- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344031296
感想・レビュー・書評
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全体としては、内容が薄いが、役には立つ。
スタンフォードで教えられている人気講座のガイダンスという風に思った方がいい。網羅的に示してあるので、それも日本人向けになっている。ただ、この本から何か大きなことが得られるということではない。この本を出発点として、より深く勉強していく必要がある本。
巻末に参考文献が充実しているのは非常に良いのでありがたい。
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スタンフォードでもハーバードでも、日本企業の取り組みが授業の教材として使われているという。
日本国内では当たり前のことでも、世界でみると珍しいこと。
例えば、日本のホスピタリティなどは非常に評価が高いとされている。
しかし日本国内でこれらが自覚されているだろうか。
きちんと体系化され、ノウハウとして研究されているだろうか。
さらに言うと、海外の素晴らしい事例を研究し、日本国内の大学で講義として実践している大学があるだろうか。
日本は今高齢化社会になり、さらに人口減少、縮小社会へ突入している。
「だから元気がなくなってもしょうがない」というある種の諦め感が漂っている。
本当にそれでいいのか?
日本という素晴らしい国をどうやって持続させるのか。
もっともっと真剣に考える必要性があるのではないだろうか。
本書でいいなと思ったのは「ストーリー(いい話は伝染する)」の部分だ。
これこそ本来日本が得意としていたものだと思うのだが、実は私自身の自覚としても「ストーリーを語る」が減ってきていると思っている。
これは社会が変化したことも要因かもしれないが、本当の原因は分からない。
昔はサラリーマンの放課後居酒屋でも「語り部」がいた。
自分の自慢ではなく、上司や同僚の「武勇伝」を語る人がいたのだ。
これらの話は案外と社内の小さな伝説となり、語り継がれていたことで、みんなの意識の中に刷り込まれていったのだ。
これらのストーリーが、まさに会社の文化を醸成していたと言っても過言ではない。
しかし、ある世代を境に、ある年代を境に、極端にストーリーがなくなったのだ。
ものすごく刹那的というか、短絡的というか。
「文脈」という考え方がそもそもなくなっていったのである。
これは正直いけないことと思っている。
「ノウハウの継承」という観点でも、それらが軽んじられてしまったのだ。
なぜならIT化デジタル化によって、今までのノウハウが役立たずになってしまったから。
語り継ぐ必要性がなくなってしまったのだ。
組織の改編、人事異動、語られる側本人の退職離職、なども影響したのだろう。
徐々に「語ること」が減ってきたのだ。
家族のストーリーだって同じではないだろうか。
代々伝わる家系の話をきちんと語り継いでいくのと同じことだ。
そもそも日本という国は、物語をつくることが得意な国民のはずだ。
竹取物語だって、民話だって、近現代ではマンガ文化など、本当に素晴らしい国益だ。
これら「語り」の文化がなくなってしまっていいのか?
そしてスタンフォード大学でむしろ「ストーリーこそ大事」と言っているのは、非常に考えさせられてしまう。
自分でも考えを改める必要性を感じている。
もっと「語り」が必要なのだ。
(2020/10/22) -
思いやりが大切だというのが主要なメッセージ。
マインドフルネスは意識を今の状態に集中すればいいので、目を閉じなくてもいいらしい。
相手の頭を疲れさせない表現をすること。
ストーリーにすると、理解しやすいのは神話が伝えられてきたことと親和性がある。
失敗しても、自分だけのものにするのでなく、同僚と共有することが大事。
経営者になるつもりはないが、経営者がどんなことを考えているかということを知れたのが収穫。 -
いいね
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スタンフォード経営大学院が教えていること
①人間の本質とは?
②人間力をあげるためには?
興味深い日常のtipが科学的根拠を基に紹介されており非常に面白かった。 -
昨今のビジネス書で良くある話題のエッセンス集みたいな感じです。
悪い意味ではなく、ひと通りの概要を知るには良い本かと。
文体や強調箇所も分かりやすくて、読みやすかったです。 -
よく名前をきく有名大学。
そこでらどんなことを学んでるのかなと
興味があり読みました。
普段、意識せずにやっていることが、
学問として体系的に学んで意思をもって
実行してる人達がいるんだな…。
これが差になるのかな。
一方でコミュニケーション方法など、
必須で学んだ方が良いなぁと思うものも。
例えば、余命わずかであることを伝える医師。
考えるだけで大変なお仕事だと思う。
正解ってあるのかどうか分からないけど、
1つの手法として知っておいた方が良いのかもしれない。 -
スタンフォード大学では、最先端のビジネスを世界のどこよりも早く教えているのが人気の秘訣ではないかと思っていました。しかし、どれだけテクノロジーが進化しても、どんな時代になっても通用する普遍的なこと、リーダーとして相応しい人間になるための基本中の基本を教えているのが、スタンフォード大学ということで、今後のキャリアや人生にずっと役立つ、普遍的な思考法は知識を教えているそうです。つまり、人間力を鍛える授業である、会話術・交渉術・コミニュケーション術などが人気なそうです。また、一流の人は自分の限界を知っているというテーマでは、なぜダイエットに失敗してしまうのか、ということが書かれていました。
人々の記憶に残り、心に響き、人々を動かして、その企業の製品を買いたいと思わせるようなストーリー(シグニチャーストーリー)がいくつか載っています。私のお気に入りのシグニチャーストーリーを1つ紹介します。
ルイヴィトンのトランクのシグニチャーストーリーです。1912年、タイタニック号の事故の際、ルイヴィトンのトランクにつかまり、命が助かったひともいたと言われています。さらに、沈没から数十年後、タイタニック号の船室から遺品が引き上げられたとき、ルイヴィトンのトランクの中身は水にぬれず、当時のままの姿で残っていた、という逸話があります。当時の富裕層が海外旅行に行く際の手段は船であったため、ルイヴィトンは完全防水のトランクを開発し、万一の事故に備えていました。
この話の真偽は定かではないが、ルイヴィトンの製品は丈夫で長持ちというメッセージを伝えるのには十分なメッセージです。
また、シグニチャーストーリーとして失敗した例などもあり、話のネタとなると思うので、ぜひこの本を読んでみてください。
所蔵 蔵本2階文芸コーナー 335||Sa
PN べら
第二回チャンプ本-
2020/12/08
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スタンフォードで人気な授業のエッセンスが詰まった本。今までいろんな本やらなんやらで読んできたことの復習になった。よく言えば包括的、悪く言えば浅い。ただ、知らない事例もあっておもしろかった。
交渉とコミュニケーションのフォーマットのところは、もっと深めたい。