東日本大震災: 3.11生と死のはざまで

著者 :
  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393495384

作品紹介・あらすじ

来年は東日本大震災10周年を迎える。未曾有の大震災にさいし、当事者として傾聴移動喫茶「カフェ・デ・モンク」を立ち上げ、広範囲な被災地を巡り、10年に及ぶ被災者支援活動に従事。人間の生死を見据え、〈宗教〉の根源をも問う、〈たましい〉の全記録。

感想・レビュー・書評

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  • 東日本大震災は未曾有の災害であった。そこで近しい人を亡くした人、家も仕事も亡くした人、いきる支えを亡くした人そのような人に仏教の僧侶がどのように寄りそうべきか試行錯誤し、問題を昇華し、宗教の枠組みを超え、行政もまきここんで取り組んだ本。
     仏教の僧侶の書いた本で(そのほかの宗教の宗教を含めて)ここまで、住民に寄り添った本は読んだことがなかった。著者は傾聴する喫茶カフェドモンク(坊さん喫茶、セロニアス・モンクも含意)を各所で開き、被災者に寄り添う臨床宗教師の養成と結実していく。
    葬式仏教でない宗教の血肉化の試みをみる思いがした。
     著者らのカフェド文句は東北だけでなく全国に広がっていく。困っている人がいるところに、悲しい思いをした人のところに、茫然自失となっている人のところに人の活きる場所がある。
     人はそういう生き物なのではないのだろうか。
    全体を通じ、繰り返しが多くまた冗長な表現があるが、素直な書き方に共感できた。

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著者プロフィール

1956年、宮城県生まれ。駒澤大学大学院修了。曹洞宗通大寺住職。東日本大震災にさいし、傾聴移動喫茶「カフェ・デ・モンク」を主宰、広範囲な支援活動に従事。

「2021年 『東日本大震災 3.11生と死のはざまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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