潮騒はるか

著者 :
  • 幻冬舎
3.03
  • (2)
  • (8)
  • (20)
  • (5)
  • (3)
本棚登録 : 127
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031166

作品紹介・あらすじ

夫殺しの疑いをかけられた女、決死の逃避行に隠された衝撃の真実とは?時は安政の動乱期。己のまことを信じ、懸命に生きる人々の姿を描く傑作時代小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いい話なのか?
    心は不倫していたということか。最初に抱き上げてもらえばその男の子供。夫の立場がない。
    権力者に無理強いされて、それに絶望して毒をあおったのか。至らぬ自分を儚んだのか。
    皆が話に酔ってる感じがある。

  • 幕末の長崎。コレラが流行する中で主人公の女医・菜摘。その周りに医師の夫・亮、松本良順、イネ・シーボルトらの登場人物。夫殺しの嫌疑で捕えられている佐奈を救うために彼らが協力する。平野次郎、田代甚五郎らの周り人物がいずれも個性的で、爽やかな結末がこの著者らしいいつもの感動!

  • 2020.01.24
    どこから「潮騒はるか」に繋がるのかと思っていたがそうだったのかと。「腑分け」なるものを初めて聞いた。時代背景で確かに西郷隆盛が連れて逃げて、途中で誰かに預けたなあ、その人が平野次郎かた•••。時代ものだけど、今の世に通じる色んな人の心を感じられた。葉室麟、まだ読んでみよう。

  • 「風かおる」の続編として楽しみにしていたけど、有名人総出演させすぎでちょっと食傷気味。横目付が良い味出していたのが救いかな。

  • 江戸の安政の動乱期に、尊王攘夷、脱藩、密通、毒殺、夫殺し、逃避行、、、、

    異国情緒あふれる長崎を舞台に、蘭方医学を学ぶ佐久良亮と、福岡から長崎へ 夫の亮を追いかけて、鍼灸医の菜摘と、弟誠之助、眼科医の娘 千沙たちが、千沙の姉に襲った夫殺しの謎を解く。


    尊王攘夷を唱え脱藩した男を、千沙の姉 佐奈の身に起きた出来事で、後を追ったのか?

    福岡藩内での策謀が、亮達をも、巻き込み、シーボルトの娘いねも、真相の為に活躍する。

    始めは、田代甚五郎も、佐奈を捕まえに来た役人だと、思っていたのだが、一番、真相を追及してくれたし、平野次郎と佐奈との結びつきが、最後の最後まで意外であった。

    そして、長崎奉行の岡部長常の、裁きで、佐奈は、国と名を改めて、娘 ゆめと共に生き抜いていく。

    大岡裁きではないが、、、慈悲深い裁きで、女と赤子が、新しい未来へと、成長していく過程へ、何故か、読み終えて、ホットした気持ちになった。

  • 1割を口にすれば、人の心を得られず、心を得られれば、この世で何事もなしえんですたい よっとすると、人の幸、不幸はちょっとした弾みで決まってしまうのかもしれない。だとすると、すべては運なのだろうか

  • 2018.1.19

  • 幕末の長崎を舞台にした夫殺しの濡れ衣をきせられた女性が博多から長崎に逃げて女囚になっているところを助け出され、周りの助けで匿われながら、この事件の発端となった夫殺しの真相やなぜ長崎まで逃げてきた女性が、長崎まで平野次郎という男を追ってきたのか?という真のいきさつが明らかになります。

    なかなか話の背景や展開は面白かったのですが、他の葉室麟作品に比べるとやや物足りなさを感じてしまう作品でした。

  • 久しぶりに葉室麟さんの作品を読んだ。
    この人の作品には読後に清々しいものが残るものが多いが、これもそれを代表するような一冊。
    平野次郎国臣と佐奈という女性の愛情物語。
    主人公はその佐奈という女性を必死で守ろうとする鍼灸医の菜摘たち。

  • 幕末の長崎、鍼灸女医、ポンぺ先生の蘭方医学学校、シーボルトの娘いね、尊王攘夷論、脱藩、夫殺しの疑いがかかった美しい武家の妻、女牢、腑分け、初々しい恋愛
    …と魅力的な設定がてんこ盛りの時代劇です。にもかかわらず、物足りないというか、目新しさがないというか…う~ん
    結末もすがすがしく良い話です。シリーズものなので、今回は軽い感じなのでしょうか?

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

葉室麟の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×