モップの精は旅に出る

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 587
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536828

感想・レビュー・書評

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  • 清掃員のキリコちゃんが、さまざまな事件を爽やかに解決する物語。
    シリーズ終了なんですね。
    寂しいです。
    近藤さん、「キリコちゃんを自由にさせてあげたい」と思われたんですね。

    キリコちゃんと出会ってからどれくらいたつでしょう。
    長く読んでいたシリーズものが終わるとき、
    自分や身の回りの変化も含め、時の流れを否応なく感じさせられます。

    いつもふわっと現れて、どことなく魔法使いのようなイメージのキリコちゃんと、
    肩の凝らない軽い謎解きが好きでした。
    旦那さんは相変わらず優しいし、ねこの兄やんも元気だったし♪
    最後のお話は、彼女の複雑な家庭環境や、心の闇も垣間見えたりしたけれど、
    「お別れ」っぽくなくて良かったです。
    これからもどこかでキリコちゃんの物語は続いていくような気がします。

  • キリコちゃんシリーズ最終巻。
    久々に読んだこのシリーズ。
    最後はキリコちゃん本人にも降りかかる
    ちょっと切ないストーリーだったが、
    夫の大介も気持ちのいい人間で
    2人で歩んでいく姿にとても好感が持てた。

    コワーキングスペースの話は、
    なんとなく近藤さんらしい動機だなと。
    男と女だけでなく、人と人は
    見るもの感じるものが違うから、
    人間関係って難しいし、
    生きにくい世の中だと感じてしまう事がある。
    当たり前の事だけど忘れがちな事。
    このキリコちゃんシリーズでは、
    ほんわかした雰囲気の中に
    そういう鋭さを知る事ができる所もいい。

  • いよいよこのシリーズも終わりとなるとなんだか寂しい

    最終章、キリコちゃんが亡き姉とのわだかまりの原因を明らかにするために一人旅に出る
    夫の大介はキリコは絶対僕の元に帰ってくると信じ、快く旅に出してやる

    とても繊細でお互いを気遣っている二人に胸が熱くなる

    そして、フィナーレは、ある男に氷水をぶっかけ爆笑し、二人で手を繋いで逃げ出すところで終わる
    ちょっとしんみりしたけれど、溜飲が下がる結末でよかった
    これでなくっちゃ、キリコちゃんは
    大介くんも素敵だった

    キリコちゃんの掃除をする時の突拍子もないファッションも毎回の楽しみの一つだった

  • キリコちゃんシリーズ第5弾です。
    そして、最後の本になるそう。

    2016年4月25日に発刊され、先日、図書館の新刊コーナーに出たばかりのところを借りました。
    たぶん一番乗り。
    あまりにもきれいな本で、ドキドキしながら読みました(笑)

    図書館の本はたまに残念なことがありますよね。
    栞がわりのような折り目があったり…
    先日は、水の中に落としましたか?という本もありました。
    読みたい本なのに、読む気がなくなることもあって…
    と、この本とは関係のないことを長々と…

    本棚を確認すると、キリコちゃんシリーズ第4弾は読んでいませんでした。
    機会があれば読みたい!
    でも、読みたい本が多すぎて…
    うれしい悩みです。

    • 杜のうさこさん
      azumyさん、こんばんは~♪

      エッ?キリコちゃん最終章なの?
      読まなくちゃ!
      今までのは全部読んでるはず。たぶん…(笑)

      ...
      azumyさん、こんばんは~♪

      エッ?キリコちゃん最終章なの?
      読まなくちゃ!
      今までのは全部読んでるはず。たぶん…(笑)

      そうそう!図書館の本、悲しくなる時あるよね。
      本が可哀想で…。
      絵本の場合は、「まぁ!チョコレート食べながら読んじゃったのね~」とか思うこともあるけど、
      小説はね…。
      本が好きな人がどうして?ってなるよね。
      水の中に落としましたか?あるある!
      私もよくお風呂で本を読むけど、図書館の本はマズイよね。

      そして、「バンドワゴンシリーズ」もこちらに書かせてください。

      azumyさんの引用、読ませてもらいました。
      なんかね、泣けてきちゃった…
      しみじみと胸に響いて…

      自分に向かって「えらいぞ~ファイト~!」なんて言いながら(笑)気を張ってるつもりでも、
      やっぱりへなちょこな私。えへへ^^
      2016/06/13
    • azu-azumyさん
      うさこさん、こんにちは~♪

      >エッ?キリコちゃん最終章なの?
      そうなんです!
      あとがきに近藤さんが最後と書かれていたんです。
      私...
      うさこさん、こんにちは~♪

      >エッ?キリコちゃん最終章なの?
      そうなんです!
      あとがきに近藤さんが最後と書かれていたんです。
      私は4巻を読んでなかったことが判明!
      これは読まなくちゃ~!と思ってるんだけど、読みたい本が多すぎて~(^_^;)

      ほんと図書館の本って、どうして?って思う事があるよね。
      私も、本好きな人が借りてるだろうに…
      と、不思議に思うわ~

      「バンドワゴンシリーズ」、今回は自分に重なることがあって、何時も以上に響きました。
      ラスト1ページちょっとは、全部引用しちゃったのよ。

      私も、私も!
      もうねぇ…
      最近、ますますへなちょこな自分を思い知らされてる。
      そんな時はうさこさんのレビューで教えてもらった「あなたはよく頑張ってるわよ」で元気をもらってます♪
      2016/06/14
  • モップの精シリーズ第5弾にして、これがラストなんだそう。ずっとキリコの仕事に対する愛情を糧にして来たから、すごく寂しい・・・今回は英会話教室とコワーキングスペースを舞台にした短編3つと、キリコと大輔の物語が1つ。やはり、大輔との絡みがないと物足りない。けど、最終章は少し切なかった。仲良くなかったとは言え、身内を失うのは、悲しい。その悲しみをキリコなりに乗り越えていく。ラストにはちゃんと希望がありました。

  • シリーズ物とは知っていたが、最終巻とは!全て読んでいないので、キリコ結婚はびっくりした。ちょっぴり悲しいラストでした。

  • キリコちゃんシリーズ最終巻。

    嫉妬、他人のことを思いやれない心。
    そんなことが積み重なると、大ごとになる。
    それを感じた一冊。

    ついでに、大介の叔母さん、ほんと苦手。
    身近にいたら、断然距離を置くなー。。あの人とは。。

    ラストケースは、色々な意味でヒヤヒヤしたし、悲しくなった。
    でも、旅に出て戻る場所がしっかりあって、戻ることができるのは、素晴らしいことだなー。。と、ホッとして読み終えた。

    またどこかで、キリコちゃんに会いたいな。。

  • ピストロ・パ・マルのシリーズがとても良かったので、近藤さんの本をそれから何冊か読んでいる。
    日常でありそうな出来事が優しく淡々と進む様子にミステリーが加わり、どんどん先が気になる展開がとても好き。
    モップの精キリコさんの人柄がとても良い。シリーズの最終版から読んでしまったので、改めて最初から読みたい。

  • シリーズもので最終巻ということを読み終えてから知りました。初めて読み、違和感なく楽しめました。
    清掃員のキリコが鋭い勘で事件の謎を解いていくお話。語り手がキリコではなく各話ごとに変わるところも面白さの一つかなと思った。

  • 思いがけず大好きなキリコシリーズに5作目があると知って嬉しくなり即購入。
    最後の話はキリコにとって辛い出来事やったけど、大介の優しさが沁みたぁ。
    あとがき読んでしみじみしながら、このシリーズに出会えたことに感謝。近藤さんありがとう。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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