日本人の9割に英語はいらない (祥伝社黄金文庫 な 12-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396316136

感想・レビュー・書評

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  • まずは英語自体の不必要性を実感。そして、じっさいに英語を使う機会がなければ英語がはなせるようにはならない。
    日本人としてのプライドを持つことが大事ということ。

  • 17歳のときに読んだ。
    当時の感想↓

    確かに、英語は必要だと盲信していたかもしれない。何のために英語を学ぶのか、考え直すきっかけとなった。
    挑戦的かつ興味深い見出しが続くので、飽きずにスラスラ読める。

    この本の要点は、日本人としての価値や誇りを高める方が、ただの「英語屋」になるよりずっと役立つというものだ。

    以上のこと、つまり筆者の「主張を裏付ける理由」には大変頷けた。本当に、賛同できる話ばかりだった。
    しかしながら、それらを肝心の「主張」である「日本人の9割に英語はいらない」に繋げたのは甚だ安直だと思う。
    なぜなら、
    ・英語は必要ないから学ばなくてよいという発想でいえば、英語以外にも使わない教科は存在するし、
    ・他の教科に力を入れつつ、英語が出来る分には何も困らないのでは?
    と感じたためだ。

    あくまでも主観だが、英語不要論を唱えるよりも、英語を短時間でちゃちゃっと習得させられるような指導法を考えた方が有益だと思う。それによって生まれた時間を今よりも、生徒の国史や国文学、読書などの学びに回していけばよいのでは。

    また、本来「英語を学ぶこと」は単なる語学力の習得以外の側面を持ち合わせているはずだ。当然のように感じていた「言語」を客観的に捉え直すことができたり、海外との文化・慣習の差や、海外での日本の位置づけなどに想いを馳せることができるようになる。脳を刺激し、多様性に驚き、客観性を養い、知見を広げられる。だから私は、英語の学習が日本人の9割に無意味な行為だとは思わない。むしろ、日本人だからこそ、英語学習で得られることが多くあるのではないか。実践する機会があるにせよ、ないにせよ、だ。

    このような点で、タイトルに関して引っかかる箇所もあった。だが先に書いた通り、概ね激しく納得のいく話ばかりである上、英語学習の固定観念に気づかされたため、星は3つ付けることにした。

    私は、英語でも何でも、教養としてある程度 下知識があるに越したことはないと思う。

  • まあ、そうなのかな
    私は問題なく英語は使える方なので関係ないと言えば関係ないけど。

  • タイトルの通りで、日本人の9割に英語が不要だということが成毛さんらしくまとめて書いてあり、どの章もとても参考になった。
    英語業界のカモとなることなかれ。
    日本語という母国語で高度な学問を学べることに誇りを持つ。
    まずは母国語をしっかりと使えるようになること。
    更には良書を読み、教養を高めることが大事。
    日本の英語に対する風潮について少しでも疑問を抱いている人なら読むべき一冊です。

  • タイトルがかなり煽りだけど、自分の考えとほぼ同等の内容だったので安心した。英語を勉強している時間があるなら、他のことを勉強したい。

  • "成毛さんの本を書店で見かけたので購入した。語るべき内容がないと、どんな言語がしゃべれても意味がない。日本人なら日本の文化歴史を身につけて、個として自立できていないとだめ。そして、世界でどんなことが起こっているのかを知って、自ら考えることができないとだめ。
    というような内容でした。エッセイ風でとても読みやすい本。
    英会話を習うより、本を読め という章で、成毛さんが紹介している本を掲載しておく。
    ・ビジネス英語 類語使い分け辞典
    ・その英語 ネイティブはカチンときます
    ・アルバニアインターナショナル 鎖国・無神論・ネズミ講だけじゃなかった国を知るための45カ国
    ・なるほどそうだったのか!! パレスチナとイスラエル
    ・ヘンテコピープルUSA
    ・グーグル秘録
    ・アーティストの言葉 美の創造主たちの格言
    ・ぼくらの頭脳の鍛え方
    ・友達の数は何人? ダンバー数とつながりの進化心理学
    ・特命全権大使 米欧回覧実記
    ・私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった
    ・逝きし世の面影"

