我が闘争 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.92
  • (22)
  • (25)
  • (24)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 331
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425538

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 我が闘争
    著:堀江 貴文
    紙版
    幻冬舎文庫

    寝食を忘れ、何かに没頭する
    妻子を忘れるために一年間も茫然自失するほど、仕事にのめりこむ
    まわりのこともわからないほど、一つの目標に突き進む

    やるじゃないか、うらやましいぞ

    自らの人生を、「我が闘争」とよべるなんて、なんて幸せなことなのかと思ってしまいました。

    気になったのは、以下です。

    ・どんな人にも時間だけは平等に与えられている
    ・時間あたりの作業効率と判断のスピードを極限まで上げていかなければ、僕のやりたいことは到底実現できなかった。

    ・さしたる意図もなく積み重ねてきた人生の断片に、1つの共通点があると気が付いた。
    それは僕がいつも闘っていたということだ
    僕は目の前のままならないこと、納得いかないこと、許せないことと闘い続けてきたのだ

    死を恐れるのは、死について考えるからだ
    考えなければ、恐れるもなにもない

    僕は違和感やつまらなさを隠さなかったし、空気を読んでみんなに合わせることもできなかった
    いつしか通知表の素行欄には、協調性がない、と書かれるようになった
    僕はちょっとした問題児として扱われるようになった

    僕はそもそもパソコンが、プログラムが得意だったのだ

    一人で起業しようとは思っていなかった

    僕はまず書店に行って、簡単そうな、会社の作り方、という本を何冊か買って、読み始めた
    本の中に、あいている部分を埋めれば、すぐに事業計画書が出来上がる、という一章があって、そのフォーマットをぱくらせてもらった
    そうして出来上がった事業計画書は今見返すと恥ずかしくなるほど稚拙なものだ
    しかし、これを書いていく過程で、今まで頭の中で転がし続けるように考えて来たことが、次々とクリアになっていくようだった

    会社の作り方、的な本には、税理士は頼んだ方がいいと書かれていた

    97年7月、創業からわずか1年1カ月で有限会社オン・ザ・エッヂは株式会社に改組する

    儲かってくると利益を減らすために(つまり税金を減らすために)経費を使おうとする会社は珍しくないが、、オン・ザ・エッヂは違った
    僕は経費を使うことを無駄遣いすることのように思っていた
    また、僕自身、あまりに忙しくて飲みに行って経費を使うなんて暇がどこにもなかったというのもある

    でも自分でプログラムを作っているので、仕事が完璧という自負はあった
    そしてその仕事のクオリティーが、次の新しい仕事に繫がっているという実感の中、僕はいくらでも働けるような気がなっていた

    安定経営のためにはある程度の内部留保を確保せねばならない

    会社に限らず、なんでもそうなのだろうが、急に大きくなるということは、どこかしらに痛みや軋轢を生むものだ

    どうして会社を大きくしなくちゃいけないの?
    恋人で会った頃の有馬さんから、何度もそう問いかけられた

    これから会社を起こそうという人に、何かアドバイズをと乞われたら、真っ先にこう言いたい
    絶対に恋人と一緒に会社を作ってはいけない

    妻は家や家族を第一に考える保守的な人で、そこは僕にはまったくない感覚だった
    僕は仕事を優先するのが当たり前だと思っていた

    離婚して1年ほどは荒んだ生活を送った

    ITバブルを経たとは言っても、Web周りのプログミングができる人材はまったくと言っていいほど育っていなかった
    スキルをもったプログラマーを1から育てるには時間もお金もかかるし、なにより生まれたての小さなIT企業に入社してくれる人材は少ない
    そんな中で1つのアイデアが生まれる、ワーキングホリデー制度を活用して人材を集めるというものだ。
    日本へのワーホリである、ワーホリなら労働ビザがなくても長期間日本で働ける

