- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334913564
感想・レビュー・書評
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中央医科大学、解剖学で白菊会優秀賞を貰い、後に女医となる四人。彼女たちは女という理由で一度医大を不合格になっていた。そして40歳になり転機を迎えた女医たち。
卒業した医大の病院で眼科医として働く仁美は、実力もない後輩の「普通の」医者にリーダーの座を奪われる。
医大時代息子を出産しシングルとなった早紀は、育児を献身的に手助けしてくれた父が認知症になり、時間を作る為フリーのドクターになっていた。
涼子が救急救命医として働く病院は経営難に陥っており、エスコートドクターへの転身を指示される。また夫との不仲にも悩んでいた。
少し要領の悪い恵子は、3歳の子供を育てながらも新生児科の副部長となったが過労で倒れてしまう。
それぞれの困難を自ら打開していく彼女たちに心打たれた。全てがプラスにはならない部分に物語としては物足りなさを感じるのだが、それはまだまだ改善が途上なことをリアルに表しているからなのだろう。
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覚えておきたい言葉。
向井千秋さん[宇宙短歌]
「宙返り 何度もできる 無重力」
彼女は心臓外科医から宇宙飛行士への転身を果たしている。 -
この本を読んで自分の状況が少し重なったので、ここに感じたことを記します。
私は大学で機械工学を専攻した。
実家が金属加工の会社を営んでいることが大きな理由で志望したが、受験会場でびっくり。
機械系を志望する学生の中に女性は私を含め2人しかいなかった。
実際に入学したのは約120名の中で7名のみだった。
医学部とはそもそもが違い志望するものが少ないという話だが、工学部は男の世界なのだ。
希少な女子学生は就活は有利なのかもしれない。
さらに、入社した会社は昭和の考えが色濃く残る、良くも悪くも女性社員の扱いに慣れていない会社だった。
女性社員の先輩が言うのだから間違いない。
入社してからわかったことだが、この会社で女性としての幸せと出世どちらも手にしようとするのはむずかいようだ。
そもそも新卒入社でいままでに出産を経験した女性がいないため、具体的なビジョンは見えない。
ああ、やはり男女平等はそうなのか。
それでも私たちは自分の道を選んでいくしかない。
どんな道を選んだとしても間違いはなくて、そして何度でも選び直せる。
仕事に、そして生き方に迷う私の背中もそっと押してもらった気がした。
We shouldn't give up even if we face an unreasonable real world.
We can turn somersaults again and again.-
つきさん、こんにちは!
いつもありがとうございます。
すみません、コメントさせてください。
私もこの作品を読みましたが、その上で、つき...つきさん、こんにちは!
いつもありがとうございます。
すみません、コメントさせてください。
私もこの作品を読みましたが、その上で、つきさんが書かれたレビューにとても心動かされました。この国ではまだまだ男女平等にはほど遠い現状があるように思います。女性としての幸せと出世の両方を叶えていらっしゃる方も少ないのが現実だと思います。この作品では、そんな世界の代表格の一つである医師の世界が描かれていました。つきさんののいらっしゃる世界でも状況は同じなのですね。一見、男女平等っぽく見えていてもまだまだというのが現実なんだと改めて思いました。男性の意識が変わらないままに年代を超えて考え方が受け継がれていってしまっているところに元凶があるのだろうと思います。なかなかに意識改革が進んでいかないのはそこにあるのだと思います。
つきさんのレビューではいつも最後に英文を使ってまとめられていらっしゃいます。私、英語が出来るわけではありませんが、それでも英語の方につきさんの思いがより見えるように感じています。この作品のレビューは特にそう感じました。
仕事に、生き方に、私たちは常に悩み続けながら生きていくのだと思いますが、この作品の先に見え隠れする南さんの思いに、つきさんのレビューが共鳴したように感じました。すみません、上手くまとめられないですが、どうしてもコメントさせていただきたいと思いました。2023/10/01 -
さてさてさんからコメントをいただける日が来るなんて、とても嬉しいです。
こちらこそいつもありがとうございます。
英語は勉強中なので拙いもので...さてさてさんからコメントをいただける日が来るなんて、とても嬉しいです。
こちらこそいつもありがとうございます。
英語は勉強中なので拙いものですが、1番深く感じたことを表現するようにしています。
男女平等の問題は根深く、私の周りには結婚や出産に積極的でない同世代の女性が多いです。
私はどちらもまだ諦めたくはないので、私なりの答えをこれからも悩みながら見つけていきたいと思います。2023/10/01
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2020年7月光文社刊。書き下ろし。最初の女性医師であるエリザベス・ブラックウェルをタイトルにした、中央医科大学教授城之内泰子と4人の同級生の女性医師達のお話。女性の医大入学不正も真っ向から取り上げた展開が、興味深かった。登場する5人は、いずれもエライというか、こんなにもたいへんなんだとただただ思うだけでした。
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医者の話ということで医療従事者に将来なる者として気になり読むことにした。病院の中での女性差別についての話であった。いつかは性別関係なく女性も社会の中で輝ける日がくるといいなと思った。
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自分の居場所でどう生きるのかは、自分で決める。自分を信じて。そう生きたい。
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医大の解剖学実習で組まれた、異例の女性だけの班。仁美、早紀、涼子、恵子は、城之内泰子教授の指導下、優秀な成績で卒業し、医療の道を歩む。だが、前途には無数の壁が……。そして教授が胸に秘めていた真実とは。現役医師が描く切実な人間ドラマ。
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「女性医師は、女というだけで欠陥を抱えているのだろうか」医大の解剖学実習で組まれたのは女性4人だけの班だった。長谷川仁美、坂東早紀、椎名涼子、安蘭恵子。城之内泰子教授の指導の下、優秀な成績で卒業した彼女たちは、真摯に医療の道を歩むが……。医学部不正入試と過酷な医療現場。女性医師たちがつむぐ涙と希望。そして、秘められた真実。デビュー作『サイレント・ブレス』が話題の現役医師が描く切実な人間ドラマ!