- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784409510728
作品紹介・あらすじ
第二次世界大戦中、ユダヤ人への迫害が加速するなか、自らのキャリアや命の危険さえもかえりみずユダヤ人の脱出を助けた外交官たちがいた。彼らはナチ・ドイツのみならず、ときに自国政府の方針に背くことになっても、人道主義を貫く道を選んだ。ヨーロッパ各地の緊迫した情勢、杉原千畝をはじめとする外交官たちの苦悩や決断、行動の様が証言から活き活きと甦る。危機にさいし、自らの良心の声に耳を傾けることの大切さを説く。ホロコーストのキーワードをおさえた索引兼グロッサリー付。
感想・レビュー・書評
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209.74/ハ 2023.08迄おすすめ図書書架に配架
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外交官特権というものが強さを与えているのかもしれない。
が、それだけではこれだけのことはできない。
しかし、多くの人が危険を顧みず、多くの人を救い、戦後も生き抜いていることに、人としての強さを思う。
経歴として、国際的な企業活動で成功している人が散見されたのは、国家を超えた柔軟な発想、機転といったものの根源になっているのか。
なかでもスウェーデンで著名な銀行家一家に生まれたラオル・ヴァレンベリのブタベストでの活躍とソ連に連行された不遇な結末には、心が痛んだ。 -
316.88||Pa
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大島中将は、ドイツ軍が本当にソ連を攻撃するつもりなのかどうか知りたがっていた。要は参謀本部はドイツ軍がソ連を本当に攻撃するのか強い関心を寄せていた。というのも彼らは関東軍すなわち日本陸軍の精鋭部隊をソ連・満州の国境から太平洋の南方の島々に転進させたかっ。杉原の主要任務はドイツ軍部隊によるロシア攻撃の日時を迅速かつ正確に特定することだった。杉原の任務は、ドイツ軍部隊の動きから、当時太平洋諸島方面の軍拡に目を転じていた日本にとって大きな関心事であるドイツの攻撃の日時を突き止めるために、スパイの助けを借りて諜報活動に従事することであった 。