    それなら、いっそシンプルな方が分かりやすいし、覚えやすくていいだろうと、03年4月に、エッジ株式会社、に社名変更したのだ。
    だが、翌年の2月になって、再び社名変更、ライブドア、へとの変わった

    ■近鉄買収工作
    そもそも、年間30億から40億もの赤字を出している近鉄バッファローズ
    それは身の丈に合った経営をしていないということで、ライブドアが運営すれば2年で黒字になる計画だった
    それなのになぜ拒絶されるのか
    結局は年寄りのオーナーたちの、若い奴は雑巾がけから始めろ、といういじわるなのである

    ■フジテレビ買収工作
    2月23日、ニッポン放送取締役会はフジテレビを引き受け手とする、4720万株分の新株予約権の発行を決議した
    結果フジテレビはニッポン放送株の66%を持つ筆頭株主になるというありえない計画だ
    そもそもこの買収案件に関わっているニッポン放送、フジテレビの人たちは、みなネットのことをよく知らないおじさんたちなのだ

    僕としては、彼らの提案を受け入れて、撤退するしか選択肢はなかった
    最終的には熊谷氏が中心となってフジテレビとの和解案を詰めていき、和解会見は4月18日にお台場のホテルで行われた

    ■選挙出馬
    僕が出馬することになったのは広島6区である
    選挙っておもしろいのだ
    お祭りのみこしにたとえるのが分かりやすい
    みこしに乗る者、みこしを担ぐ者、みこしを見ている者の3者のうち、もちろん1番面白いのはみこしに乗る者だ
    亀井氏11万票に対し、僕が獲得したのは8万4千票、敗れた

    ■ライブドア事件
    NHKで地検がライブドアに家宅捜索に入ったっていっています。なんじゃそりゃ?しかもなんでNHK?
    マネーライフの株価を株式100分割して不正に吊り上げて、などと書いてあるではないか
    野口氏の自殺、ホリエモンの側近自殺
    まだ野口氏の死が僕を関与していたと思い込んでいる人がいるようだ
    なんとも恐ろしい
    人の誤解を解くのは本当に困難なこと、一方で誤解を植え付けるのはいとも簡単だ

    当然のごとく、市場は反応し、ライブドア株は大暴落する
    東証はシステムがあまりに脆弱ですぐにストップ
    良くもこんなお粗末なシステムで世界有数の証券取引shおを運用していたものだ

    ここでマネックス証券が、ライブドアの株式n信用担保価値をゼロにするという暴挙にでる
    それだけではなく、ライブドア関連銘柄の信用担保能力までゼロにしたのである
    まだ家宅捜索が入っただけなのに

    僕らを徹底的につぶそうという意思の表れだと受け取らざるをえなかった

    僕は経営責任を取って、社長を辞任することになった

    訳の分からないことの目白押しだった94日間に及ぶ拘留期間は、やっぱり訳の分からないまま幕を閉じることになった

    検察からは不問とされていた人材派遣会社トラインの買収案件について弁護士が詳しく調べてみたところ、そこから宮内氏、中村氏らの横領が発覚した

    このような経済犯罪に関する裁判、特に特捜部案件については、検察自身が新しい判例・法律を確立するつもりで裁判に臨むのだ

    07年3月16日、東京地裁で懲役2年6カ月の実刑判決が下された
    まさかの実刑判決、もちろん即日控訴する
    08年7月25日、東京高裁が控訴を棄却、最高裁へ上告
    11月4月26日、最高裁は上告を棄却、懲役2年6カ月の実刑判決が確定した

    目次
    はじめに
    第1章 田舎の優等生
    第2章 パソコンと思春期
    第3章 ダメ人間
    第4章 起業前夜
    第5章 新米社長
    第6章 上場
    第7章 M&Aという選択
    第8章 プロ野球界参入
    第9章 ニッポン放送買収
    第10章 衆議院選立候補
    第11章 ライブドア事件
    おわりに

