絶望をどう生きるか

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 54
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344039896

作品紹介・あらすじ

「もうだめかもしれない」そう思った時に湧いてくる強さがある――若者たちは自分の余命とどう向き合い、立ち上がっていったのか。精神科医と見つめる、人間のレジリエンス(復元力)とは。20年以上、がん医療の現場で患者さんの話を聞いていた精神科医が発見した、人に必ず備わる「レジリエンス(復元力)」とは――。20代、30代のときに突然がん告知を受け、絶望と向き合いながら今も懸命に生きる6名の若者の物語。決して平たんではない彼らの道のりと、そこに寄り添い話を聞き続けた著者による力強いメッセージから、今日一日を過ごせることへの感謝と、生きるための勇気が心の底から湧いてくるのを感じる一冊。◆死を意識することの効能◆自分は自分でいいんだと思えること◆人は死とどう向き合うのか◆怒りや悲しみなどの負の感情に蓋をしない◆苦しんでいる人に寄り添うということ◆不安との向き合い方

感想・レビュー・書評

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  • 「スイッチインタビュー」という番組で知った1冊。

    絶望的な宣告に立ち会ったことがある。自分のことではないけれど、怖くてしかたがなかった。それでもこの本の6人の方達のように、奇跡的に命を繋げられることがあることに、医学の日々の進歩を感じた。

    メンタルの面では、人それぞれで複雑なことを改めて感じた。そのなかで、レジリエンス(困難な状況にしなやかに適応して生き残る力)が、誰にでもあることが知られてよかった。自分にそのときがきた場合、素直な感情を出せたらいいし、落ち込んでいい。ありのままの自分と向き合えばいい。そして、自分のレジリエンスを信じて生きたいと思った。そして、今このときの時間を大切に過ごしていきたいとも思った。

  • さまざまな人の話を知ることができました。

  • <閲覧スタッフより>
    近年知られるようになった心理学用語、レジリエンス(困難な状況にしなやかに適応して生き残る力)は、誰もが発揮しうる力で、AYA世代でがん告知を受け、困難を何度も乗り越えて、今現在を精一杯生きている6人の実例を挙げた1冊。病気だけでなく、いろいろな困難に直面したときに、少しでも心が軽くなるヒントが書かれています。


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    所在記号:494.5||シミ
    資料番号:35005330
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  • 結果的には読んで良かった本になりました.特にストーリー5の「診察室から」は,何度も読み返したい名文だと思いました.そのわずか数ページのためだけでも,買って良かったと思います.
    一般の方に単なる「感動ポルノ」と受け取られかねないな,と心配しながら読み始めましたが,各ストーリーの後ろに設けられている「診察室から」と,生い立ちまで1人の人生を深掘りする構成が見事に「抗感動ポルノ機構」として効いているなぁと言う事に,ストーリー3くらいで気がつきました.
    何か…僕にも世の中の人の道標になる仕事ができたら良いのだけど…今はまだ,周囲から与えられる道標を辿って歩いている状態…さて,ここからどうやって歩いていこうかと,立ち止まる機会にもなりました.

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著者プロフィール

がん研究会有明病院・腫瘍精神科部長。精神科医・医学博士。1971年生まれ。金沢大学卒業。2003年、国立がんセンター東病院精神腫瘍科レジデント以降、一貫してがん患者およびその家族の診療を担当している。国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科長を経て、現職。

「2022年 『がん患者のこころをささえる言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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