日本史集中講義: 点と点が線になる

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396500788

感想・レビュー・書評

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  • 日本史の流れを知る事が出来る。
    聖徳太子の十七条憲法から始まる日本人のメンタリティの問題や織田信長から続く宗教政策と武装解除、徳川家康の深慮など繋がる歴史が面白い。
    他の著作も読むことにする。

  • 新しい知見をいくつか得た。

    日本史をつながりで見る歴史本。
    教科書への批判は少し鬱陶しいが
    いくつかの知見を得た。

    縄文人は日本古来の種族で
    そこに渡来人である弥生人が入ってきたこと。

    卑弥呼は渡来人であり、国譲りによって、
    話し合いで大和の長になったこと。

    和をもって尊ぶ精神は、
    聖徳太子の以前から日本人のメンタリティであり、
    それは今も続いていること。

    ケガレを嫌う日本人。
    平安時代の貴族は、
    最たるケガレである「死」を嫌うあまり、
    警察や軍隊の座を空白にしていたこと。
    そのため、治安維持の役割を担った
    武士が生まれてきたこと。

    かつて、お寺は利権をもつ、
    武装集団だったこと。
    そこに織田信長が拮抗したこと。

    卑弥呼から始まる貴族政治が
    鎌倉幕府から武家政治に変わり、
    大政奉還で、貴族政治へと帰還したこと。

    癖があるが、面白い歴史本だ。

  • 「日本は話し合いを重視する文化」「黒船来航による時代の転換」「鎌倉時代での寺社の意味」など、教科書では単に出来事として覚えていた内容の、歴史的裏付け(諸説あるようですが)が分かり、歴史へ興味をもつための1冊となりえました。

  • おもしろいなと思ったこと(メモ書き)

    ・日本人の「穢れ」の意識。と言霊信仰。いやなこと、悪いことは口に出さないし考えたくない。

    ・「穢れ」を忌避する貴族とそれを担うものたち。中枢的立場の貴族は「穢れ」を避けるため自分たち以外のものにそれを押し付けるけど(=令外官)、それ(内包できない・切り離さなければならない)ゆえに統率・支配が困難になる。

    ・源頼朝と平清盛の違いは「武士の悲願」がわかっていたかどうか。「武士の悲願」とは、武士たちの土地所有権を認め、政治に参加させること。清盛が多大な権力を掌握しつつも倒れたのは、平一族を貴族的な存在にしようとしたからで、対して頼朝は武士の代弁者として朝廷と交渉する者として立ったから。

    ・家元制度という「擬似天皇制」。

    ・常識を転換させるために、徹底的な厳罰をする。そのことによって、次世代を担う子どもの意識が変わり、その時代の「常識」となる。

    ・和を以て貴しとなす。根回し・合議制とワンマン・独裁。

  • 日本史嫌いって人にこそ読んでほしい気もする。日本史面白いじゃん、ねえ?

  • サクっと日本史を復習したかったので、学術書よりも新書に近いこの本を読んでみた。
    タイトルだけ見るとまるで大学受験の参考書みたいだが、中身は「点と点が線になる」を地でいく、良書だと思う。


  • 本当に点と点が線になった!!!

    なんて歴史は面白いのだろう。

  • 251.H.17.3/10.6刷、並、カバスレ、ヤケ、汚れ、帯付。

  • 日本史のつながりが良くわかります。
    特に武士の起こり、室町戦国期の寺社の武装など、腑に落ちる説明で納得した。
    作者の意見は賛同できない部分もあるが流れが見えて明快であった。

  • 範囲的に偏りがあるが日本史の勉強には最適。大人にもいくらか面白いかもしれない。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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