  • マイクロソフトの元社長の本です。
    「英語ができてもバカはバカ。」とか、痛快です。
    英語なんて道具に過ぎなく、しかし道具の習得が目的化してしまう現在の日本は、如何にもアホな日本っぽい。英語の習得に血道を上げる前にやることがあるでしょ。英語なんてその気になれば(必要に迫られれば)すぐに習得できますよ。英語の必要の無い人にまで無理矢理習得させるなんて愚の骨頂。という内容です。激しく同意。

  •  中国・韓国の英語力が高いのは、皆、自国を抜け出したいからであって、自国のレベルが高い日本には英語は必要がない。この意見に全く同意です。

     この本を読んだ人は、ぜひ「英語は愚民化 日本の国力が地に落ちる」も読んでほしい。これによると、日本人が英語が下手なのは、日本語で不自由なく学問・政治・経済・法律を語ることが出来るからであり、国語がしっかりと発達しているので英語を使う必然性がないからであるそうだ。逆に、国語が発達していない国は、学問・政治・経済・法律を自国の言葉で勉強することが出来ないので、英語による教育が行われている。そして、英語を国語よりも優位的な言語として扱うことによって、自国のアイデンティティが育たなくなり、文化的にも経済的にも英語圏の国々の植民地と化してしまう。

     私も、英語学習を全面的に否定するわけではないが、英語の学習に使う時間をほかの勉強に費やしていれば、もっと生産的な思想や活動がたくさん出来ただろうな~と思うと悔やまれてならない。

     また、どうか今後の子供たちの世代は、むやみに英語の勉強に時間を奪われることがないような教育カリキュラムになっていってほしいと願うとともに、英語を社内公用語とした楽天やファストリのような企業の活動や、学校の英語教育が、将来の日本の国益につながっていくのかどうかを、きちんと観察していくことが私たち市民の務めだと思いました。

  • 非常に論理的。英語を勉強する気がなくなってしまった。

  • 日本Microsoft元社長、現HONZ代表の成毛眞さんの、自身の外資系企業勤務の経験にも基づく日本における英語学習・教育に関する一冊。タイトルだけ刺激的にしてあるのかと思いきや、内容もタイトル以上に過激で率直な主張が満載。著者の主張は若干過激だけど、普段自分が思っていることと基本的に同じ主張なので、面白かった。
    日本の全人口を母数にすれば、本当に英語が必要なのは1割程度。数字としてはざっくりとそのようです。1割と聞くと少なそうだけど、1000万人いると言われれば多いとも感じる。もちろんその1割には英語は必要なわけでそれは著者も否定はしない。それなりの大学に通う大学生なら全体の3割ぐらいは将来必要になるかもしれない。だけれど、そもそも英会話は手段なのだから学者でもない限り学問としてやる必要は無いし、何事も必要性が無いと身につかないもの。それに、英語ぐらい必要になればその時に何とかなるよ、と。また、日本は幸い英語圏の植民地にならずに済んだし、先人の努力で学問を日本語で学べる環境があるという恵まれた環境であるのだから猫も杓子も英語を学ばなければならないわけではない。幼児に大枚はたいて英会話学ばせるのは、英会話業界の食い物になっているだけだ、と言うこと。全く同感。だいたいネイティブのような発音できる必要も無いし、それよりも会話においては、教養を身に付け会話の中身を涵養することが重要で、そために本を読めとのサジェスチョン。さすがHONZ代表。そしてお薦め本の書評が何冊か載っています。一体何の本なのかと思いますが、掲載されている本が読みたくなります。
    最後には必要な1割が学ぶにはどうすれば良いかには経験談が紹介されています。

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著者プロフィール

HONZ代表

「2022年 『39歳からのシン教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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