同じ星の下に

著者 :
  • 幻冬舎
4.09
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感想 : 41
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  • / ISBN・EAN: 9784344041868

感想・レビュー・書評

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  • 誘拐ものに興味がでてきたのて読んでみました。
    とゆうのも身代金の額なんですがどのように査定するのかが気になってしまって、この作品では2000万なんですが、誘拐のタイプによっては中途半端な額とか。警察に知らせるなのパターンでは数十万~数百万単位であるそうですが、今回のように警察に犯行声明を知らせるパターンではもっと高額な要求がされるとか。先回読んだ本とは違う基準の評価なのだろうか、人に聞けない相場だけにここは慎重に事例をあたるしかなさそうでした。
    勿論、命はお金で買えないけど、身代金とのバランスとれてるのかってところは気になるところでした。
    娘よりもお金の心配をする親とか、所得に見合わない要求する犯人も煩わしい。
    警察保証で身代金を無利息で借入できる銀行があるとか本当なんでしょうか? 
    このクソ両親からは30年ローンでも回収できなさそうなんですけど・・・
    また、このクソ両親が自己破産すれば返済義務から解放されること知ってれば受渡の時、違った展開もあったと思うのですけど・・・

    誘拐されたのは中2の少女・沙耶。
    この子の身の上は聴けば聴くほど両親に腹立ちを覚えるんです。日常的に虐待されてて、無抵抗のまま生きてきて痛みに対して鈍感になりすぎてる。
    そして無茶いい子なんです。愛読書は「アンネの日記」
    児童相談所に保護を求めた理由がこれまた驚きで、この3か月間両親の虐待がなくなって逆に恐怖を感じているとか・・

    学校帰りを待ち伏せされ犯人に誘拐される。
    そして7日間、監禁されるのですが、そこでの暮らしはこれまでに経験したことがないようなホスピタリティにずーと監禁されてたいと思うほど。
    最後の晩餐にクリスマスプレゼントまでいただいて、犯人と人質とゆうよりもハートウォームなゼロ距離感。
    で、この犯人の誘拐の目的って驚愕ってゆうか贖罪!
    だからクリスチャンになってたのかぁって罪悪感から解放されたいって考えるのは悪くはないと思うのですが独善的なんですよね。
    取ってつけたような真実でしたが結果から行くと一人で思い悩むもんではないってことですかね。独りよがりの閉ざされた思考が犯罪へと追い込んでしまった気がするんです。
    同じ警察巻き込むなら、誘拐しなくても、もっとスマートな解決策あったんじゃないかな。

    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      つくねさ〜ん、こんばんは〜♪
      ああ、そう、この作品〰️!
      確か、号泣必至とかの帯があったりするブク友の皆さんの間でも話題の本ですよね〜(笑)...
      つくねさ〜ん、こんばんは〜♪
      ああ、そう、この作品〰️!
      確か、号泣必至とかの帯があったりするブク友の皆さんの間でも話題の本ですよね〜(笑)
      皆さんのレビューや、あらすじだけでもなんだか気になりますし、そっかぁ、つくねさんも読まれたんですね…•ᴗ•♡
      2024/04/29
    • つくねさん
      チーニャーさん、こんにちわ♪

      話題にのっかてみました。「存在のすべてを」読んだ後だったので
      それをスケールダウンしたような作品だった...
      チーニャーさん、こんにちわ♪

      話題にのっかてみました。「存在のすべてを」読んだ後だったので
      それをスケールダウンしたような作品だったので59まではいきません
      でした。
      2024/04/30
  • 中学2年の少女・沙耶は、日常的に両親から虐待を受けていた。
    自分の殺害を両親が計画してしていることを知った彼女は、児童相談所にも電話で相談していたのだが、訪問せずにいたある日、学校帰りに相談員だと名乗る渡辺に保護するからと車に乗せられて…。

