笑えて泣けてするする頭に入る 超現代語訳 幕末物語 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344430921

作品紹介・あらすじ

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感想・レビュー・書評

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  • 吉田松陰思ってたよりはちゃめちゃ

    ■松下村塾
    →吉田松陰
    →友達の仇討ちのために脱藩しちゃう
    ペリーの船に隠れて乗ってアメリカについて行こうとしたこともある
    →→長崎で降ろされた、ペリー側の人もフォローして死刑は免れた

    入塾希望者が「教えてください」と言うと、「教えることはできないが、私もあなたと一緒に学んでいきたい」と答えた。
    →★素晴らしい姿勢と愛情

  • 幕末全体の流れを掴めます。
    しかも面白い。幕末に対する興味が広がりました。
    めちゃくちゃ気に入りました。

  • 前作に引き続き分かりやすかった

  • せごどん読んだけどどうもちゃんと理解できなかった全体像がすごくよくわかりました。この全体像を把握した上で、色んな本を読めばもっと面白いだろうな。興味が出た人物は、吉田松陰!!

  • 前回すごく面白かった戦国時代に続く超現代語訳シリーズ第二弾。


    『超現代語訳 幕末物語 笑えて泣けてするする頭に入る』 房野史典 (幻冬舎文庫)


    本屋さんの、なんと、歴史関連本コーナーにあったこの本。
    お堅いタイトルの歴史本が並ぶ中、違和感ありありでドヤ顔でこっちを向いていた。
    (面陳列ということね)

    帯の言葉「ヒーロー多すぎ!」「悲劇続きすぎ!」に、ほんまやでと頷きつつ手に取った。


    幕末はものすごくややこしい。

    作者いわく、戦国時代を大ざっぱに言うと、「攻めるぞー」「勝ったー。土地もらえたー」「負けたー」
    これだけ。(これだけじゃない)
    それに比べて幕末は、武士と朝廷のなんやかんやに外国とのなんやかんやがプラスされて、それはそれは複雑なのである。


    戦国のときも楽しかった“前回までのおさらい”が、今回も面白くて分かりやすい。


    ペリーちゃん、黒船で日本にやって来る。
      ↓
    幕府大慌て。
      ↓
    とりあえずアメリカからのお手紙受け取る。
      ↓
    ペリーちゃん「来年また来るよ」宣言。
      ↓
    みんなから意見聞いて、幕府、パワーダウン。


    さあそれからは、アメリカだけじゃなくて他の国もぞくぞくやって来る。

    で、章のタイトルがこれ。


    「映画ヒットして聖地巡礼してんのかってくらい来る
    外国と貿易をするための条約を、日本、どんどん結んじゃう!」


    で、コレ。


    「結んで(条約)、開いて(開国)、手をうって(合意して)、結んで(条約)、また開いて(開国)、手をうって(合意)、その手を上に(お手上げ状態)」


    で、一周まわってまたアメリカが来て、


    「開国ダ・カーポをかまして、またもや、Aメロアメリカの登場」


    なるほど。
    わかりやすい。


    ではここで、面白かったところピックアップ。

    ・とにかく薩摩藩が面白い。“島津テクノロジー斉彬”さまのぶっ飛んだ行動力!

    ・最後まで“パパ光”と呼ばれるパパ光(島津久光)。

    ・老中首座の堀田さんがやらかしちゃった話。

    ・よしのぶくんVSよしとみちゃん。推しメン対決。

    ・激おこなんちゃらかんちゃらプンプンなんちゃらなんちゃらからの、安政の大獄。

    ・島津斉彬さんの死ぬ説明が雑。

    斉彬「ふぅー、なんだか熱っぽいなぁ……」
    で、
    死にます。
    斉彬の家臣たち「えええぇぇーーーーーーー!!」

    ・幕末のエモい先生、吉田松陰。この人がいなかったらあの人もあの人もあの人もいなかった……

    ・お金に関して、現代の理屈にも通じる進んだ感覚を持っていた幕府の話がよかった。

    ・岩倉具視がトモミンて言われてる(笑)

