秋山善吉工務店 (光文社文庫 な 39-2)

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  • 光文社
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感想 : 96
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  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334778873

感想・レビュー・書評

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  • どんでん返しあったわ!
    このタイトル、ストーリーの展開から、「寺内貫太郎一家」を思い浮かべてしまう。(解説でも、そう書いてある)
    まぁ、今の若い人は、知らんかもしれんけど、昔気質のお爺ちゃんと家族のホームドラマ。
    頑固者で、喧嘩っ早く、人情家…
    こんなお爺ちゃんが、おったら良かったな。うちは、物心ついた時には、お爺ちゃんは、亡くなってたから、分からんけど。
    火事で、息子家族と生活するようになって(実の息子は、その火事で死亡)、苦手なお爺ちゃんの生活に辟易としながらも、次第にお爺ちゃんの人柄に気づく…

    しかし、火事が放火かも?
    で、一気に犯人探し!
    お爺ちゃんに、手玉に取られながらも、頑張る家族に、刑事さん。
    最後まで、手玉に取って…(T . T)

    でも、今回は、火事に導いた人は何となく分かった…
    でも、悲しい…頑張って生きろよ〜(^^)v

    • ultraman719さん
      アールグレイさん おはようございます!

      >私が楽しく読めそうでしょうか?

      絶対とは言えないですが、楽しめると思いますよ。
      ミステリーとい...
      アールグレイさん おはようございます!

      >私が楽しく読めそうでしょうか?

      絶対とは言えないですが、楽しめると思いますよ。
      ミステリーというより、人情味あふれる昔気質のお爺ちゃんの活躍劇!
      最後はホロっと…して良い感じだと思います。
      こんなお爺ちゃん、自分にもいたらなぁ。
      2022/10/06
    • アールグレイさん
      こんにちは(^▽^)
      お返事ありがとうございます!
      ――寺内貫太郎一家、知っているんですね!(笑) アララ~失礼!
      今流行の本ばかりに手を付...
      こんにちは(^▽^)
      お返事ありがとうございます!
      ――寺内貫太郎一家、知っているんですね!(笑) アララ~失礼!
      今流行の本ばかりに手を付けている私、ウルトラマンさんの読んだ本は、”一服(-。-)y-゚゚゚“といった感じだと思います。予約本の嵐さえやって来なければ・・・・・
      2022/10/06
    • ultraman719さん
      アララ〜(^^;;
      永遠の20歳です〜(この文言自体古い…)

      寺内貫太郎一家とか、時間ですよとかありましたね。
      私は、古本屋さんで買う事多...
      アララ〜(^^;;
      永遠の20歳です〜(この文言自体古い…)

      寺内貫太郎一家とか、時間ですよとかありましたね。
      私は、古本屋さんで買う事多いので、少し時代遅れ感ありますね。
      一服して下さい〜笑
      2022/10/06
  • 小学生、中学生、社会人それぞれちょっとしたことからどうしようもなくなってしまう。そんな時に相談できる人が欲しい。1人では解決できないこともある。

  • 「下町ロケット」のようなタイトルと表紙のイラスト。ミステリーらしく無いと思ったら確かにミステリー感は薄い。まさしく「善吉」氏のお話しのホームドラマ。
    最初は怒鳴り散らす頑固ジジイのイメージだが、イジメや半グレの騒動に遭う孫達を類稀な言動で救い、気の弱い嫁には妻を通して解決に導く。
    途中から火災事故で亡くなった息子の死亡原因を嗅ぎ回る刑事との対決。この刑事が核心に迫って行くような離れるような。そこまで追い詰めなくともと思ってしまう程、刑事は鋭く追求して行く。
    以外な事故で一旦事件が終わりを迎える。最後に謎が解けるのだが、ほぼ想定内か?
    善吉氏の言動に喝采を覚える作品だった。