    渡辺に連れて行かれ、監禁された家での生活は、恐怖を感じたのは最初だけで、居心地の良い暖かな部屋とバランスのとれた食事に彼が誘拐犯だとは思えなくて、本当の父親ではないかとさえ感じていた。

    渡辺が、何故こんな誘拐をするのか…何が目的なのか…。

    彼の正体がわかったときに驚愕の真相が待ち受けていた。
    ことばをなくす…とは、このことなのか。
    暫し、茫然としてしまった。
    運命とは、とても残酷である。
    だが、彼によってひとりの少女が救われたことに違いはない。





  • 『この誘拐犯が、本当のお父さんだったらいいのに』

    12月の北海道。中学2年の沙耶(さや)は、下校途中「児童相談所の職員」を名乗る男の車に乗せられ、そのまま誘拐・監禁される。
    沙耶は数日前に児童相談所に、電話をかけていた。「親に虐待されています。もしかしたら殺されるかもしれません。」と。

    渡辺と名乗る誘拐犯は 身代金として2000万円を要求するという。しかし沙耶は「家にはそんなお金はないし、私の為に身代金を払うとは思えない」と訴える。

    沙耶は 両親から日常的に虐待をうけていた。
    父親からは性的暴行。母親はネグレクト。

    もうこの2人が本当に酷い親で( '-' ꐦ)
    自分の子供が誘拐されたことより、身代金のことばかり気にしてるし 怒りと呆れがMAXになる。

    「両親は無知だったんだ。子どもが出来て、産んだら、親にならなくちゃいけないことを。親になったら、育てる責任があることを。」と考える沙耶の方がよっっっぽど大人だ!!

    そして始まる誘拐犯との生活。
    美味しいご飯。
    温かいお風呂。
    清潔な部屋と布団。
    何不自由なく、というより 自分の家に帰るよりも 何もかも恵まれた環境に置かれる沙耶。

    この誘拐犯は何を考えているのだろう?
    戸惑う沙耶と 読者の私。
    いっそこのまま この家で渡辺さんと暮らせたら…とと思い始める沙耶と私。

    2人の生活で特にホッコリしたのは
    「誘拐犯と人質の 保つべき適切な距離感」という会話。笑
    沙耶と渡辺が喧嘩した翌日、渡辺が用意した朝食のおかずがいつもより少なくなっていたのが「犯人と人質の適切な距離」らしい笑 かわいい。
    誘拐犯と中学生が喧嘩してる時点で 適切な距離感なんて崩壊してると思うよ渡辺!笑
    沙耶が「親と喧嘩できる家は仲がいい、うちは親に口ごたえをすれば殴られるだけだ」と考えていたのが切ない。

    こんなにも優しい誘拐犯に、沙耶はいつしか「この人が本当のお父さんなのでは?」と思うようになる。

    渡辺の正体。そして、誘拐の本当の目的。
    それは「本当のお父さん」なんていう優しいものではなく、沙耶には知らされることのない、驚愕の真実で、沙耶の人生を大きく変えてしまうものだった。

    渡辺の犯した罪はとても重い。誘拐という罪にもう一つ…。
    けれど、読み終える頃には「この事件に関わった人 みんな幸せになって欲しい」と願ってしまうのです。(沙耶の両親以外!)

    追伸
    いっきゅうさん
    私も泣かなかったよ

    • 1Q84O1さん
      ultramanさん
      それは、何でしたっけ…
      えーっと…
      好奇心旺盛なのが悪いんですよねw
      ultramanさん
      それは、何でしたっけ…
      えーっと…
      好奇心旺盛なのが悪いんですよねw
      2024/02/24
    • ultraman719さん
      一休さん

      しっかり憶えてる〜

      ものごとには良い面と悪い面があるんです!
      悪い面を認識し受け入れる or 許す。
      そうすることで、ポジティ...
      一休さん

      しっかり憶えてる〜

      ものごとには良い面と悪い面があるんです!
      悪い面を認識し受け入れる or 許す。
      そうすることで、ポジティブに生きることが出来る!そういう生き方がしたいと思ってます。



