことなのか、主人公のことなのか、理念モデルの意味なのか、
また「多」が人間のことなのか、主人公以外の登場人物のことか、現実に生じるイベントのことなのか、
それともこれら全部の意味なのかがよくわからないな。
>英雄とは、その「一」と「多」の間に出現する危機と裂け目を克服した者であり、
これは神話における英雄とは、半神半人であるために人間の最高能力=人間の能力の限界を
象徴するものであって、英雄譚のおけるさまざまな試練、誘惑、成功、堕落などは誰もが
経験する人生におけるいろいろな困難の象徴ということ。
そして神話のストーリーを聞くものは英雄に自己を投影することで人間の限界を知り、今後の
人生における困難の克服仕方を学ぶことが出来るということ。 -
世界各地の伝承伝説をまとめた本だとか。著者は神学者。
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704夜