- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344412866
作品紹介・あらすじ
地球温暖化も、携帯電話による人類総奴隷化も、すべての危機は、気づいたときには手遅れだ。道具の発明で便利になれば、その分だけ人間の能力は退化する。人類は叡智を結集して、破滅しようとしているのか!?生死、教育、人間関係、作法、映画-五つの角度から稀代の天才・北野武が現代社会の腐蝕を斬る。世界の真理に迫る傑作エッセイ。
感想・レビュー・書評
-
古本で買って風呂に浸かりながら読んだ これでちょうどいい本 平成生まれの若者なんかが読んだら古い考えだとおもうかもしれない 昭和の人間は読んでふと我に返ることもあるだろう
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
成功の遺伝史で紹介!
北野武さんが現代社会の腐蝕を斬る。世界の真理に迫る傑作エッセイ。 -
数年振りの再読。
この前の紅白でたけしさんが歌っている姿を見て、本棚から引っ張り出して来ました。
すごい人って、完璧ではなくても中身が濃いことが分かります。
色んなことを考えて、経験して、グチャグチャになったものが詰め込まれて醸成されている感じ。
それが口から吐き出されると、なんとも言えない風味が伝わってきます。 -
北野武が日々思っていることを一冊にまとめたエッセイ。
正直、北野武のことはごくごく表層的なことしか知らない。
でも、北野武という人が「どう感じているのか」ということがよく伝わって来ました。
この本を読んでいて何度も出てきたキーワードは「下品」と「恥ずかしい」という言葉。
「上品」という言葉は聞きます。「××の品格」なんてもんがちょっと前に流行りました。
でも「下品」であることを非難する風潮ってすごーく弱い気がします。
そもそも「品」に関する共通認識がないからなのかな。妙に「品格」とか小難しい言葉に祀り上げちゃうからいけないのか。ともかくとても「新鮮」に響いたのでした。そして強く共感しました。
お高くとまりたくはないし、自分を落とすのもよいけど、「下品」にだけはなりなくない、というたけし氏の感覚。 -
この人の書くことが好きだから(好きなことが多いから)、
好意的な感想になってしまう。
どんなキツイ言葉を使っていても、心根のやさしい、圧倒的なマザコンの、少年おじさんだってことがよくわかる。
映画や絵に向ける気持ちも、同業者に向ける気持ちも、自分に対しても、冷静さと強烈さのきわどいところで均衡を保とうとし続ける大変さが滲む。大変な人生、唯一無二の凄さ。 -
彼の主張、人間は決して平等ではないということと、努力はいつも報われるわけではないことについて。その通りだと思う。「建前」がはびこっていることが、余計に人を苦しくしている。陰湿ないじめや社会の閉塞感等々、現代日本の代表的病理の源泉はこれらの幻想にあるのではないか。
悪平等主義の弊害は大きい。小さい頃から皆同じなのだと叩き込まれることが、どれほどの苦しみを産んでいることか。努力しても追いつけないから、安易な方法で人を引きずり降ろそうとしたり、あるいは殻に閉じこもってしまったりする。最初から彼我は違うものだという前提に立てば、そういうことにはならない。
ではどうすればいいか。好きなことを見つけること、他者との相対比較から脱却して他者貢献を考えること。他者を出し抜くための努力から、自分の好きなことを役立てるための努力にシフトすることが、一つの解法ではないか。 -
なかなか面白かった。特に「教育の問題」と「作法の問題」がよかった。たけしさんはいろんな顔を持ってるが、私はエッセイが一番好きかな。
-
相変わらずおもしろい
-
こんな人だから映画が撮れるんだろうな。本質をパッと掴む頭の良さがあって、好きなことにはすごい努力家で勉強家で。そんな人が有名になって経験値を積んで。それだけじゃなく、生まれ育った肌感覚や美意識を大事にしてる。大したもんだよ。