  • 住んでいた家(借家)が焼失して夫(史親)が焼死してしまったため、妻の景子・長男の雅彦・次男の太一の3人は、史親の実家(秋山善吉工務店)に居候することになった。善吉は、昭和一桁世代で昔気質の職人、ヤクザもビビる強面、曲がったことがとにかく大嫌いで日常的に怒鳴り声を響かせている、というキャラ。景子・雅彦・太一はすっかり萎縮、居心地悪さを隠さないが、それぞれの身に降りかかる災難を善吉が振り払ってくれるに及び、善吉への信頼を深めていった。やっと平穏が訪れたかに見えた秋山善吉工務店だが、火災原因及び史親の死に疑問を持つ宮藤刑事が執拗に嗅ぎ回る。

    景子・雅彦・太一の3人がそれぞれトラブルに見舞われ、追い込まれていくくだりは、読むのがしんどかった。先々でうまく解決されていくであろうことが見えていても、やはりドキドキする。特に、景子の章では読むのを何回も中断してしまった。(池井戸潤の作品に多い)この手のタイプの小説、生理的に苦手だな。

    秋山善吉のキャラ自体はとても魅力的だったので、シリーズ化できないのが少し残念。

  • 著者初!
    著者初でこれを選んだことが失敗だったかも。

    爺さん、亡くなる必要あったかなぁと。

    いや、太一を守るというストーリーはわかるけど、
    違ったラストを期待しましたね。

    三匹のおっさんぽさを求めた私に非が
    あるんだとは思ってます。

  • 面白かった
    一応ミステリーで分類しますが、どちらかというと5作からなる連作ホームドラマ

    ストーリとしては、
    父親の史親を火災で失った雅彦と太一、母の恵子は史親の実家の工務店に身を寄せることに。
    しかし、雅彦と恵子は昔気質の祖父の善吉が台の苦手。
    そんな状態での起こる様々なアクシデントを解決していくとともに、火災事故の真相に迫るという展開です。

    最初は太一
    学校でいじめにあいますが、そこから、善吉のアドバイスで立ち直ります。

    次は雅彦
    ヤクザがらみの事件に巻き込まれます。善吉がやくざの事務所に単身乗り込んでひと騒ぎ!

    そして、恵子
    バイト先で功を焦るあまり、クレーマの餌食に!
    それを救うのは姑の春江

    さらに、刑事工藤
    火災事故の真相に迫るために、恵子に揺さぶりをかけ、善吉にまでその疑惑を広げます。
    事の真相は?

    といった展開です。
    まさに家族愛と人情愛溢れるミステリーでした。
    お勧め

  • 頑固爺さんと孫たちの人情劇かと思いきや、そこは中山七里。ミステリ要素もありました。
    今、世の中は昭和レトロブームで昔のファッションや歌謡曲がもてはやされていますが、バリバリの昭和世代からすると何かしっくり来ないというか、違和感というか…。
    但しこの秋山善吉翁のような硬骨の年寄りがいなくなったのは事実で、そこに昭和世代はノスタルジーを感じるのでしょう。
    本作の結末はある意味「粋な」終わり方で、読後もスッキリでした。

  • 昭和カタギの粋な爺様秋山善吉と婆様の夫婦と、そのヨメと孫2人。爺婆の子が火事で亡くなった後から話が始まる。最終的に爺様の子つまり孫たちの父親が死んだ火事の真相を探るミステリーになる。
    転校に伴って、孫兄弟は学校内外でトラブルにさらされる。兄弟ともにトラブルの打破には、善吉爺様の気持ちと腕と人間関係に助けられる。兄弟の母親もまた。
    秋山善吉さんが良い。奥様の春江さんも良い。戦後の混乱を潜り抜けた年寄りはしぶとい、と春江さんも言っていたが、確かに一筋縄ではいかなかった。しぶといところがとても魅力的。
    人情も厚くて、心地よいお話だった。

  • 途中何度か涙ぐんでしまった。
    筋を通す生き方は難しいけど、そのための努力はきちんとやりたいなって思う。

  • 小說宝石2014年7月号〜2015年4月号掲載のものを2017年3月光文社から刊行。2019年8月光文社文庫化。5つの連作短編。火事で亡くなった息子の家族の面倒を見る善吉さんがかっけー。火災を捜査する刑事から家族を守る善吉さんが痛快。ちょっとベタな展開もありますが、面白く楽しめました。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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