先生と私 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344424623

感想・レビュー・書評

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  • 人間の成長において、環境(どんな親や先生に出会えるか)はとりわけ重要な事である。小さな頃から勉強することの大事さがわかった。

  • 昭和後期に生きた著者の若い感性と知性が、この小説を面白くする。

  • 佐藤優少年の「15の夏」以前の時期の自伝的小説だが、まだ中学生の子に一人旅を勧める両親には驚く。まだまだ皆がさほど豊かではない時代だった事を思うと、著者はご両親に恵まれた。
    人生で感受性の一番豊かな時期の受験勉強、小生も著者と同じ程度の時間全力を挙げたが高校で息切れしてしまった覚えがある。優少年は家族にも才能にも恵まれている。
    あたかも優少年の人生を追体験するような本書を読むと、その時代の自らの人生を思いおこしてしまう。何とも悔いが残るのは優少年への羨望からかも知れない。
    著者の作家としての力量は素晴らしい。このシリーズをまだまだ読みたいと思った。

  • 佐藤優が少年時代から高校生になるまでの間に出会った人々を中心に描かれた自伝的内容。
    彼がまだ大人になる前、実に周りの“人”に恵まれていたかが彼らの言葉からよく分かる。ただ彼らが偶然に佐藤優氏の前に現れたわけではないだろう。優秀で利発な子どもであった彼の周りに然るべき人が集まるのはある意味では必然的であるとも言えるのかもしれない。
    本書の最後の方の高校入学を目前に控えた春休みでの北海道一人旅はかなり読み飛ばしてしまったが、それ以外の部分は周りの人間がまだ少年の佐藤氏にかけた数々の言葉(特に彼の両親と塾の教師たちの言葉)が印象的。

    優くんがしょうらいなんになるかは、優君自身が決めればいいんだけど、理科の勉強をきちんとしなさい。理科がきちんと分からない人が、負ける戦争をする。ー父の言葉

    とにかくみんなにとって重要なことは、本を読むことによって、他人の言うことを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考える訓練をすることです。ー国語の先生の言葉

    まず、基礎学力を向上させることが大切で、国語の場合、できるだけ多く正確に読む訓練をするとともに、漢字を正確に覚えることだ。ー国語の先生の言葉

    僕の父は、神も仏も信じていないという。強いていうならば、自力本願の禅宗が自分の考えに近いという。人間は自分の力で人生を切り開いていかなくてはならない。


  • 知的好奇心のある少年の物語はおもろい。

    細かいとこはどこまで事実なのかは不明やけど。

  • 生まれてから高校入学までをつづったノンフィクション(だと思う)。異能の人とも言われるが、だいたい読みやすいし、偏ったところをあまり感じない作家と思っている。いつくかの本を紹介しているのでまた読みたくなった。

  • 若いときに刺激的な大人に出会うことは人生を変えるんだなと思った。著者は周りの人に大変恵まれた環境で子ども時代を過ごしていたが、偉人の過去を知ることは面白いなと改めて感じた。

  • 著者の幼少時から浦和高校入学までの自伝。

     中学時代の塾での講師との出会い、教会での牧師との出会いが読みどころである。

     佐藤優が最近までニーチェへの言及をほとんどしてこなかった事。これが当作で納得出来た。

  • 頭の良い人は記憶力が凄いなと思いました

  • 十五の夏に続いて読んだ。本当に面白い。知的好奇心が強い人の話は面白い。それにしても、素晴らしい人・師に出会う。意識が高いので、それだけの人物と出会い、濃く交わることに繋がるのだろう。生まれてから高校入学までだが、これ以上ないほど濃い経験をしていると思う。両親の接し方も子供のことをすごく考えており、素晴らしいと思う。私も今さらながらここで紹介されている本をいろいろと読んでみたいと思った。またユースホステルの旅、懐かしく思ったりもした。著者のその後、高校・大学生活についての作品はないのだろうか。ぜひ知りたい。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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