沸騰都市

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344017887

作品紹介・あらすじ

バブルに踊り、世界大不況で失墜した、世界8つの都市の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 都市というテーマが取られるが、都市の話題に留まらない経済の高騰とその崩壊の物語が描かれる。
    さまざまな街の栄華も印象的だが、むしろバブルが弾けた後に見えた元成功者たちの人間らしさが心に残った。

  • NHKスペシャルを見ていたので、本でも読んでみた。テレビでは省略されている部分も多く、読み応えがあった。

  • ドバイ。ロンドン。ダッカ。イスタンブール。ヨハネスブルク。サンパウロ。シンガポール。そして東京。ここに記されているのはバブルに踊り、世界大不況で失墜した、世界8つの都市の物語です。

    生々しいです この本の元になったシリーズ番組は僕は前に見ていたんですけれど、全部は見ていなかったので、今回この書籍化されたものを読む機会があって非常にうれしかったです。ここに書かれているドバイ。ロンドン。ダッカ。イスタンブール。ヨハネスブルク。サンパウロ。シンガポール。そして東京。この8つの都市がバブルに踊り、リーマン・ショックに端を発する世界経済危機によって、崩壊していく姿を丹念に描いています。

    僕が特に注目したのはダッカで行われているマイクロ・クレジットに関する話と、ヨハネスブルクにおける「黒いダイヤモンド」と呼ばれる英語を自在に使い、高い教育を受け、専門職や技術職について、高い収入を得ている新興のアフリカ系の人間とスラムに住み、貧困にあえぎ続け、英語をしゃべることができないアフリカ系の人間との「見えない壁」があって、白人を追い出したあとにそういう深刻な対立があるという事実が一筋縄ではいかないものがあるんだなと、切に思いました。

    さらに、シンガポールのジム・ロジャーズを始めとする優秀な外国人や世界でもトップクラスの科学者たちなどを優遇する一方で、他のアジアから流入する「単純労働者」たちを情け容赦なく差別・排斥して国家が成立している。しかし、科学者でも成果を挙げられないものは容赦なく首を切られる。ものすごくシビアな条件があるのだということも書かれております。アジアでも有数の発展した都市にもこういう裏の部分があるのかと、なんとも言いようのないものも感じました。

    シンガポールを率いる首相のリー・シェンロンの優秀さと、あまりの合理的な思想に少し読んでいて背筋が寒くなったこともここに付け加えておきます。そして日本は東京。六本木は森ビルや丸の内のことが書いていますが。今はどうなっているのでしょうね?

  • ドバイがなぜ活気を呈したのか。いまなぜブラジルなのか。
    新聞やニュースだけではわからないことも、分かりやすく書いてくれている。

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著者プロフィール

長年「ひきこもり」をテーマに取材を続けてきたメンバーを中心とする、全国で広がる「ひきこもり死」の実態を調査・取材するプロジェクトチーム。2020年11月に放送されたNHKスペシャル「ある、ひきこもりの死 扉の向こうの家族」の制作およびドラマ「こもりびと」の取材を担当。中高年ひきこもりの実像を伝え、大きな反響を呼んだ。

「2021年 『NHKスペシャル ルポ 中高年ひきこもり 親亡き後の現実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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