私は自分のパイを求めるだけであって人類を救いにきたわけじゃない (単行本)
- 祥伝社 (2021年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396617608
作品紹介・あらすじ
上野千鶴子さん イ・ミンギョンさん 推薦
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上野千鶴子氏
「男に伍して男が独占したパイを奪おうとしたキャリアウーマンの、
家父長制からの脱洗脳の闘い。
ほんとうはパイのレシピを変えなきゃいけないんだけど」
推薦 イ・ミンギョン氏(作家)
「キム・ジナの存在が心の支えになっているという人間は、
私だけではないだろう」
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◎韓国で発売直後から大反響 3カ月で5刷を記録。
◎日本でも、男性社会の生きづらさに共感の声。
■読者の方からの感想が続々届いています
「これからの生き方を考えるきっかけになる良書。全ての女性はもちろん、男性に読んでほしい」
「わたしはフェミニズムという言葉がすごく嫌いだった。ところが、著者のキム・ジナ氏の主張は、私がイメージしていたフェミニズムと は違った。男性中心の人生から女性である自分中心 の人生を送るための心構えについて20のテーマで綴られている」
「スカッとしました」
■書評でもご紹介いただいています
・武田砂鉄さん「とにかく具体的。こういう考えもあるので聞いてください、ではない。パイ(取り分)を取り戻すための言葉だ」(週刊金曜日)
・ビジネスブックマラソン(6月30日)「本書を読めば、いかに既得権益が自分たちに都合の良いシステムを作り上げるのか、そして差別される側がいかにたやすくそれに組み込まれてしまうのか、その仕組みがよくわかると思います」
感想・レビュー・書評
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読んでよかった、「ウーマンソーシャルクラブが必要」の章は特に。たぶんこの本は特別になる。ずっともやもやしていたことがここに書かれていた。
韓国で10代20代の女性がフェミニストになって立ち上がり活動を始めたのをキム・ジナさんは応援しているだけではなくて自分たちで女性の政党「女性議党」を立ち上げてソウル市長選挙に出たこともめちゃくちゃ嬉しく、素敵だと思う。
ホモソ気持ち悪いとかずっと思っていたのはたぶんワタシだけじゃなかったから、言葉にしたらこういうことだって思った。40代になったら途端に見向きもされない、とかふざけんなよってまじで思ってたのに、実際そういう物差しではかることを許容してた自分が嫌だ。
みんな、年を取ったら普通におばさんになるのは当たり前、おっさんもおなじなのになんでおばさんではあかんのか、そういうことを許していたのはそういうものの見方をするように仕向けられてたのかもと気がついた。若いからいいわけじゃないし、そういうことじゃない。男のものの見方で女を見ていたことに気がつきました。今からでもなにか、変わることが次の世代に変わる世界を届けられたらいいのにと思います。
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ある韓国の実業家女性の働き始めてから現在までの歩み。
これまで男性社会から抜け出そうとしながら、結局はその社会に溶け込もうとしてしまう。
女性の自立を思い描いてきたのに、自分自身が女性を嫌悪していたことに気付き、愕然とする。
そして、女性のための仕事を作り、女性のためにお金を使おうと思い立つ。
そしてその行動が若い女性たちの支持を集め始めた。
ソウル市長戦にも立候補。
これだけの行動力のある人はなかなかいない。
世の中に足りないものがあればそのための新しい仕事を作り出し、場所がなければ新しい空間を作り出す。
男だからというだけで優位になる社会を終わりにするためには、このくらいの荒療治が必要かも。
相手の顔色を窺っていると、すぐにこういうことになっていると迫る男社会の反撃が待っているから。 -
フェミニストという言葉を使うから「男性は敵」と思っている恐い女性みたいに思われがちだけど、ただ女性が自信を持って生きることを肯定している人なだけ。Noという人はいないのでは。
この手の本を定期的に読むと、やっぱりがんばろう、どうなっても仕事は続けようと思わされる。 -
家父長制や男尊女卑への対抗策は、女性同士の連帯
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女性の生きる道を描いてくれている。
性差別に関してまだまだ深刻であるところも多いので、この本を読んで強く女性が生きていけるようになればいいなと思う。 -
“社会学者の上野千鶴子は「ギブアップした女と鈍感な男の組み合わせ」が日本の夫婦生活を継続させていると言っていた。母、姉を含めた私の周囲のほぼ全既婚女性からも同じような言葉を聞かされた。冗談にならない冗談として。「あきらめたほうが気楽だよ」と。”
“関係を、尊厳を、自分を少しずつあきらめなければ維持できないのが韓国の結婚なら、あえてその制度を存続させる必要はあるだろうか?誰のために?結婚の受益者が女でないことぐらいハッキリしていた。これはどんな人と結婚したかの問題ではない。”(p.48)
“男が自分のことだけに夢中になっていられるよう献立を決め、買い出しに行き、料理を作り、洗いものをし、掃いたり拭いたり洗濯したり。一日中近くでしずかに働いていたその女は誰だろう?家事労働のほかに秘書としての仕事をしていた女も多いだろう。いままで歴史に記録された数多くの業績と成功も、だからこそ可能だったんじゃないか?「見えざる手」の助けがあったから。”(p.55) -
フェミニズムってなんやねん!って人におすすめ。韓国は男女格差が凄いんだなと思った。そんで日本もめっちゃやばいんだと改めて。フェミニストとかフェミニズムとか最近よく聞くけど全然なんだか分かってなかったから勉強しなくちゃなあと。自分が20代だからかな、、?差別されてるとかあんまりピンとこなくて、40とか50になったらめっちゃ共感できるんだろうなーと。新卒あたりだと男女の給料の差は見えにくいし。でも年を重ねてから努力しても遅いんだろうね。まず何を努力するか分かんないけど、、、「仕事のできる女性」よりも「仕事をしやすい男性」が選ばれているシーンてたしかにめっちゃ多いんだろうなーと思った。
かわいくなりたい!って今自分が美容院とかクリニック行って気分上げてることも、これって男性のためだったの、、?ってなんか虚しくなったり。いや、わたしはわたしのためにやってる!って思うけど、やっぱり男の子に褒められたら嬉しいしかっこいー男の子に見初められたいって思いもないとは言い切れぬ。著者は自分にお金をかけることが悪いってこと言いたいんじゃなくて、必死で男性に気に入られようと努力してきたけど何も残らなかった?から狂ったように努力しても無駄だぞってことだと思う。たぶんね。著者の20代の頃(ネトフリの海外ドラマに出てくる女性に憧れて自分にお金かけて自立してるわたしサイキョー!になってる)にめちゃ共感して、う、図星…って感じ。今の自分にできることは何なのかちゃんと考えないとね、、はい。
とにかく年齢や性別関係なしにみんなが幸せになるためにどうすればいいか、パイを奪われた女性だけじゃなくてみんなが考えることが大事だよねー?まあ奪った側は気付きにくいんだろうけど。。 -
女性の中にも無意識にある家父長制・男性優位から脱却することがとても大事
https://etcbooks.co.jp/news_magazine/no-3-%E3%80%8C20%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%8F%8D%E7%9C%81%E6%96%87%EF%BC%88%E5%B0%8F%E5%B1%B1%E5%86%85%E5%9C%92/
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