尖閣ゲーム

著者 :
  • 幻冬舎
3.38
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本棚登録 : 113
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028876

作品紹介・あらすじ

五年前、東シナ海島嶼上陸訓練で姉を亡くした沖縄新聞記者の山本秋奈は、姉の死の真相を明らかにするため周辺取材を続け、とうとう「冊封使録」の存在に辿り着く。その中の一冊「羅漢」が、姉の死に関わっているというのだ。尖閣の領有権を主張する根拠として中国がたびたび言及するこの古文書には、一体どんな意味があるのか?折しも沖縄では米兵による女子高生強姦殺害事件と、その後の県警の不適切な対応が世論を激化させ、さらに白昼オスプレイが墜落。現場に急行した秋奈が目にしたのは…。米国の思惑と背後に見え隠れする中国。その時、日本政府は??圧倒的リアリティと情報量の大型エンタメ小説。

感想・レビュー・書評

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  • 青木作品全般に言えるが、テンコ盛りの内容の割に短い。スピーディーな展開を狙ってるのかもしれないが、背景や人物の描写が物足りなくなる。本作も1.5倍ぐらいの文量で書いてほしい濃密なストーリなので勿体ない。現代政治ショーと琉球の地政史を主軸にしたミステリーを面白く書くならやはり短いと思うな。

  • 沖縄の方たちの耐え忍ぶ思いを我々はどこまで知った気でいたのだろう。色々と複雑な問題はあるだろうが
    この本が映像化される事を期待する。

  • 比較的面白かった。生々しくて映画化は無理かな!?

  • 私にとって2作目で、ずっと気になっていた青木さんの初の著書。

    姉の突然の死を知った沖縄新聞社の記者である主人公が真相を求めて5年かけて調査し、たどり着いたのは尖閣諸島の領有権の根拠が記された中国の古文書・冊封記録『羅漢』の存在。
    沖縄では米兵による女子高生の強姦殺人と警察の情報操作で、沖縄県民が怒りを募らせている中、オスプレイの墜落・米軍将校の狙撃が起こり、日米関係が悪化。
    一連の事件の黒幕は誰なのか、その本当の狙いは何か、『羅漢』はどこにあり、何が書かれているのか、姉の死の真相は掴めるのか。

    尖閣諸島の領有の歴史的真相、沖縄の独立などテーマとしてとても深い。
    尖閣諸島の領有権、沖縄県の米軍基地という政治的問題、中国の冊封使という制度と、情報量が多く、調べながら読んだ。

    構成というか、ストーリーの流れで読みづらい箇所があったが、中盤以降、急展開するあたりからは気にならず、いろいろ謎が明らかになっていくスリルがあり、一気に読んだ。
    やりきれないエンディングは現実を突きつけられ、爽快感はないが、読みきった達成感でカバー。

    タイトルがミスマッチかな。ゲームという表現はあまり好きじゃない。

  • あり得ないと思いながら、でもあり得るかも、と思ってしまう。琉球国独立!
    ここに書かれている明への冊封のようなことは琉球王国は、同様に八重山群島にしていた事実は忘れないようにしないと。

  • 沖縄が独立するとしたら。
    本書は、その一つの方法を描いている。
    日本、中国、米国を巻き込んでの独立への戦い。
    大きな陰謀がそこにあった。

    わくわくしながら読んだけど、読後はちょっと物足りなさが残った。

  • 著者の処女作と言う事で多少文体が今一歩といったところもあった

    しかしストーリーはとても面白く沖縄の置かれている立場や尖閣の大切さがよくわかった

    魂は小説も良いと感じた

  • デリケートな問題ではある。
    サヨク、プロ市民、デモ、基地外活動。
    強姦事件、オスプレイ墜落、政府高官暗殺。
    中国の領海侵犯、沖縄の独立。
    現実に起こりうるシナリオ。対抗手段を持たない日本政府。内乱罪や外患罪を適用して混乱を収めることができるのか。はなはだ疑問。
    国内問題である沖縄の独立を、目先の利益に目がくらんだ中国とアメリカが、勝手に結論づける。中国など部外者なのだから口を出すな。チベット、ウイグル、台湾と同じ「内政干渉」と言い立てれば良い。読み進めるうちに腹が立ってきた。
    対照的に、冊封使の話は浮世離れしている。オカルトじみている。本が直線的に北京から沖縄まで渡ってきたとか、心ならずも前世(?)の思いが声にでたとか。血塗られた呪本。
    1万人以上の捕虜を銃殺したという「虐殺」の話は余計。新聞記者もそれを呪いだと納得している。そのあたりは若干変更しているように思った。
    オカルト話にはあまり思い入れられなかった。物語の結論は沖縄独立になった。プロ市民やマスコミ、上級国民ではない、一般の沖縄人の声はあまり描写されていない。不満はあっても外部に振り回されているのが、沖縄の現状なのかもしれない。

  • 尖閣諸島の領有権が明確になる冊封使録「羅漢」をめぐる陰謀と野望が、今の沖縄や尖閣諸島の国際状況を背景にリアリティーをもたせて書かれた近未来小説で、現時点では興味深く読める。

  • おもしろかったです(^o^)
    が、タイトル変えた方がいい。
    沖縄ゲームか、琉球ゲームに。
    または、オキタキ、でもいい。

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