この世の中を動かす暗黙のルール―人づきあいが苦手な人のための物語

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344018624

感想・レビュー・書評

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  • ●見捨てられたものほど、認めてもらいたがっている。人が見向きもしないものこそ、大きな価値がある。
    ●人は感心を共有する者を、仲間だと認める。
    ●自分が求めているものを、はっきりさせないと、求めているものは手に入らない。

    この本を読んで、自分が病気になったときのことをオーバーラップさせられました・・・

    ある意味似通っているというか・・・
    そうだったなぁ~そう思うところがありました。

    「暗黙のルール」は、ごく一部抜粋ですが、自殺を図った若者が、精神科医から数々の「暗黙のルール」を授かり、自分なりに考え、行動に移していく過程を表現していました・・・

    「もしドラ」のように、ストーリー性を持たせたものですが、このように人生うまくいかないなぁ~自分は今の会社で何をすべきか求めるものが見いだせないでいる・・・
    この仕事が果たして本当に意味あるものだろうかと思うこともある・・・真っ白な気持ちで向かい合えば、相手の気持ちも、真っ白になる

    今一度、原点に戻って、今の仕事のやりがい、求めるものを見いだす時期なのかもしなれないなぁ~仕事、人間関係でお悩み方は、よろしければ 一読を!

  • 愛着障害やパーソナリティ障害について
    いくつも本を出されてる精神科の先生の小説のような
    自己啓発本のような。

    自殺未遂をして精神病院に入院した青年が
    入院中の謎の老人に世の中の暗黙のルールを
    教えてもらう本。
    泣きながら読んだ。
    何てすてきな先生。
    今からの生き方や職場の人間関係がちょっと楽になるかも。でもたくさん悩もう。
    ・悩むから人間は学び、絶えず新しくなる

  • う~ん・・・
    人は関心を共有するものを仲間とみなす。見捨てられたものほと認められたがっている。自分が求めているものをはっきりさせる。ルール自体は著者が精神科医として掴んできたものだと思うんだけど、小説仕立てになっているために、あまりにもうまく話が展開しすぎて説得力が薄くなっているというか。

  • 良いところ探しは、無理やりポジティブになろうとすることではなく、よい点を見つけ出す習慣をつけろということ。
    関心を共有することが仲間と認められること。とは、人の関心に耳を傾けて否定をしないことつまり、承認欲求に答えることだ。

    自分が求めているものをはっきりさせないと、求めているものは手に入らないというのは、言いなりでなく、ここは譲れない物を表明、主張することだ。

    相手の安全を脅かすものは、激しい攻撃を受けるというのも、恨んでいる、怒っている人の根拠はそんな所にあるものだということ。
    相手に近づくときは、逃げ道を用意して置かなければならないのは、相手に脅威を与えること、それでうまくわ行かないということ。
    抵抗を感じたときは、強引に進まず、いったん立ち止まれ。どんな場合でも、お互いが傷つかないように、行動せよと言う言葉を俺は肝に銘じなければならないだろう。

    自分を肯定されたければ、相手を肯定しなければならない。いくら自分が正しくても、相手を怒らせ、プライドを傷つけてしまうと、主張は受け入れられないということ。これはまさしく。正しいと思うことの主張が全て、それが人の生きる道と思いがちだが、話をして納得して欲しいなら、まず認めることだ。

    どんなにひどいことにも、必ずよいところがあるものじゃ。良いところを見つけられるかどうかで、幸せにもなれば、不幸にもなる。
    良いところを見るものは、よくなり、悪いところを見るものは悪くなる。よくなりたかったら、良いところを見つける名人になることじゃ。

    人は関心を共有するものを、仲間だと認める。関心を共有しない者は、仲間から排除される。
    見捨てられたものほど、みとめられたがっている。見捨てられたものが認められたとき、そこには大きなちからがうまれる。人が見向きもにしないものこそ、大きな価値が眠っている。

    真っ白な気持ちをもって向かい合えば、相手の気持ちも、真っ白になるというのはどういうことなんだろうか。ここはまだわからない。
    恨みや怒りや妬みを持ったまま話しをするとそれが伝わるがそれを無くして話をすれば、相手も敵意を示さないということか。

