約束の日 安倍晋三試論

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344022379

作品紹介・あらすじ

11月25日、同じ日に首を刎ねられた吉田松陰、三島由紀夫になぞらえながら、文学とは対極にある政治家を、文藝評論の対象にしたスリリングな試み!明確な理念と果断な実行力で日本を改造しようとした政治家の、ドラマチックな挫折と葛藤-。

感想・レビュー・書評

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  • 21世紀に入ってからの今現在(2012年11月)まででの日経平均株価の最高値は「18,261円」、
    これが記録されたのは、2006年9月から2007年9月まで続いた、安倍政権の時でした。

    今が「8,000-9,000円前後」でうろちょろしていると比べると夢のような数字ですが、
    当時も今もこの事をご存じの方は、どの位いらっしゃるのでしょうか。

    この一事に限らず、安倍政権一年間の功績は不思議と語られる事はありません。
    特に、朝日新聞に代表される「既存オールドメディア」の間では。

    - 安倍の苦闘も、勝ち取った政治的成果も、知る国民は殆どいない。

    ・就任後3カ月で、教育改革(ゆとり教育の見直し)と防衛庁の防衛省への昇格を実現

    ・就任早々から各国との外交を精力的にこなし、インド、オーストラリアなどの民主的な、
     "普遍的価値観を共有できる国々"との関係を強化(価値観外交、自由と繁栄の弧)

    ・経団連の圧力に負けずにホワイトカラー・エグゼンプションの対象者を
     年収1000万円前後で踏み止める、当初は400万前後というアレな内容でした

    ・その一方で、企業側に非正社員の社会保険と厚生年金の適用を認めさせた

    ・児童福祉と子育て手当てとフリーター自立支援を予算に設けつつ、
     国債を減らして財源建て直しをスピードアップさせた

    ・北朝鮮制裁を法の厳格な適用をもとに強化して朝鮮総連をガサ入れして今も継続中、
     また、北朝鮮の資金源の一つであるパチンコ屋を税務調査の波状攻撃で締め上げた

    ・貸金規正法を改正してグレーゾーン完全廃止で悪徳サラ金業者を締めだした

    ・「女系天皇容認」を白紙に戻し、世界最高峰に位置付けられる天皇家の権威を守ったり、
     なお外交プロトコル的に、天皇陛下はローマ法王と同格以上だったりします

    ・「日本海」を「平和の海」に改名しようと提案した某国大統領のアレな要求をさくっと拒否

    ・年金記録問題も、元をただせば、民主党の支持母体である自治労の巣窟、社会保険庁の不手際
     にもかかわらず、最速・最適な事案として対応

    ・その他にも、人権擁護法案を凍結し日本国民の言論と表現の自由を守ったり、
     在日や凶悪犯罪を取り締まる共謀罪成立に全力をあげたり、
     日本版NSCを企画し防諜体制の確立を図ったり etc...

    とまぁ、数え上げればきりがないのですが、通常であれば、
    これらのうちの一項目でも成し遂げれば、内閣としては十分に評価される内容です。

    あまりに速い、それも拙速ではなく重みを持っていただけに、既得権益者(敗戦利得者)からすれば、
    まさしく悲鳴を上げながら、真っ青になりながらの、抵抗であった事が想像だに難くない。

    その代表格が「アサヒる=捏造する」で有名な、朝日新聞社とその仲間達、
    しかも「社是」として、全社を挙げて、安倍氏を叩いていたとのことで、もはや言葉もなく。

    少なくとも、不偏不党を掲げるジャーナリズムのやることではないでしょう。
    このような点も含めて、当時の状況とこれからの想いが再整理されています。

    - 安倍政権の挫折は、安倍晋三個人の敗北ではない。
      日本国民の敗北だったのだ。

    ん、9月頭から読み始めてようやく読了、大分停滞してしまった理由は、
    読み進めるのが、個人的にとても「痛かった」からに尽きます。。

    ここには2006年当時、語られなかった真実がちりばめられています。
    決して表層の事実だけではうかがい知ることのできない「真実」が。

    もちろん本書が小川さんの構成した真実である以上、全ての人に響くものとは言い切れません。
    だからこそ、真逆な「安倍を潰すことは社是」と言い切る"アサヒ"と並べてみるのが必要かと。

