甦る殺人者 天久鷹央の事件カルテ 完全版 (実業之日本社文庫)
- 実業之日本社 (2024年1月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408558608
作品紹介・あらすじ
容疑者は死亡した男?天才医師vs謎の殺人鬼!愚鈍なる警察に告ぐ――。都内近郊で相次いで起きた連続殺人。犯行はエスカレートし、遂には現場に殺人鬼からの声明文が残される。警察を嘲笑し、「私は既に死んでいる」と語る犯人。その言葉通り、DNA鑑定で容疑者が死んでいることが判明する……。これは死者の復活か。真犯人のトリックか。天才医師vsシリアルキラー、究極の頭脳戦。書き下ろし掌編「鷹央の恋人?」収録。
感想・レビュー・書評
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コンビの絆がさらに深まった一冊だった。
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自分が知らなかった疾患や現象が出てきたけれど、分かりやすくかかれていて読みやすかった。医療が身近なものに感じるシリーズなので、読むべきだと思う。
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「真夜中の絞殺魔」
死亡したはず。
証拠としては弱いものばかりではあるが、少しずつ集まりつつあるというのに未だに手が届かないのは情報不足だろうな。
DNA鑑定の結果とはいえ、未だに死者の存在があるからこそ余計な手間が増えて犯人は野放しになってるのだろうな。
「溶けた怪物」
犯人は近くに。
見当違いの捜査を続けていたからこそ、意図知れずに情報が勝手に集まってきたからこそ大胆にも犯行を続けてたのだろう。
もっと早くに検査するなり何かをして自分のことを知っていたら、離婚することなく平和な日々を送っていただろうな。
「鷹央の恋人?」
誤解を解いて。
人の話をろくに聞かずに勝手な噂を流しても信じてもらえるのは人柄や人脈の賜物かもしれないが、こればかりは最悪だな。
渡された時点で処分していたら良かったのに、事件に巻き込まれたせいで手元に残ってしまっていたのが不運だったな。 -
今度の天久鷹央は、なかなかおどろおどろしい事件に首を突っ込んでいきます。迷コンビのやりとりは安心だし、謎の解明も驚きだった。
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一度見たものは忘れない天才医師天久鷹央と、部下の小鳥遊優。今回の作品でもよいコンビだった。
何作も出ているこのシリーズ、順を追って呼んでいるつもりが、分からなくなってしまった。でも、問題なく楽しめている。ミステリーとしての安心感と、キャラクターの魅力が保証されているからだろう。 -
今回の犯人は、これまでで最も危険な人間だったかもしれない。
人を殺すことで性的な快感を得る。
これほどまでにおぞましいことがあるだろうか。
幸いなことに、日本では欧米のようなシリアルキラーによる事件は多くはない。
しかし、時代の変化と共に、いつそのような事態に陥ったとしても不思議ではない。
余談にはなるが、今回の事件は天久鷹央を大いに苦しめたものだったが、パートナーである小鳥遊医師にとっても、ある意味では最大のピンチであったかもしれない。 -
シリアルキラーものと事件カルテの中でも重めの話。連続殺人ミステリーはハラハラして緊張感高い。謎が謎を呼ぶ仕様なのもあってページをめくる手が止まらなかった。
今まで事件を楽しむかのような鷹央の態度を見て鷹央はやはりちょっと一般的な思考から外れてると思ってたけど、連続殺人となればさすがに別なんだな。鷹央と小鳥遊の絆が強まったお話。いいバディ。