小さい宇宙をつくる―本当にいちばんやさしい素粒子と宇宙のはなし

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 118
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344976337

作品紹介・あらすじ

中学生、高校生、文系でもわかる!知れば知るほどおもしろい!素粒子の世界と宇宙誕生のひみつ。世紀の大発見!人類史上もっとも巨大な実験装置・加速器がとらえたヒッグス粒子の謎に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 詳しいことはわからないけど面白かった。
    わかりやすい文章だったけど、図解(?)のイラストが個性的で頭を素通りしていく
    学生のときに読みたかった!
    ただ暗記していたことが、平易な文章で説明されていてあれってそういうことだったのかといまさら理解。
    10年前に出版されているので、いまはまたわかったこととか増えてるんだろうな。

  •  あるリケジョの院生と話す機会があった。その女子学生は,宇宙の誕生を知りたいから,素粒子の勉強をしているのだという。自然科学の選択者ならば,至極真っ当な志望動機であるが,文系の私にはさっぱり意味がわからない。なぜ,宇宙という,果てしなく遠くて大きな存在を知るために,肉眼で観察できない小さな存在を研究しなければならないのだろうか?本書は,こうしたリケジョさんから好奇心のお裾分けを頂いた際に,読んでみようと思った本である。

     とはいえ,謎解きの第一関門は,「素粒子って何?」レベルであった。そして,この疑問に答えてくれる図書を捜すのに一苦労した。大型書店の物理学コーナーに珍しく足を踏み入れ,私自身に理解できそうな素粒子に関する本を片っ端から捜してみる。ところが,なかなか理想的な本が見つからない。

     こうした解説本は,2つのタイプに分かれる。1つは,専門家が簡単に説明してくれているのだろうけど,専門の領域を抜けきれず,結局よくわからないタイプの「解説本」。もう1つのタイプは,図解やマンガを使って最初から最後まで簡単に読ませようとしているのだろうけど,イメージ図の中の物質が擬人化することによって,かえって理解に混乱をもたらしてしまうタイプの「解説本」。私としては,その中間にあたる教養書を求めていた折,ようやく出会えたのが本書である。

     著者の藤本順平さんは,高エネルギー加速器機構(KEK)素粒子原子核研究所の研究機関講師で,高エネルギー物理学を専門とされている。そして,それとともに,KEKが進める出前授業プログラムの講師を務めている。おそらく,この出前授業プログラムで,素人のオーディエンスに何度も説明なさってきた経験が,素粒子に関する最も理解しやすいテキストの執筆に繋がったのではないかと,勝手ながら推測している。

     かくして,本書を読むことで,なぜ宇宙の歴史を知るために,最も小さい素粒子の存在を知らなければならないのかが,ようやく判別できた。著者の藤本さん,そして,本書を読むきっかけを作ってくれたリケジョさんには,心から感謝の意を申し上げたい。

  • 素粒子とはなにか、宇宙の何がわかっているか、の2点について書かれた本。
    詳しいことはわからなかったけれど、素粒子と力、素粒子の作り方の概念を理解できた。
    このぐらいのレベルの本は、勉強の入り口にいいと思う。

  • みなさんは素粒子の存在を知っているでしょうか?高校の授業で物理を選択していない人にとっては知らない人も多いと思います。しかし私たちの身のまわりにあるものは全て素粒子でできていて、生活には欠かせないものです。そんな素粒子をこの本で知ってください。

    請求記号:429/F62

  • KEKの研究者が語る素粒子論の啓蒙授業。研究者自信の筆によるものだが、とても分かりやすく書かれている。これからの研究者は文章力も必要だ。コラムとして、CERNのATLAS検出器で働いている研究者のレポートがあるのもLIVE感があってよい。

  • 宇宙の話はやっぱり面白い。

  • 先日読んだ本(5つの謎からわかる宇宙)の著者である荒舩さんが、この本にも携わっていたという偶然にびっくり。
    だんだん知識が深まってきたけど、もう2冊くらい同じレベルで書いてくれてる本を読まないと定着はしなそう。でも読んでて楽しい。

  • ★★★★☆
    ヒッグズ粒子とか名まえは知っていてもちんぷんかんぷんな事柄の意味や現象がほのかにわかった気になれる一冊。
    →きちんと理解するには私の出来が残念なので
    (まっきー)

  • 宇宙は電磁気力・重量・強い力・弱い力の4つ力で成り立つ。また、力をまとめる統一理論とは http://on-the-road.co/?p=634

  • 会社でバイトをしてくれている大学生の中に素粒子物理学を専攻しているという子がいて、その子がよくその世界の魅力を熱く語ってくれるのだけど、ごめんね文系のおじさんにはサッパリ分かりません、状態でした。

    という訳で、本屋さんで一番簡単そうなこの本を選んで読んでみた訳なのですが、なるほど件の大学生の彼が熱っぽく語る理由が何となく理解できました。

    ヒッグス粒子とか、ニュートリノとか、クオークとか、普段ニュースで見聞きしてはいても、それがどうすごいのかよく分かっていなかったのですが、なるほど世界の成り立ちとかあるいはその終わりとかそういうのに関係するのですね、ということはよく理解できた。

    恐らく物理学の世界はこの本に書かれている以上によっぽど複雑で、恐らくこの1冊を読んだからってその本質は何も理解できていないと思うのですが、ただその道を強く志す若者の意志の源泉を垣間見れたので、文系おじさんとしては満足です。

    進路を迷ってる中高生なんかが読むと、興味の幅が広がるかもしれないなと思います。

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著者プロフィール

素粒子物理学者。KEK(高エネルギー加速器研究機構)素粒子原子核研究所 理学博士。専門は高エネルギー物理学。「わからない」っていうと、「わかった」というまで説明してくれる人。

「2013年 『素粒子物理学を楽しむ本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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