      って、どんな言い訳やねん(~_~;)
      2024/02/24
    • ゆーき本さん
      みんな泣くなよー
      ナクナヨ (o・_・)ノ”(ノ_<。)
      みんな泣くなよー
      ナクナヨ (o・_・)ノ”(ノ_<。)
      2024/02/24
  • 誘拐犯は悪い人

    これ、常識です
    けど、その常識を覆す誘拐犯が現れるです
    誘拐犯の名は渡辺さん


    渡辺さんは少女に幸せを、我々読者に感動と涙を届けてくれるのです


    おっとその前に、誘拐される少女の名は沙耶
    両親から虐待されています
    自分を殺害し保険金を騙し取ろうとしていることを知ります
    そこで、児童相談所に助けを求める電話をします
    後日、沙耶の前に現れたのは児童相談所の渡辺と名乗る男


    この男こそ誘拐犯なのです!


    沙耶は渡辺さんに誘拐され監禁されるのですが、その監禁生活が幸せ、優しさに溢れているんです
    。゚(゚´Д`゚)゚。

    今まで虐待生活を過ごしてきた沙耶にとって信じられないものでした


    沙耶は困惑します
    沙耶じゃなくても困惑します
    私も困惑しました


    この誘拐犯がなぜここまで優しく接してくれるのか?
    この誘拐犯の目的は?
    この誘拐犯は一体何者なのか?

    その真相はエピローグを読めばわかるさ!

    帯にも書いてありました
    「号泣、必至! 最後に待ち受ける驚愕の真相と、最後の最後にもたらされる大きな感動。」と


    けど、正直これは盛りすぎです!w

    • 1Q84O1さん
      mihiroさん、覚えておきなさいよ!
      今度、ひっど〜〜い!って言い換えしてやる!w
      帯は盛ってなんぼ!煽られてなんばです!w
      mihiroさん、覚えておきなさいよ!
      今度、ひっど〜〜い!って言い換えしてやる!w
      帯は盛ってなんぼ!煽られてなんばです!w
      2024/02/05
    • かなさん
      1Q84O1さん、
      遅ればせながら、皆さんに便乗して
      ひっどぉ~いっ!!と、申しておきましょう(^-^;
      1Q84O1さん、
      遅ればせながら、皆さんに便乗して
      ひっどぉ~いっ!!と、申しておきましょう(^-^;
      2024/02/06
    • 1Q84O1さん
      か、かなさんまでも…_| ̄|○ il||li
      か、かなさんまでも…_| ̄|○ il||li
      2024/02/06
  • 誘拐ものという予備知識だけで読んでみました。初めて読む作家さん。
    面白かった!一気読み!こういう本はストーリー命なので少しも内容には触れたくないですが…

    読み終わって冷静に考えたら、ちょっと無理あるな、とか、別の方法あったんじゃ?なんて余計なことを考えてしまいますが…面白かったからいいか。

    2時間もののちょっと贅沢なスペシャルドラマに良さそう。犯人役は読んでいる間はずっと、「渡辺」という名前からの連想もあって、錦鯉の渡辺隆さんだったけれど、芸人さんなので考え直しました。最初、大泉洋さんが頭をよぎったけれど、最近、妙に演技が光っている安田顕さんに!チームナックス繋がりで。誘拐される役は、近藤華さんはどうかな…。

    ただの誘拐ものに終わらず、心温まるお話。私もあんな誘拐されたいわ〜。

  • 少女誘拐に潜む現代の闇 [評]八木寧子(文芸批評家)
    <書評>同じ星の下に:北海道新聞デジタル
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/942773/

    綿菓子作家なりの覚悟|デビューの頃|八重野統摩 - 幻冬舎plus(2020.09.22)
    https://www.gentosha.jp/article/16534/

    shirako illustration
    https://rakoshirako.com/

    『同じ星の下に』八重野統摩 | 幻冬舎
    https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344041868/

