GLASS HEART 「グラスハート」 (バーズノベルスGLASS HEART)
- 幻冬舎コミックス (2010年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344819061
作品紹介・あらすじ
バンドを「女だから」という理不尽な理由でクビになった高校生・西条朱音の元にかかってきた一本の電話。「一緒にバンドをやらないか」-天才ミュージシャン・藤谷直季からの突然の誘いに朱音は戸惑うばかり。翌日、藤谷の結成したバンドのメンバーと出会った朱音は、なし崩しのまま、彼らとともに歩んでいくことになったが…。名作「グラスハート」シリーズ第一巻、待望のリリース。
感想・レビュー・書評
-
コバルトで書かれていた頃、リアルタイムに読んでました。やっぱり面白い。昔は、音楽に対する純粋さにあこがれて読んでいたけれど、大人になった今は"その場で響く音"だけではどうにもならない人間の複雑な感情の方にいっそうの面白みを感じます。
あの頃の自分には、繊細すぎて複雑すぎて読み取れなかったことが、今の自分が読み返してみたら少しは読み取れるようになってました。この本の表現は、言葉はまっすぐなのにどこか回りくどくて、センシティブな印象。でも、本当の人の感情ってそういう曖昧なものなのかも。
昔から思ってはいましたが、この人の書く文章ってコバルトで出すには繊細で複雑すぎるなぁ…と今になってもやっぱり思いました(笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若木未生さんは、私は、彼女の代表作の「ハイスクールオーラバスターシリーズ」が苦手で、作品の人気がピークだった頃もどうしても馴染めなくって、「この作家さんとは、私、相性が悪いのかな」と思っていたのです。
その後、この「グラスハートシリーズ」がコバルトに連載され、たまたま読んでみたら、これなら私にも、おもしろさがわかる! となりまして、作品が中断するまで、文庫も全部も買って、お話の続きが書かれることを心のどこかでずっと待っていたのでした。
テンブランク、本当に十年の空白(テンブランク)だったよ。というくらい待たされた気がします。
テンブランクとは、作中での主人公たちのバンドの名前です。
天才音楽家と面倒みのいい美形ギタリスト、繊細な音楽オタク少年、熱血ドラム少女の四人がメンバーで、彼らは音楽と情熱を武器に、世間や業界にたちむかっていきます。
音楽家が多いせいか、登場人物たちが誰も彼もやたら繊細で、結果としていろいろしちメンドくさくて、読んでて多少しんどくなりますが、そこがこの作品のおもしろさですよね。
誰もが持っていたはずなのに、いつしかなくしてしまったガラス細工の繊細な心、グラスハートをなくさずにどこまでも純粋に音楽する主人公たち。
私のような、ちょっとトシをとってしまった人たちに、若い頃の気持ちを思い出させるお話として、オススメします。 -
懐かしい!!
読み返すと、本気で音楽に没頭していた事を思い出す。
ただひたすら楽しかった頃、この本を読んでいた。
でも、なんでかな。
昔を思い出すのと同時に今の社会人としての自分を省みたくなる部分も多々あった。
きっと、自分が甲斐さんに、セリカに似てきているからだと思う。 -
小冊子も来たのでようやく。
いやなんか文章の若さも内容も時代を感じる。
けど恐ろしくキャラがぶれてないなあ。ラストまで読んだ上でこれを読んで、成長として変わった部分とか変わってない部分とか、そういうくくりにみんないる気がする。
書下ろしのあたらしい朝は、何この相変わらずナチュラルにツンデレプロポーズな感じwこの距離感がすごくすきだ。
あと全プレ小冊子もとても良いものだった。
坂本・源司話と、ヒビキ・藤谷話と、桐哉・有栖川話?
その後だったりとか。これは期間限定全プレとかじゃなくてファンとしては収録してほしいんじゃないの…読めなかったら涙目だよw -
やっぱり若木さんの会話が好き。
-
よくできた音楽アニメを観た感じになった。さらさら読めて面白かった。イラストもかっこよかった。
この繊細でイケメンな天才達のバンドの行く末を最後まで見届けたくなって、図書館で全部予約。
ドラマになるとか?
どうかなあ?
アニメ化もいいなあ。 -
10代の頃読んでいたら、「わかる!」「この作者、わかってる!」って、すごく感じたはず。
音楽というジャンルに限らず、ものの感じ方とか、反応の拙さとか、幼い自分へのはがゆさとか。
と言いつつ、大人になってから初めて読んでも、「わかる~」と身もだえ。
途中、だいぶ間があいた時期もあったそうですが、
そこは後発の強み、シリーズ最終巻『イデアマスター』まで一気読みしました。
読んでいると呼吸が浅くなる文章。
熱とスピードに持っていかれる。
特に坂本くんパート、あの感じを小説にしてくれるなんて。
すごい。すごい。ありがとう! -
バンド小説。彼らが音楽を奏でるシーンはどれも鳥肌がたつくらいかっこいいです。レコーディング中の神経すりへらす大喧嘩とか、熱狂的ファンの驚異的行動とか、音楽業界のドロドロしたところとか、いろんなものが詰め込まれています。最終巻のラストシーンが最高に好きです。
-
朱音ちゃんが素敵にずっぱり言ってくれるのでとても好き。
先生が一番ツボなんです。先生すきだー!