    両論を並べてみてどちらに「理」があるか、自らの思考で判断したいところですしね。
    その上でただ、「それでも、朝日新聞を読みますか?」とも問いかけたい、なんて。

    個人的には、これは「日本人」という本質を融解させて、滅ぼそうとしている、
    アサヒ、日教組、自治労、等に代表される敗戦利得者との「思想戦」だと、位置づけています。

    6年前に一度は負けましたが、この「痛み」を乗り越えて、、
    今度こそ、踏みとどまっていきたいところです。

    普遍的価値観(民主主義、自由、人権、法の支配、市場経済)の共有こそ大事、
    その軸からブレずに、惑わされることなく、自身の言葉で綴っていきたいところ、です。

  • テレビなどでは意図的に歪曲して伝えられていたが、安倍晋三がやろうとして来た本当の内容とは何か。既得権力に対抗することはどういうことか。
    これから読み進める中で徐々に見えてくることが楽しみ。

    130413
    自身の事は顧みず、誰もが嫌がり避けてきた日本にとって正しい事は何か、信念を持って、真摯に実行しようとされている事がよくわかった。

    今まで先送りにしてきた問題を改善しようとすれば、必ず既得権力から抵抗は必至。それでも逃げずに今やらなければ日本の本当の自立は今度いつ実現できるかわからない。

    そんな危機感を持って戦っておられたことも知らず、ただマスコミの報道に踊らされていたことを反省したい。

    既成概念にとらわれず、自ら身を切らざるを得ないとしても共に日本としてのあるべき姿を目指し、自らも変革していきたいと決意しました。

  • 安倍さんが2度目に総理大臣に就任してから1ヶ月も経っていないですが、この本の内容は1度目に就任したときの記録をまとめた本です。

    wikipediaには薄く載っている安倍さんの成果と載ってない苦悩がこの本には載っていました。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%99%8B%E4%B8%89

    新聞やメディアで伝えられないような情報をどのように受け取って、どういう情報を信用して生活していくかで、大きく世界が変わるなあと、本の内容と関係ないことを考えながら読みました。

    今回は、前回就任した時には、使っていなかった、というか存在しなかったLINEやFacebookで情報発信を積極的に行っているようですので、そういった情報を受け取ることも含めて、今後の安倍さんの仕事を確認していきたいと思います。

    (以上、ブログ全文です)

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4381656.html

  • 「ペンは剣よりも強し」
    この本を読んで感じたこと
    内容的にはかなり安倍晋三寄りであるがそのことよりも、今のマスコミの体たらくぶりが印象に残った。
    例えば、年金問題は急に安部さんが退任すると報じなくなった。現在も解決していないのに。
    閣僚の不祥事も役職に着くと同時にバッシングする。役職になる前からわかっていたはずなのに。
    これは、恣意的に行われる偏った報道によるものである。

    物事は利点・欠点のバランスで考えなくてはならない。しかし、政権にたいして欠点に重きを置いて報道すしている現状がある。
    政権が何度も交代するのは、政治家の問題よりも、民衆をあおるマスコミの報道にあるのではないか。
    よくニュース○○○○。○でもアナウンサーがコメントしている
    「国会ではこのような不祥事ばかりでなく、政策について議論して欲しい」と。
    議論されていないのではなく、それ以外のことを多く報道しているからであろう。

    これからは、報道の内容を鵜呑みにするのではなく、真実を見極めて政局について判断することについて考えさせられた一冊。

  • 社保庁解体、教育再生、公務員制度改革など。既得権益にしがみつく者は、戦々恐々の思いで安倍さんを見ていたに違いない。
    それほど、安倍さんはスピーディーで鮮やかな政治手腕を見せてくれた。
    これがこの本で知るのではなく、メディアがあの時に報道しててくれていたら、日本は変わっていたのではないだろうか?
    まあそんなことは100%不可能だっただろうが。

