狂おしき夜に生まれ (リンクスロマンス)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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本棚登録 : 107
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344825284

感想・レビュー・書評

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  • 清澗寺家シリーズ外伝。
    清澗寺家誕生の秘密に迫る、みたいな内容でした。
    どうして孤独を背負うことになったのか、その始まりの
    物語です。
    読み始めた当初は貴将がどうやって現在の清澗寺家に
    繋がっていくのだろう……といまいち想像がつかなかった
    のですが、なるほどそっちですか!
    淫蕩な血は貴将ではなく、暁成の血の方か!と。
    厳密に言えば露草が一番現在の清澗寺というか、冬貴に
    通じる部分が多かったように思います。

    いずれにしろ、清澗寺家の起源が分かり、おまけに嵯峨野家の
    起源についても触れられていて、成程それで嵯峨野の
    おじいさまが貴久に執着していたわけか、と色々と
    美味しかったです。
    ラストで冬貴に繋がる描写があり、じんわりと来るものが
    ありますね……。
    外伝として非常に楽しめた作品となりました。
    2部がますます楽しみになってきましたが、気合い入れて
    読もうと思います。

  • 読みはじめは「え?誰がどう清澗寺と絡んでくるの?」って気持ちが先走っちゃったせいでちょっと読みにくかったんだよね。
    名前(貴)は確かにそこにあるけれど、なんというか一族の淫蕩さは見えないし、かといってお相手の帝もなかなかそういう雰囲気をみせなかったからさ・・・読みながら翻弄されちゃったね。
    でも、これがあの冬貴につながるのか~と思うとゴロンゴロンしちゃいましたよ。

  • 外伝でしたが、面白かったです!冬貴と伏見の出会いも
    もなるほど~と思えて、感慨深かった。しかも嵯峨野の家にも触れてあったので、さらに楽しかったです♪また、平安の都が丁寧に描かれてあるので清閑寺を知らない方も時代ものとして楽しめると思います^^

  • 清澗寺家シリーズ-外伝 
    貴将&暁成の禍々しさより、良子&露草のエキセントリックさこそが『清澗寺』な気がする・・・関白依光でなくともコワイと思うよ!(笑) 
    清澗寺の始まりが描かれていた訳ですが、これを読むと冬貴が「子供たちは自分とは違う」と言っていた意味がよく解りますねぇ。確かに、子供たちは『清澗寺』とは異質ですね。和貴がかろうじて「孤独」を引き継いでいた感じだけれど、伴侶を見つけたもんね。 
    で、嵯峨野家は当初から清澗寺に沿っていたのね。始まりである俊房からして「清澗寺に焦がれる嵯峨野家」なのですな。 
    露草のオカルティックな面からは冬貴が感じられたんだけど、快活?な面からは何故か鞠ちゃんを連想しました。鞠ちゃんって、冬貴パパとは別系統で清澗寺の血ィ引いてるのかしらねぇ?それとも、清澗寺の血脈ではないからこそ、呪いから解き放たれた新しい『清澗寺』になれるのかしら???

  • 清澗寺、そして冬貴のルーツ。内容は後付け的な感じは否めずちょっとつじつま合わせに感じたけれど、暁成と貴将の求め合う熱が徐々に高まっていくところは萠。暁成が冬貴と和貴を+して2で÷った感じで、可愛さと妖艶さに貴将が魅せられたのが分かるな〜。でも露草が一番冬貴らしくて露草がこの狂おしい夜の始まりなんだと、あの美しさに隠れた闇の部分はまさに冬貴そのものだったと思う。円陣さんのイラストの露草の美しさ貴将の凛とした姿素晴らしい。きっとこのシリーズが好きなんだろうな、力が入っているのを感じる。

  • 清かん寺家の始まりはこうだったんだと納得されられた。いずれにしても複雑なお互いの想いに萌えた。奔放なおとーさんがなんであんなにおじさまに固執するのかいまいちわからなかったけど、こういう始まりの愛の深さがあったんですね?

  • 無垢な花だと思っていた御主が手折ってみればじつは禍々しい芳香を放つ闇の花だった様に思いました。
    見目麗しく人外の物のようであった貴将が肌を重ねて一夜明けた朝、違う人にも見えた。
    人外であったのはどちらだったのかと。。。
    「清かん寺」を与えた朝の御主の顔つきにはもう幼さはみられずあるのは淫蕩な魔物の顔。
    御主の行動や言葉遣いが冬貴と何度も重なりました。
    初めて肌を共にした朝に届いた知らせ。
    それは清かん寺家誕生には相応しい知らせだ、と思いました。
    時代物は和泉先生ですね。
    長いお話ですが引き込まれて一気に読み漁りそして酔いしれました☆

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著者プロフィール

「清澗寺家シリーズ」(幻冬舎コミックス)や「キスシリーズ」(講談社)など、多くの人気シリーズ、著作を持つ作家。ドラマCD化した作品も多数ある。特に名門華族・清澗寺家一族の大正時代から戦後までのドラマを描いた「清澗寺家シリーズ」は熱心な読者が多く、完結を記念して完全予約限定のファンブックが発売されるほど。

「2019年 『キッチンカー鎌倉、推して参る 再出発のバインミー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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