ナオミとカナコ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
4.09
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本棚登録 : 1481
感想 : 132
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  • Amazon.co.jp ・本 (558ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425897

作品紹介・あらすじ

望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美は、あるとき、親友の加奈子が夫・達郎から酷い暴力を受けていることを知った。その顔にドス黒い痣を見た直美は義憤に駆られ、達郎を排除する完全犯罪を夢想し始める。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」。やがて計画は現実味を帯び、入念な準備とリハーサルの後、ついに決行の夜を迎えるが…。

感想・レビュー・書評

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  • フォロワーさんの評価を読んでAmazonで購入した一冊。

    かなり前に購入していたので、評価内容も忘れていた。
    ナオミとカナコ。一体どのような内容なのだろう?単行本だった為あらすじも分からない状態で読み始めた。

    本は大きくナオミの章と、カナコの章に分かれる。
    ナオミの親友のカナコは、夫からDVを受けていた。ナオミの母親も父親からDVを受けていた為、ナオミがカナコを救い出そうとする。

    カナコを救う為には、カナコの夫を殺すしかないと。



    以下軽くネタバレ。

    ナオミの章では、どうやって殺すのかの計画編。
    カナコの章では逃亡編。

    推理小説を沢山読んでいると、もうナオミ編で、あーあー、こんなに証拠残しちゃって、、、あー、これじゃ、ここ後から警察に突かれるよー、、、
    なーんて、心配ばかり(笑)

    カナコの章では、なるほど、追われるのは警察ではなくて、そっちか!と。

    カナコの章では、終始ドキドキハラハラ。
    自分の心臓もバクバクしてくるほど、文章に勢いを感じた。

    まるで自分も一緒に逃亡しているかのよう。

    臨場感溢れる物語だった。
    そこそこの厚みがあるのたが、会社の休み時間だけで一気読みしてしまった。

    • bmakiさん
      naonaonao16gさん

      (笑)結婚向いてませんか!?
      そんなこと言ったら私も向いてないですよ(笑)

      単身赴任で家事の大変さを知っ...
      naonaonao16gさん

      (笑)結婚向いてませんか!?
      そんなこと言ったら私も向いてないですよ(笑)

      単身赴任で家事の大変さを知って手伝ってくれてるのならありがたいですね(^^)

      普段はキリン派でしたか。
      最近は、キリンの糖質ゼロか、淡麗の緑ばかりです。
      健康に気を遣ってるつもりでも、飲みすぎてるので全然駄目ですよね(笑)

      はい!もう仕方ないので同じ生活をダラダラと続け、健康診断の日を待ちたいと思います(笑)
      2022/04/20
    • naonaonao16gさん
      bmakiさん

      今んとこ向いてないと自分では思ってます笑
      わたしbmakiさんみたいに旦那さんと上手な距離感でやれないですもん笑

      淡麗の...
      bmakiさん

      今んとこ向いてないと自分では思ってます笑
      わたしbmakiさんみたいに旦那さんと上手な距離感でやれないですもん笑

      淡麗の緑飲んだことないんですよ!
      最近はハイボールが美味しくて!

      そうですよ!もう来るべきその日を待ちましょ\(^o^)/
      絶望したら話聞きますよ笑笑
      2022/04/20
    • bmakiさん
      naonaonao16gさん

      全くの他人と暮らすわけですから、結婚って多少なりともストレスはありますよね^^;

      でも今も娘とまったり一...
      naonaonao16gさん

      全くの他人と暮らすわけですから、結婚って多少なりともストレスはありますよね^^;

      でも今も娘とまったり一時間以上ゴロゴロ語りあってましたが、唯一無二の存在が作られたことに対しては、結婚のお陰かなぁと。。。

      ハイボール、かっこいいなぁ。私飲めないんですよ。ハイボールとか、焼酎とか、ワインとか、飲めたらカッコいいのに。

      来月絶望するので、また語り合いましょう(笑)
      2022/04/21
  • 奥田英朗さんの作品。15年位前に「空中ブランコ」を読んだ記憶があるが読んだという記憶があるだけで内容を完全に忘れている。