  • 久しぶりに一気読みした。
    誘拐されたはずなのに、何故か自分に優しい誘拐犯。本当の誘拐の目的は、何なのか?身代金?それとも、、、、。
    子どもにとっての世界は、家庭と学校がすべて、そしてそれらの選択肢は子ども自身にはない。
    感想とは関係ないが、ストーリーの中に出てくる料理がとてもおいしそうだった。

  • 中学2年生の有乃沙耶さんが誘拐された。
    沙耶の家は貧しく、両親は沙耶を虐待していた。
    誘拐されたのにもかかわらず、その匿われている家の居心地が良すぎて、危機感がない。
    料理は美味しいし、部屋は暖かいし、
    自分の家とは比べ物にならないほど、良い。
    警察の捜査でわかったことがたくさんある。
    虐待を続けていた両親は沙耶に多額の保険をかけていた。殺そうとしている。
    この誘拐事件で、娘が死亡した状態で発見されたら多額のお金が手に入ることを突きつけられ、微笑んでしまう両親。
    恐ろしい。
    娘の死を望んでいる怖さ。
    沙耶と、誘拐犯の渡辺さんの関係はどうなっていくのか? 
    ドキドキしながら読んだ。
    包丁を使わないグラタンの、褒め方がとても嬉しくて、温かい気持ちになった。
    食べ物がどれも美味しそう。飯テロ。
    クロワッサンなんか、もう本当にバターの香りが漂ってきたから!
    エピローグが衝撃だった。
    呼吸が止まった。
    なんとなんと。
    姪の名前は、郁(かおる)。
    沙耶の苗字と似ている取り違い。
    全て納得できた。
    ラストページの
    「これからもずっと、わたしのことを祈ってくれるって言った」
    ここで号泣。
    めちゃめちゃいい話だった。
    学校図書館◎

  • 中学生の有乃は父母に虐待されて育つ。毎日が地獄のような生活の中児童相談所の渡辺と名乗る男に拉致される。何故、渡辺はお金のない有乃の親に二千万の身代金を要求するのか。読み進むうちに渡辺の優しさに固まった心がゆったりと解けていく。

  • 他の方のレビューが良かったので、期待を膨らませながら読み始めた。こういう場合、大抵あれ?となるのだが、ものすごく良かった。

    壮絶な虐待を受けて育った沙耶が誘拐される話。
    暗く、狭く、寒く、いつ殴られるかわからない、理不尽が溢れる自宅とは真逆の、暖かい、美味しいご飯にふかふかの布団、清潔な服、決して暴力のない安心できる誘拐犯の家。
    美味しくて栄養のある食事を出してくれ、「冷める前におあがりなさい」「めしあがれ」なんて言ってもらうことは沙耶にはなかった。風邪ひいて、おじやを作ってもらうことなんて沙耶にはなかった。クリスマスにご馳走を食べるなんて、クリスマスプレゼントをもらえるなんて…
    誘拐犯と人質の適切な距離感…なんて言いつつ、ちゃんと朝ごはんを用意してくれる。

    読んでいて切なくなった。
    誘拐という重大な犯罪からして、幸せな結末はないはず…と思うと、沙耶のひとときの幸せが永遠に続いてほしい、どう考えても善人の渡辺さんが自殺など捨て身で沙耶を救おうとしているのではないか…逃げ通せるはずがない…と、嫌な予感しかしなかった。

    しかし、結末に深い感動。
    良い本に出会えた。

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著者プロフィール

八重野 統摩(やえの とうま)
1988年、北海道札幌市生まれの作家。立命館大学経営学部卒業後、書店員をしながら執筆。2011年第18回電撃小説大賞に作品投稿し、編集部の目にとまりデビューに繋がる。代表作に、『還りの会で言ってやる』など。

八重野統摩の作品

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