- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393329030
作品紹介・あらすじ
古代ギリシャ以来の哲学的難問・相対主義。相対主義を純化し蒸発させたとき、そこに何が現われるのか。ルイス・キャロルのパラドクスやマクタガートの時間論、デイヴィドソンの概念枠批判やクオリア問題など、近年の論争的なテーマを旅しつつ、「私たち」をめぐる存在論と、無のさらに奥にひそむ特殊な「なさ」を考察する非在論。
感想・レビュー・書評
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【メモ】
・著者のサイトでの紹介。
〈http://seesaawiki.jp/w/irifuji/d/%C1%EA%C2%D0%BC%E7%B5%C1%A4%CE%B6%CB%CB%CC〉
・2009年に文庫化。
〈http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480091956/〉
〈https://booklog.jp/item/1/4480091955〉
【版元から内容紹介】
すべては相対的で、唯一絶対の真理や正しさはない――この相対主義の「論理」を相対主義自身にも適用し、極限まで追いかける。その最果ての地で、どのような風景が目撃されるのか?本書では、ルイス・キャロルのパラドクス、マクタガートによる時間の非実在性の証明、デイヴィドソンの概念枠批判、クオリア問題等を素材に、「相対化」の問題を哲学する。相対主義を純化し蒸発させることを通して、「私たち」の絶対性を浮き彫りにすると同時に、その「私たち」も到達しえない“他なるもの”の姿を鮮やかに描き出す。ダイナミックな哲学の思考運動が体感できる名著。
【簡易目次】
序章 「地平線と国境線」と「足の裏の影」 [i-viii]
目次 [ix-xii]
第1章 相対主義という考え方 003
第2章 プロタゴラスの人間尺度説 017
第3章 相対主義は自己論駁的か 047
第4章 アキレスと亀とルイス・キャロルの「三者関係」 089
第5章 相対主義とその周辺 117
第6章 「枠組み」の問題 139
第7章 「ない」よりもっと「ない」こと 165
第8章 「ない」ことの連鎖 189
第9章 相対主義と実在論の極限における一致 209
あとがき(二〇〇〇年一二月一日 山口大学 研究一号館309研究室にて 入不二基義) [226-230]
注 [1-42]詳細をみるコメント0件をすべて表示