- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408536507
作品紹介・あらすじ
在宅医療専門クリニック看護師の"わたし"と新米医師、院長らが、患者本人と家族、病とその終焉に向き合う。膵臓がん患者の60代女性が亡くなった。看護師のわたしは新米医師に死後処置-遺体への綿のつめ方を教えることに-(『綿をつめる』)。在宅医療は老人ばかりではない。26歳、統合失調症に見える女性がわたしに投げかけた言葉「いつか、あなたも」の意味は-(『いつか、あなたも』)。終末医療、看取り、安楽死、死後処置…カルテに書かれない六つの物語。
感想・レビュー・書評
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在宅医療専門の「あすなろクリニック」の看護師や医師が、より良い最期を患者さんが迎えられるように力を尽くす日々を、短編集のような形で描いている。
綺麗事ではない在宅介護の現実が、ほぼ実話に基づいて書かれており、本当に考えさせられる。
辛い話でもあるのだが、病と戦う患者さんと家族の姿に、他人事ではない人間の最期に自分自身新たな思いが生まれてくるような気がしました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
在宅医療に関する短編6編。
最期を自宅で迎えたいと誰しもが考えるのではないだろうか。
住み慣れた家で家族が側にいてくれればかなり落ち着けそうだもの。
自分の最期もそうありたいなぁ。
それに付き合ってくれる医師、看護師さんの苦労は大変なものだろうな。それでも、在宅医療を望む患者がいるならばぜひにも協力して欲しいわ〜。
それにしても、最期まで痛みに苦しむのはちょっとキツイ。
なんとかならないものだろうか。 -
在宅医療でも様々な患者がいて苦労も多いし、どんなケアするのか知りたくてノンフィクションとあったので手に取る。
内容は介護をしてる方々そこまで苦労しているようにみられず、お金に余裕がある患者が在宅医療を受けるのだろうか?と無知な自分は最下層で余裕のない人が在宅医療を受けていると思っていたので驚きと、自分の家では当てはめれないけど話は医師や看護師の思いや内容が優しい、温かい雰囲気を醸し出していたので読みやすく、有意義な時間を過ごす。
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リアルな在宅医療
私も最期は家がいい。 -
在宅医療で働く看護師が主人公。6人の患者にまつわる在宅医療の短編集。アンハッピーエンドというよりも、在宅医療のリアルがみられる。奇跡的な治療や、劇的な増悪もなく、淡々と在宅医療や看取りが行われていく。あとがきにほとんどが実話を元にしているとあるように、1編1編が非常に生々。そして、現実というのは無常だなとも感じさせる。
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在宅医療の難しさがよく分かる作品だと思います。
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配置場所:摂枚普通図書
請求記号:913.6||K
資料ID:95140979 -
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2016.10.13.「綿をつめる」「罪滅ぼし」「オカリナの夜」「アロエの力」「いつかあなたも」「セカンドベスト」終末医療に携わる医院の新米医師、院長、看護師の奮闘を描いた作品。「いつかあなたも」以外は作家さんの実体験を元に描かれたというだけあり、きれいごとだけではなく説得力があった。