  • ビジネス書のようなものかと思っていたら、小説だった。
    自殺に失敗した主人公が精神病院に強制入院させられ、そこで出会った老人(病院内では「先生」と呼ばれている)から教訓を学びながら成長(?)していく物語。
    話としては、上手くいきすぎている感じはあるけれど、ストーリーが目的じゃないし、仕事や恋愛や家族との関係なんかも含まれていて、誰でも通るような道を大まかにさらっているので、どこかには自分に当てはまるアドバイスがあるんないかと思う。

    みんなが経験上で、こうしたほうがいいだろうと、なんとなく行動しているようことや、自分の起こした行動に対して相手がなぜそんな反応を示したのか、などを「先生」が教訓として具体的な言葉で提示してくれているので、もやっとしたのもを「これでしょ」とピンポイントで差し出された感じがして、スッキリするし、納得する。
    小説形式だからか、柔和な「先生」の言い回しのおかげか、押しつけがましい感じがなく、主人公と同じ視点で「先生」の言葉を素直に受け取れた。
    こんなふうに行動できたらいいな、こんな行動がとれる人は素敵だなと思う反面、そこまでして人間関係に縛られなくてもいいんじゃないと思ってしまう自分もいる。心が折れずにこれらの教訓を実行し続ける自信もないけれど、心に留めて、出来る範囲で行動したいとは思った。

  • 面白くて一気に読み終えてしまった。
    人付き合いの苦手な私には、色々と勉強になることばかりでした。過去の自分を振り返りながら読んでいくと、自分がどれほど人を傷付け、そしてまた自分自身をも傷付けてきたのかがハッキリと見えてくる。
    著者は発達障害治療の臨床医としてやってこられた方なだけあって、理解しやすいように物語形式で書いてくださったのだと思う。

    ADHD的な特性のある者には、要領よく先生の教えを実践することはどう頑張っても出来ないのは分かっている。でも、この本に書かれたルールを念頭に置いて行動するようにすることで、少しは生きるのが楽になるような気がする。
    そして縄張り争いだらけの人間至上主義な自己愛と利己性が横行しているこの世の中で、自分たちの種に対して恐ろしく過大評価だなと人間の身の程知らずを苦笑。



    ◉人は関心を共有する者を、仲間だと認める。仲間になりたければ、関心を共有しなければならない。

    ◉見捨てられたものほど、認めてもらいたがっている。人が見向きもしないものにこそ、大きな価値が眠っている。

    ◉自分が求めているものを、はっきりさせないと、求めているものは手に入らない。曖昧だとみんなが混乱する。はっきりさせることが、結局、みんなの幸せにつながる。

    ◉間違った相手と交渉してはいけない。本当に求めている者が一番高く買ってくれる。

    ◉相手に近づくときは、逃げ道を用意しておかねばならない。
    抵抗を感じたときは、強引に進まずに、いったん立ち止まれ。
    どんな場合にも、互いが傷つかないように行動せよ。

    ◉相手の安全を脅かすものは、激しい攻撃を受ける。相手の縄張りの中では、相手を最大限尊重しなければならない。

    ◉自分を肯定させたければ、相手を肯定しなければならない。いくら自分が正しくても、相手を怒らせ、プライドを傷つけてしまうと、主張は受け入れられない。

    ◉真っ白な気持ちで向かい合えば、相手の気持ちも真っ白になる。

  • 少し泣けました。
    タイトルとサブタイトルにピンときた人にはお勧め。
    「なんで小説なの?」と思いましたが読んで納得。ルール自体は少なくて1ページに収まるくらいのものです。しかし、ルールを実行して体得するのが重要なので物語形式が合っていると思います。
    文章も読みやすく、そんなに長くないです。

  • とっても読みやすい本。処世術がわかりやすく書いてある。
    人間関係に悩んだりした時に再読したい。

    2回読んだが、2回とも泣いてしまった。

  • 医学部卒なのに、こんな文章が書けるのが驚き。
    小説とは思わなかったが、人生で大事なことをわかりやすく教えてくれた。

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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