- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396617493
作品紹介・あらすじ
不安な時代に必要な知恵、仕事の武器をどう身につけるのか
・非正規労働者、女性の働き方はどうなる?
・日本型経営、組織を変える方法はあるか?
・テレワークで生産性を上げるには?
感想・レビュー・書評
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まず出口さん、APU学長再任おめでとうございます。
「今度はどんな仕事をされるのかな」と
楽しみにしていたところもありますが。
上野さんと出口さんどちらも昭和23年生まれ京都大卒。
同年代の中では超エリートのように見えますが、
実はお二方とも
生存競争を勝ち抜いてきたというよりも
独自の路線で活躍されてきたようです。
それぞれ困難もありながら、時にそれをバネに上手に
大成功を成し遂げてきたといえるのではないでしょうか。
「なるほどー」と思う意見がたくさんあります。
たとえば「言語障壁と人口の多い国内マーケットに守られている日本企業」
私は何年も英語やっているのに、まるでダメで
数年前プラハ市民会館内部ガイド見学ツアー行った時
ガイドさんの冗談に皆が大爆笑
その中に東南アジアっぽい人もいて
「日本も植民地になれば、私だってこのジョークに笑えただろうに」と思ったものです。
でも上野さん出口さんの話によると、
「日本は言語障壁に守られて外国企業が参入しにくいことから
一億人越で国内だけでもある程度商売ができるという体質が温存されている」と、ポジティブ。
また、「言語少国民の生きる道」で
アメリカのアイビーリーグの一部がついに第二外国語の必修を外した件。
ひゃー、英語ができなければダメだーと思った私。
しかし上野さんは「英語しかできない人たちが増えれば、日本語能力があるというだけで、逆に言語少国民にプレミアムがつきます(略)しめしめこれなら…と」だそうで、こういう発想が成功への道なんだと思いました。
もちろん、英語ができるのが前提なんですが
私YouTubeのおかげで、あくまで自分比ですけど
英語聞き取れるようになってきました。
(いまのところバレエレッスン限定ですが)
だからデジタルネイティブの皆さんの耳にはきっと
英語も自然に入ってきているのではないか。
頑張ってください。
私もそれなりに頑張る。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本のジェンダー研究第一人者の上野千鶴子さん、生命保険業界で長年活躍(起業)したのち、現在は立命館アジア太平洋大学(APU)の学長を務める出口治明さんによる、日本人の働き方を主題とした対談。お二人の対談だけでなく、「わたし/僕はこう働いてきた」というタイトルで、上野さんと出口さんがそれぞれ1章ずつ、自身の仕事のやり方や思いを執筆している。
お二人は、日本でまだまだ根強い、学校卒業後、定年まで一つの会社に勤め上げるという定番のレールに乗らず、自力で人生を切り開いてきた点、現在教育に携わっている点で共通している(実は、出身大学も年齢も同じらしいが)。
コロナもあり、急速に社会の変化が求められる中、これからはますます多様性が重要になってくるという話で一貫していたように感じた。お二人の専門であるジェンダーや教育そして仕事の観点だけでなく、すべての分野に共通して言えることだと思う。本書の中でも、日本の一人当たりGDPが新興国にも抜かれG7では最下位、大企業の利益率が4〜5パーセント(グローバル企業は平均15パーセント)、世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数で121位/153ヶ国(2019年)等の指標が示されていたが、これまで日本で常識と考えてきたことが、世界では当たり前でないことはそれぞれ(特に凝り固まった価値観を持っている人)が意識して変えていく必要があると思う。
上野さんについては、(悪い意味ではなく)とても強気な人という印象を持っていたが、実は他人にとても気を遣い、周囲の人と丁寧な関係を築くことに心を砕いてきたと知った。未開の学問分野を切り拓き、ここまで世に知られるようになるにはこうした人柄の部分も非常に大切であることをつくづく感じた。
上野さんの、「本当に周囲に恵まれてここまで来ました。そのためには相手の信頼を裏切らないように、丁寧に仕事をしてきました。信頼は蓄積します。だから、信頼が蓄積できるような仕事の仕方をしてください」という言葉が印象的だった。 -
2021/2/27 『働く人が自由になる社会を考える、コロナ禍の生き方について』企画No.266-1 - 隆祥館書店
https://atta2.weblogs.jp/ryushokan/2021/02/2021227-%E5%83%8D%E3%81%8F%E4%BA%BA%E3%81%8C%E8%87%AA%E7%94%B1%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E7%A6%8D%E3%81%AE%E7%94%9F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E4%BC%81%E7%94%BBno266-1.html
「SDGs、ジェンダーも入れとこう」でいいの? 上野千鶴子さんの直言 withnews(ウィズニュース) | 気になる話題やネタをフカボリ取材(ウニュ)
https://withnews.jp/article/f0210202002qq000000000000000W0dy10101qq000022437A
あなたの会社、その働き方は幸せですか? | 出版書誌データベース
https://www.books.or.jp/books/detail/2404678 -
大好きなお2人の対談本。
多角的に、視野を広く、そして戦略的に働かなければと感じた本でした。 -
面白かった。マネジメントを上達させるには心理学など勉強した方が良いし、私の価値観に実はおじさん文化があることも分かった。出口さんだけでなく、上野さんの視点も知れてそれも良かった。
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素直さ、上司の言うことを聞く、協調生、我慢強さ、偏差値はどうでもいい。
教育の目的は2つ。武器を与えることと幸せになること。 -
働き方改革というよりかは、日本における企業のあり方やマネジメントについて書かれている。学生の自分として参考になるのは後半部分だけだったが、全体的にリアリズム論調で対談がすすめられており、納得させられることが多かった。
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この2人で面白くないわけがない。上野先生は、利害と信頼を読む力がすごい。出口先生は、諦めという名の腹の括り方が潔く、人格のピュアさを感じる。
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自由な働き方、労働の流動性向上、女性の地位向上など、対談の内容はリベラルで同感できる。世間の高齢な社長や政治家、年齢が下の人を含めた本書でいう「おじさん」達の頭の固さや古さを考えると、この年令で社会的に高い地位にいる人の意見としてとても貴重。もっと発言していってほしい。
しかし、二人とも成功者であり、希望を持てない時代の若い人たちの共感を得られるんだろうか、とは思う。
昭和の働き方をし、マネージャの立場にある自分としては、上野さんの「根回し大事」「仲間を作る」「上司を見るのではなく部下を見る、部下と信頼関係でつながる」「丁寧に仕事をする」という話が心に残る。