子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力 (光文社未来ライブラリー Mレ 1-1)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334770532

感想・レビュー・書評

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  • 人間の好奇心に関する本。

    タイトルからは、人間にとって好奇心がいかに大事なことで、現代の知識を詰め込む教育を否定するタイプの本だと想像したが、全然違った。

    本書の結論としては、人間にとって好奇心は非常に大事だが、教育によって与えられる多くの正しい情報が土台としてなければ、好奇心を最大限生かした学びにはつながらなず、これが好奇心によらない教育の重要な部分であるということ。だからと言って、好奇心を押しつぶすほどの徹底的な詰め込み教育は良くないので注意が必要だという内容だった。

    一方的に好奇心の素晴らしさを説く本や思想は多々あるが、本書は同時に基本となる知識の重要性を共に説明しており、幼少期の学びにも焦点を当てていてとてもバランスのとれた構成となっていると感じた。

    インターネットやAIにって知りたい情報に素早くアクセスすることが可能になった現代においても、学習することの重要性は変わらないどころかますます重要になっているが、学習を持続させるのに必要なのは人間本来の「もっと知りたい」という飽くなき好奇心なのかもしれないと思った。

    (以下に印象的な点を抜粋)

    (P.244)“知識こそが、好奇心を持続させる力なのである。”

    (P.260)“好奇心を解放するだけで素晴らしい知的発見の世界が広がるとしたら喜ばしいことだが、実際はそうはいかない。学校が知識のデータベースの構築を放棄するなら、多くの子どもたちは自分がまだ何を知らずにいるのか知らないまま成長する危険がある”

    (P.344)“学ぼうと決めて周囲のものに好奇心を抱いたら、あなたはもう二度と退屈しないことを選択したのである。”

  • 早くも2023年下半期TOP5に入るくらい良い。

    「拡散的好奇心」、「知的好奇心」、「共感的好奇心」と同じ「好奇心」でもそれぞれ違いを知っておく必要があり、長期記憶や知識との関連性、どうやって好奇心を持ち続けるか、といった個人的に興味のある内容がとても多く書かれていて大変面白かった。

  • 好奇心は子供を変える
    「知りたい」と言う欲求(好奇心)が人生を変える、また「つまらないもの」を「面白い」に変える根底には「小さい物事にもじっくり観察」する事であり、「好奇心+洞察力」が偶然の発見(セレンディピティ)に繋がる。それには常に「なるほど」から「なぜ」に転換させる事だ。
    家庭教育で大切なことは「問いかける力」を親が子供に継続的にすること(知的探索)「いけません」「よしなさい」より「どうやって」「どうして」に変える

  • 子供が見せる好奇心、それは大人になっても失わずに、好奇心を育んでいかなければ成長はない。ただし、好奇心の取り扱いには注意があり、現代はネットによる情報過多で、表面上の情報はすぐに満たれてしまう。そこから一歩踏み込んで、深く労力をかけ知識とすることが大事。

  • メモ

    好奇心は早くも四歳ごろから衰え始める。大人になると疑問をもたなくなり、次第に多くの固定観念に縛られるようになる。

  • 読みにくくて離脱

  • 230613027

    セレンディピティがキーワード。
    好奇心は空白を埋めようとする欲求。その好奇心は知識がないと生まれない。
    好奇心がなければセレンディピティは生まれない、セレンディピティが生まれなければイノベーションは起こらない。
    人生はパズルじゃなくてミステリー。

  • 好奇心を活かす教育ついておきがちな誤解や、活かす、維持する具体的な方法などが参考になった

  • なぜを問うには長期記憶にある知識がベース。
    知的好奇心の今と歴史にフォーカスし、子供や教育環境に触れつつ質問する是非を問う。
    パズルの時代にミステリーを持ち込む探究心が必要な時代。
    答えは機械に問いは人間に。
    インターネットのもたらした新しい知識欲求も要求されている。
    1次情報の情報収集がカギを握ることになりそうだ。

  • 最も興味深かった部分は、
    『子どもの好奇心はいかに育まれるか』。

    好奇心は勝手には育たず、周りの大人や環境の働き掛けで大きくなっていく。


    本書のような社会科学の本を書くには、データの調査や例示の方法など、大いなるテクニックが隠れている、と感じた。

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