- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396634797
感想・レビュー・書評
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「プラチナタウン」の続編。
前作では商社から故郷の町長に転じた主人公が、借金まみれの町の財政再建に奔走しましたが、本作では「中長期的に町を、日本を活性化するにはどうすれば良いのか?」というもうちょっとレイヤーの高い課題に取り組みます。
その解決策が、タイトルどおり華僑ならぬ「和僑」となって、世界に打って出るというものです。
さて、個人的には、ビジネス小説モノには何種類かあって、「ビジネスの中での人間模様を楽しむもの」「知られざる業界の内情を見て楽しむもの」「ビジネスモデル自体を楽しむもの」とあって、著者の小説は「ビジネスモデル自体を楽しむもの」に近いんじゃないかと思います。
日本の社会課題に対して、こうすれば良いんじゃないかというアイデアを小説で示すもので、本著でも、著者は小説という形で、自治体や農業法人等に対してエールを送っているのではないか、と思いました。
ということで、正直、話の展開はスムーズすぎるのですが、あまりそこにツッコんでも仕方ないし、また、だからこそ安心して読み進められて気持ち良い、という面はあります。
実際には、「モノを売ろうとする人」と「それを仕入れる人」、それと「地域の未来を考える人」それぞれの利害がピッタリ一致することはないので、本著のように話がサクサク進むことはないんだろうなぁ。。
でも、本著に影響を受けて世界にチャレンジする人も出てくるのではないかと思い、胸が熱くなりました。
とりあえず今晩は、本著に影響を受けて、ステーキ(国産牛じゃないけど…)を牛脂で焼いてみようかなと…って、こういう影響の受け方は邪道ですね(笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
プラチナタウンの続編。過疎化の進んだ町を再生させる目的で成し遂げたプラチナタウン。その後、今後人口激減、食糧不足などの将来に備えて新しいことを考えていく山崎。ホントに頼もしい人。こんな人が私の住んでる過疎化の進んだ町にも来てほしい。
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確かにアメリカでメンチやコロッケは受けそう。
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プラチナタウンの男性の派閥がリアル
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山崎鉄郎シリーズ第2弾。
前作プラチナタウンにて、財政破綻を免れた緑原町長・山崎は、高齢化社会の後に来る、人口減少に不安を感じていた。
町の主要産業の農業・畜産に目を向け、山崎のとった行動とは・・・
現在、高齢化社会に対して様々なことが論じられ、対策が取られているが、自分達の後の世代の高齢化社会が終わった人口減少など、考えてもいなかった。しかしながら、作中にもあるように「明日の飯より今日の飯」に気が向いてしまう。。。 -
プラチナタウンの続きであり、カレーの前の話。ビジネス感覚が素晴らしい
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プラチナタウンからの続編なので、読む順序が大事。ビジネス小説として勉強になるばかりか、単純に世界観が楽しく、シリーズ構成が嬉しい。またこの世界に入り込める、という小説の楽しさ。
人の感情の機微とビジネスの関わり。あるプロジェクトで人を募る際、プライドを持つ大企業OBを不採用にすれば、その影響はいかばかりか。大企業OB組と超小企業経営者組の確執。お互いが経験を共有しているからこそ、言葉を交わさずとも通じ合う論理。今回は、政治活動を通して、プロジェクトマネジメントでも重要な人身掌握、人材マネジメントにもフォーカスされた内容。
この作家の小説を他にも読んでみたくなりました。 -
ビジョンと仲間。何かに挑戦したくなる一冊。
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プラチナタウンの続編!相変わらず話の展開がうまい。時事ネタを絡めての未来戦略は説得力あるもので、読む者を納得させる。
この作家と同時代に生き、問題提起した作品を読むことができることを感謝したい。 -
読了⭐︎4
定年(そんなのあるのか…)まであと20年
「プラチナタウン」の続編
仕事柄面白く読んだ前作を、更に突っ込んだ予想と展開で面白かった。
5年、10年ではなくもっともっと20年、30年先を見据えて行かねば!