    マスコミの異常さもよく分かる内容だった。

    今は安倍さんはFacebookなどを積極的に活用している。マスコミがいくらウソを報じようと、5年前とは違う。ウソはすぐにバレるだろう。

    日本がどう変わっていけるか、マスコミがどうなっていくのか、安倍総理にぜひとも期待したい。

  • 前回何故あそこまで理不尽なマスコミからの総叩きを喰らったのか、マスコミ(特に朝日新聞)の目を背けたくなるほどの異常さが理解できた。安倍氏の僅か1年での実績は、戦後のどの首相と比較しても見劣りするどころか立派なものであった言わざるを得ない。再登板された現在、日本で最も期待できる政治家の1人だと認識した。右の人も左の人も関係なく、彼は理想と信念を持って愚直に行動出来る珍しい人物ということは分かると思う。今はネットの時代。マスコミのいい加減な罵詈雑言・誹謗中傷の嵐には我々庶民も眼を光らせ、何が正しいのか見極めていくこと、国の為に尽くしてくれる政治家とはどういう存在なのかをよく考えることが一人ひとりに求められる。元々は文芸評論家であるという小川氏の筆力とも相俟って(それ故かえって誇張して安倍氏を賛美しているだけに見えると思う人も居るのかもしれないですが)、非常に感銘を受けた一冊。出来るだけ多くの方々に読んで頂きたい2012年発刊の書の1つであると私は思いました。

  • なかなか買えなく、読み終わったのは首相になる直前とは。。。
    麻生氏が首相の時もそうだったのだが、マスコミは実績の報道をほとんどしていない。安倍氏が首相のときもそうだったのである。ネガティブキャンペーンが始まると、ニュース番組だろうが、報道番組であろうが、とても客観的議論、多角的検証になっているとは思えない偏重報道だった。その報道から思い起こされる人間ではない、実際の安倍氏がとった行動を知るには非常に良い本だと思う。

  • 安倍さん総裁になって、政権奪還後に総裁
    将来の日本の救世主です。

    朝日新聞を筆頭に、マスメディアに国民は踊らされ
    一喜一憂、報道は真実のみ伝えるべきです。

    朝日新聞が消えることを切に願う。

  • 会社の上司がもらった本。今自民党総裁選挙に出馬している安部晋三氏が以前首相だった時に、マスコミを始めとした反日勢力に意図的に潰されてしまったとい内容である。
    筆者は、安部氏の掲げた政策、思想が、当時の日本をプラスに変える、そういう素晴らしいものであったばかりに、既得権を持つ人たちが潰しにかかった、特に朝日新聞は意図的に安部を潰す記事で世論を作ったという主張である。
    安部氏の首相就任は平成18年であり、もうずいぶん前なのでどのような政権だったか、もう忘れてしまったが、本書の主張はかなり偏っており、何人もの閣僚が辞任し、また党と政府の間がバラバラになり、安部氏肝いりの教育再生会議は委員同士が空中分解したような事実は全く触れられておらず、ただ朝日新聞憎しの筆致で描かれている。
    決して安部氏のことは嫌いではないが、本書を元に前政権時代を評価するのは事実誤認となろう。

  • 「約束の日安倍晋三試論 小川榮太郎 幻冬舎文庫 2013年 古本110円」安倍晋三研究1冊目。1年で終わった第一次安倍内閣の誕生から退陣まで。アンチ安倍の朝日新聞がいかに世論を誤誘導したか、安倍がいかに素晴らしい稀有な政治家か保守派安倍ファンから書かれた本。卒読。3割精読。

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著者プロフィール

文藝評論家。一般社団法人日本平和学研究所理事長。昭和42年生まれ。大阪大学文学部卒業、埼玉大学大学院修了。専攻は音楽美学。論壇を代表するオピニオンリーダーの一人としてフジサンケイグループ主催第十八回正論新風賞受賞。アパグループ第一回日本再興大賞特別賞受賞。専門の音楽をテーマとした著作は本作が初となる。
著書に『約束の日 安倍晋三試論』『小林秀雄の後の二十一章』『戦争の昭和史』『平成記』ほか多数。

「2019年 『フルトヴェングラーとカラヤン クラシック音楽に未来はあるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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