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- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784409520642
作品紹介・あらすじ
うたうこと、それはまずは娯楽であり、同時に常にそれ以上の何かでもあった。戦時には動員の手段として、戦後には市民運動や社会闘争の現場で、民主と平和の理念を担い、うたごえは響いていた。本書では日本近代以降、とくに敗戦から現在にいたる「合唱」の歴史を追う。うたごえ運動、おかあさんコーラス、合唱映画…。戦後史に新たな視角を切り拓く意欲作。
感想・レビュー・書評
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戦後日本において各所で活動した「うたごえ運動」「おかあさんコーラス」の歴史を追う一書。民主主義と合唱が重ねあわされ、人々のつながりを生み出すひとつのツールとして「合唱」を位置づけた点で興味深い。
ただ、1970年代の研究であれば、当事者のオーラルヒストリーなどがあればより深まったように思う。また、1970年代から突如1990年代に飛んでおり、戦後史としてはちょっと飛躍があるように感じられた。
あとは、戦後民主主義の理解に何か新しい知見を得たという感じではなく、合唱を通じて、これまでの戦後史を再確認した、という印象が強い。合唱史(というジャンルがあるとすれば)としては新しいのかもしれないけれど、戦後史としては何が新しかったのか、あまり感じ取ることができなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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