    ISBN:9784344425538
    出版社:幻冬舎
    判型:文庫
    ページ数:400ページ
    定価:690円(本体)
    発売日:2016年12月10日初版発行

  • 昔から人のバックグラウンドに関心があって、伝記の類が好きだったなとふと思った。この本もホリエモンのエピソード溢れる半生が描かれていて面白かった。

    ホリエモンはライブドア事件で捕まった人くらいの認識しかなかったけど、読んでみるとかなり魅力的な人だった。子どもの頃から大人びていて、努力家で(というより熱中できる人?)、何より行動力がずば抜けている。このあたりは自分とは真逆だなと思った。比べるのも烏滸がましいけれど。そして、やはり人生に大切なのは行動力・バイタリティだと怠惰な生活を反省した。

    二次的だけど、ニッポン放送買収・ライブドア事件について詳しくなったのも良かった。

  • 小学生のころ、鬼ごっこをしても
    自分ならもっと戦略を考えるのに
    周りの友達は何も考えず
    ただ走り回っているのだろうと
    不思議に思っていたホリエモン。

    ホリエモンカッコウィー!
    と思いながら通勤電車の中で読んでいた。
    わたしは今になっても何も考えず走り回っているけど。

    そう人生とは闘いなのだ。
    「僕には、僕らには今しかない」
    ホリエモンがおっしゃっている。

    ふむふむ。
    わたしもそろそろ足を洗ってがんばろうっと

  • ライブドア事件等で世間を騒がせたホリエモン 本書はその彼のビジネススキル、マインドといったものではなく、堀江貴文と言う人間がどのように生まれどういった価値観を持って生きてきて、形成されていったのかその原点がわかる本

  • 序盤はただの自伝というか幼少期の話で、そこまで面白いとは思わなかったが、会社(オン·ザ·エッヂ)を立ち上げたあたりからの展開とビジョンにのめり込んでしまった。
    知名度向上のための球団買収騒動や、テレビ(斜陽産業)とインターネットの融合による新たな価値創造を目指したニッポン放送株買収騒動など、当事者から、どのようなビジョンに基づくものかが語られることによる臨場感が凄かった。
    ライブドア事件がなければ、堀江氏は、ソニーを買収してスマートフォンを開発していたのだろうか。

  • 堀江さんの半生(生まれてからライブドア事件まで)を赤裸々に書いた本。

    様々な事業について、鋭い視点で持論を展開する博識ぶりを尊敬していて、それは幼い頃に百科事典を読み漁ったエピソードが原点ではないかと思った。

    今のような明るくて強気で隙のない堀江さんが最初からあったわけではなく、大学生活や得意なことで自信を持ったバイト経験、ライブドアを経営する中で培われたことがよく分かった。

  • 努力も苦労もしてる。才能もある。

  • ホリエモンの幼少期からライブドア事件のとこまでが描かれてて面白いです。
    わかりやすいし自分の言葉で書いてある感じで伝わるものがあります。

  • 堀江さんの半生を振り返った一冊。
    生い立ちや価値観などからオン・ザ・エッヂ(後ライブドア)を立ち上げてからライブドア事件に至るまで。
    球団買収やフジテレビ買収、選挙への出馬など。詳しくは知らなかった当時の話を堀江さんの目線から描かれていて面白かった。

  • とてもシンプルに好奇心を追求する人。強い。でも自分とそんなに変わらない気もする。人間味溢れる。違うと思うことを素直に違うと言う、挑戦する、行動する。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1972年、福岡県生まれ。実業家。ロケットエンジンの開発や、スマホアプリのプロデュース、また予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど、幅広い分野で活動中。会員制サロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では、1,500名近い会員とともに多彩なプロジェクトを展開。『ゼロ』(ダイヤモンド社)、『多動力』(幻冬舎)、『時間革命』(朝日新聞出版)、『最大化の超習慣』(徳間書店)など著書多数。

「2023年 『(仮)2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堀江貴文の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
松下 幸之助
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×