    今回のこの作品は2章構成、ナオミの章とカナコの章。
    ナオミの章では殺人に至るまでの動機や計画実行迄がメインで、カナコの章ではその後の達郎の家族と同僚、興信所、警察等とのやり取りからの逃亡がメイン。

    特に作品から大きなメッセージのようなテーマを感じる事はなかったが、ストーリーが秀逸で読んでいる自分も何故か不安感や焦燥感をかなり感じながら読んでいた。そういう意味で倒叙ミステリーとも違うなんだかあまり読んだ事のないミステリーだった。ハラハラドキドキしながら読んでいて最高に面白かった。

    皆さんのレビューにもあったが陽子と興信所に追われつつ、警察の影も感じながら出国手続き後、二人が上海でどういう暮らしをするのか?
    カナコは子供を出産しその幸せを得る未来が見えるのだが、ナオミはあまり感じられない。
    そういう意味ではアフターストーリーも気になる作品だと感じた。

  • 奥田英朗作品ということ以外、表紙裏のあらすじすらも読まず一切の予備知識なしで読み始めた。
    好きな作家さんなのでゆっくり読むつもりが、結末が気になってしまい一気に読んでしまった。
    ナオミとカナコの完璧と思われた計画が綻んでいく。その過程と終盤のハラハラドキドキ感が最高で、いやぁ〜本当に面白かった。

  • 完璧だと思った完全犯罪が、まあ当然のことながら時間がたつにつれ少しずつほころび始めていき、徐々に追い詰められていく二人の迫真の心理描写で、読んでいるこちらも胃がキリキリと締め付けられていくような臨場感。

    いつのまにかナオコとカナコという二人の女性に感情移入してしまって、このまま逃げ切って欲しい、捕まらないで欲しいと願っている自分がいて意外。まあ、DVの夫なんか死んで当然なんだが。

    それとは別に、中国人の心理的なスタンスというか、身上というか、たくましさの背景にあるものと言ったものが朱美という女性の言動から垣間見えてそれはそれでとても興味深かった。

  • 読みたかった本。やっと見つけた!

    やっぱり最高に面白かった。そして怖かった。
    終盤は可奈子と同じ位ドキドキして焦って怖くて。
    読み終わった後も、自分が悪い事をしちゃったんじゃないかと身辺を確認してしまったほど。

    奥田英朗さん、最高です。

  • 勝気で仕切りたがりのナオミと、気が優しくて控え目のカナコ。
    前半は、いかにしてカナコの夫、達郎を世の中から排除するか、ナオミの頭の中はそればかりで、ナオミの計画したクリアランスプランが着々と進んでいく。
    後半は、DVを受けていたとは思えないほどのカナコの度胸と行動力に引き込まれて、思わずこの二人を応援してしまっていた。

  • ものすごく無謀。こんな展開あるかいな!と思いながらも おもしろく ハラハラなどもしながら 後半はページをめくる手が止まらなかった。

  • あっという間に読み終わった。
    面白かった。

    ナオミとカナコは殺人を犯しているのに、読んでいくうちに『逃げて!』『捕まらないで!』と応援する気持ちになってしまった。
    そちらの方が正しいはずなのに、2人を追いつめる被害者の妹が憎たらしく思えてしまうのは何故だろう。

    李社長のキャラクター大好きです

  • これは、昔読んでいた!
    読み始めてすぐに気がついたけど、面白いからまた読んでみた。

    興奮する!
    ハラハラドキドキ。
    妹からしたら確かに唯一のお兄ちゃん。
    でもDVに気が付いていたのなら助けてやれよ。
    ごめんねじゃねーわ。
    元カノで前科ありなんだから家族も見て見ぬふりすんなーだわ。

    無事に出国できたんだよね?
    二人で幸せになってほしいねー。

    殺人を肯定しているわけではないけどフィクションだからこその感情ね。

  • とにかく、ドキドキハラハラ。
    文体もラクなので、分厚いながらスラスラ読める。
    真ん中くらいまで読んであって、寝る前に少しだけと手に取ったら止まらなくなり。。
    しかも読み終わったあとの興奮で目が冴えて、明け方を迎えていました。
    用事のある前の晩には読んじゃダメな本です(^^;)

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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