    ・寺田屋事件のきっかけとなった“カン違いされた薩摩上京物語”がすごく分かりやすい。

    ・最後までイケイケな薩摩藩。

    ・慶喜くんにスイートポテト野郎と言われるパパ光。

    ・高杉晋作の辞世の句。作者の解釈に感動した。

    ・「幕府はオワコン」と言いきっちゃう勝海舟。

    ・手を結んでほしい藩ランキング第一位、薩摩×長州。武士の皆さんのアンケート付き。

    ・フリーランス坂本(坂本龍馬)


    さて、そんなチャラい感じで進んでいく幕末物語も、その終盤は、ページを繰る手が時折止まる。

    白虎隊の壮絶な最期。
    若松城下のある屋敷での惨劇。
    会津藩の辿った不幸への道が悲しい。


    「天皇に尽くし、幕府のために動いた、松平容保。その殿をどこまでも支えた会津藩士。正しい道を歩んでいたつもりが、いつのまにかこの国の“悪”とされた無念は、どれほどのものだったんでしょう。」


    武士ではない市井の人々が死んでいく様が、トーンを落とした文体で書かれていて、作者の思いが胸に迫る。


    そして、幕末物語もラスト。

    新政府と旧幕府の長い戦い「戊辰戦争」が終わった。


    「戊辰戦争の間に、元号は《明治》に変わり、江戸は《東京》になりました。
    ここから、新しい文化の香りが立ち込めるような、古い鎖が巻きついてくるような、これまたすごい時代に突入します。」


    “古い鎖が巻きつく”って怖い表現だな。
    まだまだ感がすごいな。


    「文庫版あとがき」は2021年に書かれており、新型コロナの蔓延による世界との距離感を、房野さんは、幕末に似ていると言っている。


    「『日本と世界との距離』という視点で切り取った場合、2018年に本書の単行本を刊行した時より幕末感が増したように感じます。」


    そして、


    「未曾有の危機に立ち向かっていった幕末という時代を、今あらためて深く知りたい」


    とも。


    軽すぎるフットワークでさらっと歴史の世界にいざなわれ、パーティーさながら楽しくおもてなしなれ、最後にはしっかり考えさせられる。
    やっぱり面白かった。


    登場人物が藤原さんだらけの時代のやつとかも、いつか読んでみたいです(笑)

  • わかりやすい。けれど、ギャグのほうが漫画や漫才のネタを説明なしに(不要だが)盛り込んでくるので、そちらに疎い私は、読んでいて取りこぼしも多かろうなあと冷や冷やした。あと、笑いに要素のほうに足が早いものが多いので、これも時間が経つと古臭さが出るかと思うと惜しい。分かりやすくていい本なのに。
    井伊直弼の言動にワンピースの冒頭部分を当てたのは笑ってしまった。

  • 幕末をさらに面白く。

  • 幕末に起きた一連の流れが掴めました。今までは理解していたつもりだったようです。

  • 歴史は苦手で詳しくない自分にとって面白おかしく書かれていて読みやすかった。

    全体的にざっくり把握できたので、もう少し詳しい小説や歴史ものを読んで見ようと思えるようになった。

  • 小学生でもわかりやすい幕末のお話。超現代語訳とあるようにめちゃくちゃ話し言葉で書かれているので本が苦手でもとても読みやすいと思います。

    ただ、逆にその話し言葉がチャラさを感じさせて重みはあまりありません。なのであくまで流れを汲む、入門本ですね。

    入門本としてはめちゃくちゃ優秀だと思います。私はこの文体好きなんでとっても楽しく読まさせていただきました。

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著者プロフィール

1980年岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。無類の戦国武将&幕末好きで、歴史好き芸人ユニット「六文ジャー」を結成し、歴史活動も盛ん。
初の著書『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』(小社刊)がブレイクし、その後の著書に『時空を超えて面白い!戦国武将の超絶カッコいい話』(王様文庫)、『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』(幻冬舎刊)がある。

「2022年 『超現代語訳×最新歴史研究で学びなおす 面白すぎる!日本史の授業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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