箱根0区を駆ける者たち

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344034068

感想・レビュー・書評

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  • 東海大陸上部を通しての箱根駅伝本。
    部の内情を交えて箱根駅伝レースの裏側を追った内容。青学との教育方針の違い、監督とコーチの考え方の違いなども興味深い。

    発売後すぐ読んだら、もっと楽しめたかな。

  • 駅伝ファンには読み逃せない一冊。
    2019年の箱根駅伝でみごと総合優勝した東海大。この本は、その前年度の東海大に密着し、書かれている。
    2017〜2018年のシーズンの東海大の選手たちの活躍や、2018〜2019年のシーズン、そして箱根駅伝総合優勝を思うと、選手、監督たちの苦悩や意識の変化、競技への向き合い方、教育方針など、並々ならぬ思いが伝わり、胸が熱くなった。

  • ずっと東海大学を応援していたので、
    今年優勝できてほんとうに嬉しかったです。
    この本、面白かったけど、
    優勝してから読んだので精神衛生上良かったと。
    すべてのことが成功へのプロセスであり
    栄光への途中経過ととらえられるから。

    といっても、大会前に読んでいたら
    もっと楽しく観戦できたかも…
    なんて思ったりもします。
    優勝の陰にいろいろあるんですね。

    昨年の四年生が三年生になったとき
    黄金世代といわれる一年生がたくさん入部してきました。
    結果、「箱根を目指して東海大にはいり、がんばってきた学生たち」が箱根で走ることを諦めることになります。
    この本はそんな彼らが主人公。

    もちろん、監督コーチマネージャーや箱根で走った人たちも主人公の一人であるし、たびたび登場する青学の原監督も重要なキャスト。

    そして今言えるのは、
    「間違いなく続編がでるでしょう。今年の結果を見て」。
    その刊行が楽しみでたまらないし、
    また来年の箱根も、10か月以上先なのに
    考えると胸がきゅんとするほど。

    問題はどの時点で本を出版するか、ですね。
    また12月なんかに出されたら
    図書館を待てなくて買ってしまうでしょう。
    参考までに。

  • スポーツ物は根性論ばかりで内容の薄いものが多い中、取材力の高さに驚いた。特に大会当日、自身の目で見ていたかのような細かい描写に加え、0区ランナーたちの心境と回顧の書き方には感動。翌年優勝して喜びひとしお。

  • 東海大学駅伝部、2018年正月箱根駅伝を走る10人以外に実際は走れないが、この10人とともに襷を繋いだサポートチームに着目。箱根に標準を合わせて選手育成をおこなう青山学院大学と選手一人一人が将来どう活躍出来るかに重きをおく東海大学、4連覇を目指す青山学院大学との比較も面白い!

  • 東海大のノンフィクションというか、密着ドキュメンタリー。

    そんな内情があったんだということがわかりました。
    両角監督も西出コーチも高校の先生出身だから教育者としての考えをすごく大事にしてるのも伝わる。

    が、それにしても青学のこと嫌いなのかな?ってぐらい青学について遠回しに著者が批判している。調べたら出禁になってるらしい。笑

  • この頃の東海大学といえば黄金世代に注目が集まる中、4年生にフォーカスし箱根の裏事情を書いた作品。箱根に出られなかった4年生にもそれぞれ背景があり、どんな形で箱根に携わっていくのかが事細かに書かれている。また両角監督の教育者として選手と接している様子が知ることができ、応援したくなるチームだなと思いました。この次の年に箱根駅伝を制し、同じ作者さんが本を出版しているのでそちらも読んでみたいと思います。

  • 「箱根0区」は箱根駅伝にエントリーできなかった選手たちの自称らしい。この本はそのエントリー外になった選手に的が絞られてる訳ではなく、2018年の箱根の各区間の走者を中心にその周りの「0区」の選手のストーリーが織り込まれるような構成。走った選手の「箱根の実際」と、それを見守りサポートする選手たちの葛藤など。
    みな一様でなるほどと思ったのは、箱根を目指してきた選手たちが、「自分は走れない」と分かった時悟った時の反応。そのタイミングはそれぞれ違うのだけれど、一旦は気持ちも体も沈んだところから、再度色んな形で立ち上がっていく。それまで心身の不調で走れなかった選手が、箱根に出れなかった自分と向き合った途端にタイムが上がったりする。勿論描かれてる選手のエピソードが全てではないにしろ、目指すものがあることの素晴らしさと同時にその怖さも感じさせられた。そんな時自分だったら、選手に、子供にどんなアプローチができるだろう、とか考えたよね。
    色んなものが詰まってるいい本でした。
    あと個人的には、エース2人が最後まで冷戦状態だった様と、敗因に挙げられてた監督とコーチの距離問題が、生々しくて良かった。あー、学校っぽい、て感じで。
    箱根駅伝楽しみになりました。

  • 大学の陸上部でも7割は出走できないという箱根駅伝。2018の東海大を舞台に裏方に回った学生たちの箱根駅伝を追ったノンフィクション。

    何より題名が良い。子供の頃から夢見た箱根駅伝。希望する大学に入学するも怪我やメンタル面の問題などから実力を発揮できずメンバーに選ばれない学生たち。メンバーの支援に回ったり翌年以降に向けて下級生の練習を引っ張ったり。実は箱根駅伝本番で走れない選手の方が多い世界。

    付き添いやコース途中でのタイム測定、選手への給水など。主務、マネージャーと控え選手の箱根駅伝の二日間を描いたノンフィクション。

    テレビには映らない努力の過程には感動間違いなしです。

  • いい本だった
    ありそうでなかったドキュメンタリー

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著者プロフィール

さとう・しゅん……1963年、北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て ’93年、フリ-ランスとして独立。サッカー、陸上競技を中心に幅広いスポーツシーンを取材し、『Number』をはじめとする雑誌、新聞、『web Sportiva』等のWEBメディアに寄稿。おもな著書に『中村俊輔 リ・スタ-ト』『稲本潤一 1979-2002』(ともに文藝春秋)、『宮本恒靖 主将戦記』『高原直泰 ゴ-ルゲ-ト』(ともに小学館)、『サッカ-ライタ-になりたい』(ぴあ)など。

「2017年 『駅伝王者青学 光と影』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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