ローマ帝国 人物列伝(祥伝社新書463)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396114633

感想・レビュー・書評

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  • ローマ帝国史について、人物を中心にしてその歴史群像をたどっている。新書であり、写真がないのは仕方がないとして、広く浅くカバーしており、ローマ史を振り返る一冊として、よく出来ている。

  • 人物でたどるローマ史。建国まだ日の浅いころから、キリスト教が国教化されまた誰の目にも帝国の衰亡が明らかになったころまでの、その時々のローマの姿を、三十二人の人物像を通して描き出した一冊。

    個々人の記載はあっさりとしているが、まあまあ主要なところは押さえられており、千年を超えるローマの歴史をさっとなぞるにはよいかと。最後がキリスト教関係者二連発で締めくくられるのも意味深。
    ただ、各期である程度人数のバランスをそろえたぶん、"歴史物語"としてみると盛り上がりのところが薄く、エピローグが厚すぎるように感じてしまうのは致し方なしか。

    小ネタとして、アメリカの通貨ドルの記号$が、コンスタンティヌス大帝の手になるソリドゥス金貨にあやかったものとは知らなかった。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/691644

  • 共和制ローマからローマ帝国まで、時代の変遷にあわせて代表的な人物を説明した本。奇をてらう内容ではなく、教科書に出てくるような人を丁寧に解説してくれている印象で、とても読みやすい。逆にマニアには物足りないかも?

  • ●ローマの歴史を築いた偉人たちの逸話をさらっと読めるのはいいが、紹介する人物が多いため、掘り下げが弱く物足りなく感じた。

  • 独裁者を嫌う共和制ローマゆえにカエサル暗殺が起こったというのは知っていても、なぜ独裁者を忌避したのか、共和制以前のローマについてはまったく不勉強だった。
    本書でその辺の概略を掴むことができる。
    しかし、始まりはいいのだが、終わりがなんとも尻窄み。なぜ最後がアウグスティヌスなのか。せめて西ローマ帝国の終焉まで書ききってこそではないのか。あとがきの類もないのでなんだかフェードアウトみたいに終わった。

  • 散漫かつ曖昧な知識を少しでも系統づけられたらと手に取った。前半はまさしくその要求に応えてくれるものであったが、帝国が衰亡期に至り、それ自体混沌に陥ると、本書に登場する人々の関係図もまた混沌と入り組みだす。結局、帝国に関する総合的な知識を深められた気にはあまりなれなかった。
    「皇帝」列伝でも「賢人」列伝でも「指導者」列伝でもない、それらのすべてが時と場合によって入り混じったような構成もまた、その一因であったかもしれない。新書だが、本書を十二分に楽しむには、ローマに関するある程度の前知識が必要だと思われる。

    2016/7/7読了

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著者プロフィール

1947年 熊本県生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学)修了
現在 東京大学名誉教授
西洋古代史。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の業績にて地中海学会賞を受賞。著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『裕次郎』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

「2020年 『衝突と共存の地中海世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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